- 2009/11/26 : 「都会のトム&ソーヤ」(5) はやみねかおる
- 2009/11/25 : 「都会のトム&ソーヤ」(4) はやみねかおる
- 2009/11/24 : 「草の巣」 角田光代
- 2009/11/21 : 「僕は運動おんち」 枡野浩一
- 2009/11/19 : 「僕たちの旅の話をしよう」 小路幸也
![]() | 都会のトム&ソーヤ(5)IN塀戸上 (YA! ENTERTAINMENT) (2007/07/22) はやみね かおる 商品詳細を見る |
栗井栄太のつくった究極のRPG、R・RPG(リアル・アールピージー)のテストプレイヤーとして塀戸村を訪れた内人と創也。次々に起こる不思議な出来事に翻弄されながら、ゲームクリアを目指すことになります。
いろいろイベントが起きて、「どこまでゲーム? これは主催が仕掛けたもの?それともバグ?」という楽しみ方ができる、わくわくする一冊。
冒険譚、ですよね。
夢中になって読みました。内人の恋心がかわいそう。
今までの巻で登場人物の性格がわかっていた方が楽しめると思います。
(冒険譚として読むなら、80点) 理由は追記にて。
ランキング参加してます。
![]() | 都会のトム&ソーヤ(4) 四重奏 YA! ENTERTAINMENT (2006/04/25) はやみね かおる 商品詳細を見る |
究極のゲーム制作資金を集めるために、炎のテレビマン、堀越ディレクターの幽霊屋敷探検テレビに出演。そこで仕組まれた頭脳集団(プランナ)の罠(トラップ)からふたりは逃げ切れるのか!?
他にクラスメイトのピンチを救うためにマラソン大会を大脱走する短編と、栗井栄太の秘密が初めてあかされ、新たな招待状が届く章も収録され、シリーズ第4作も充実 のラインナップ。(Amazon ・出版社 / 著者からの内容紹介より抜粋)
いろんな味わいの短編を詰め込んだ、おもちゃ箱のような一冊。
究極のゲームについては一休みして、都会での冒険を主軸にした話です。
最初のころよりどんどん創也の性格が変になって言ってる気がしますが。
内人との対比がよく出てきて、いい感じです。キャラクターがたっている、というのはこういう小説のことですね。
本編に当たるのは「幽霊屋敷探検」の章ですが、めっぽう面白いのはおまけの「保育士への道」。
創也のお目付け役の卓也さんが、「すっっごく、変」なことがよくわかる短編です。
こういうので〆てしまうあたり、このシリーズは面白い。
(80点)
ランキング参加してます。
![]() | 草の巣 (1998/01) 角田 光代 商品詳細を見る |
家を作ってんだ、男は言った。「連れてってやるよ」―ふとした気まぐれで無口な中年男の車に乗り込んだ「私」が、あてどないドライブの果てにたどり着いた場所は…? 「今」の空気を映して話題のロード・ノベル「草の巣」と「夜かかる虹」の二篇を収録。(「BOOK」データベースより)
中編二編が入っています。
片方は「理由なく顔見知りの男の誘いに乗って遠出してしまい、帰る気をなくした」女の話で、もう片方は「わがままな妹に振り回される」女の話です。
まず、表題作、「草の巣」。最初は「こんな馬鹿な女いないって」と思いながら読みすすめましたが、なんとなく後半理解できそうな気分になってくる。だんだん流されていく女。自分で馬鹿なことをやっていると思いながら、止められない女。
いろいろな問題が決着しないままストーリーは終わるけれど、これはここしかおとしどころがないかも。
そしてもう一方、「夜かかる虹」。
自分にそっくりなのに性格はぜんぜん違って、周りの人を利用して利用して生きていく妹と、その妹に嫌悪感を持ちながら無碍に出来ない姉の話。
こんな妹は嫌だ、と思いながら読んでいくと、姉の側にも問題があることがわかる。
「あの男のどこがいいの」、この台詞が飛び出す場面、よかった。
両方、「共感出来ない」と思って読んでいるのに、だんだん理解できてくるあたりが実にいやらしい。
女性の心情を書かせたら上手いなあ、と、しみじみ。
でも読後感は悪いです。女のいやらしいところを剥き出しにされた感じ。
(70点)
ランキング参加してます。
![]() | 僕は運動おんち (集英社文庫) (2009/06/26) 枡野浩一 商品詳細を見る |
運動も勉強もできず、落ち込みがちな高校生の勝。運動音痴から「うんちゃん」とあだ名され、同じ高校に美しい妹が入学してからは変に目立って、ますます死にたい毎日。そんな中、詩を書く柔道部の男子と親しくなり、彼の幼なじみである、髪の長い女子柔道部エースに恋してしまう。なぜか運動部にも入部するハメになり、学校生活は予想外の方向へ―。笑えて元気が出る青春小説。 (「BOOK」データベースより)
この話を一言でまとめてしまうと、
「高校生男子って馬鹿だなあ」
これに尽きると思います。
今からちょっと昔の時代の高校生。
得意なことがなくて、自分に自信がなくて、始終死にたいと考えているような男の子が、遺書のようにつづった物語、という設定です。
男子高校生の頭の中には当然異性の裸のことなんかもあるわけで、サイズの悩みとかもあるんですが、不思議とそれがいやらしくない。
さすが歌人の書いた作品で、難しい言葉なんて何にも使っていないのに、一つ一つの言葉がぴしっと決まっています。
作中の詩が場面を引き締めてくれていて、いいアクセントになってます。
純情少年の話だよ。
馬鹿で素敵。
(76点)
ランキング参加してます。
![]() | 僕たちの旅の話をしよう (MF文庫ダ・ヴィンチ) (2009/10) 小路 幸也 商品詳細を見る |
赤い風船が運んできた手紙。それは、一人の少女が出した“誰か”を求める声だった。風船を受け取ったのは、どれほど遠くのものでも見えてしまう健一、どん な匂いもかぎわける麻里安、そしてあらゆる音を拾う耳を持つ隼人。不思議なチカラを備えた3人は集い、少女に会いに行くことを決めるが、理不尽な現実が事件となって彼らを襲う―。 (「BOOK」データベースより)
山奥に住んでいる少女と、遠く離れた都会に住んでいた少年たちを結びつけたのは、少女が風船につけて飛ばした手紙だった…。って、でだしからもう、わくわくする感じがします。
そして、都会の少年少女たちは、ちょっとづつ他の人とは違う特技を持っています。
ある少年は、とてつもない視力を。他の少年は、聴力を。もう一人の少女は嗅覚を。
どんな冒険が始まるんだ?
と思うでしょ?
でも。
少年たちにとって、一番大きな冒険は、家庭内のいざこざを丸く収めること、だったりします。
父親が宗教にはまっていたり、父親がいなかったり、少しだけゆがんだ家庭環境の少年たちが出会って、自分たちの「これから」を手に入れる話です。
夢物語ではない、普通の少年たちの話。
ファンタジックな設定とうまく調和した構成は、さすがだなあ、の一言。
個人的にはもう少し、舞ちゃんが活躍してくれたらよかったのにな。
一番普通の女の子が、一番しっかりしているというあたりも、設定の妙ですね。
(80点)
ランキング参加してます。
FC2カウンター






プロフィール

