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2008-06-05 (Thu)
イラストは葉祥明さんという方。温かみのあるイラストが気に入って読みました。
大人向けの童話。
森の外れのティーサロン、妖精が見える女主人。ささくれ立った心を抱えてきた人たちが、要請と出会うことで潤いをとりもどす話。連作集。
意表をつく展開とか大きな事件とかはないのだけど、ほんわりした感じの文章で、「癒される」ってのはこういうことなんだなあと思いました。幻想的という言葉が似合います。
読んでる自分も優しい気持ちになりたい時に。
(72点)
![]() | 妖精の棲む森 (2002/04) 早坂 真紀 商品詳細を見る |
避暑地の森の外れにたたずむティー・サロン。ちょっと謎めいた女主人の店に足をのばした客たちは不思議な体験をする。やさしさ、純粋さ、思いやり、素直な心…。そこはみんなの「忘れ物」が見つかる場所だった。(「MARC」データベースより)
大人向けの童話。
森の外れのティーサロン、妖精が見える女主人。ささくれ立った心を抱えてきた人たちが、要請と出会うことで潤いをとりもどす話。連作集。
意表をつく展開とか大きな事件とかはないのだけど、ほんわりした感じの文章で、「癒される」ってのはこういうことなんだなあと思いました。幻想的という言葉が似合います。
読んでる自分も優しい気持ちになりたい時に。
(72点)
2008-05-14 (Wed)
はやみねかおる氏といえば、児童向けミステリを語る上では外せないお方ですが(別に語らなくてもいいけど)実は読むのはまだ3冊目なのです。
伏線の張り方に一部難があるので、ミステリとして読むと、ラストすっきりしないかな。そんな情報、描いてあったっけ? みたいな感じになっちゃうんだよね。「多分、こうなんじゃないかな、っていう提示だけで、謎がすべて解決するわけでもないし。
んが、子供のひと夏の冒険物として読むと秀逸。得体の知れない未来屋を名乗る男に振り回される風太、かわいいです。精一杯背伸びしている感じもほほえましい。
こういう、よく言えば「童心を残した大人」、悪く言えば「自分の興味本位で動く中身が子供な大人」、少年物の狂言回しによく出てくるけど、魅力的に書くのって結構難しいんじゃないかな。
(75点)
![]() | ぼくと未来屋の夏 (2003/10/26) はやみね かおる 商品詳細を見る |
「未来を知りたくないかい?」六年生の夏休み前日、作家を夢みる風太は未来を百円で売る“未来屋”猫柳さんに呼びとめられた。
風太の住む髪櫛町では、昔からかくれんぼをすると最後まで見つからない子がいるといわれる神隠しの森や首なし幽霊の話、人喰い小学校の噂、人魚の宝の謎が言い伝えられていた。 (「BOOK」データベースより 一部省略)
伏線の張り方に一部難があるので、ミステリとして読むと、ラストすっきりしないかな。そんな情報、描いてあったっけ? みたいな感じになっちゃうんだよね。「多分、こうなんじゃないかな、っていう提示だけで、謎がすべて解決するわけでもないし。
んが、子供のひと夏の冒険物として読むと秀逸。得体の知れない未来屋を名乗る男に振り回される風太、かわいいです。精一杯背伸びしている感じもほほえましい。
こういう、よく言えば「童心を残した大人」、悪く言えば「自分の興味本位で動く中身が子供な大人」、少年物の狂言回しによく出てくるけど、魅力的に書くのって結構難しいんじゃないかな。
(75点)
2008-02-27 (Wed)
子育て中の主婦にとってはリリー・フランキー≒おでん君の作者だったりするんですが、世間的には「東京タワー」の人だよね・・・。小説はお初。
この話はタイトルおちってやつですね。何も知らない多恵子が、この明らかにおかしい農家がいつ「大麻農家」と気付くか? という話。
黒い、けど笑える、そんな短編集。
性的描写もあるけれど、乾いてる感じです。どろっとしてない。
私は笑えたけど、これ、感性に合わない人もきっといる。
(お勧め度といわれると70点か、それ以下)
![]() | ボロボロになった人へ (2003/04) リリー・フランキー 商品詳細を見る |
結婚相手を探すのに疲れた多恵子は、農家の花嫁実地体験に参加することにした。行った先では多くの外国人労働者が働いていて、金回りもいい様子。結婚相手の男も紳士的なのだが・・・?(『大麻農家の花嫁』より)
この話はタイトルおちってやつですね。何も知らない多恵子が、この明らかにおかしい農家がいつ「大麻農家」と気付くか? という話。
黒い、けど笑える、そんな短編集。
性的描写もあるけれど、乾いてる感じです。どろっとしてない。
私は笑えたけど、これ、感性に合わない人もきっといる。
(お勧め度といわれると70点か、それ以下)
2008-01-04 (Fri)
体調崩しました。正月帰省の疲れが出たか? それでも本が手放せないのは業か。
この説明で全部説明されているような気がする。
ストーリーより何より、感じるのはただ「疾走感」。どんどん沸いてくるイメージの連鎖。想像からはみ出るほど強烈な映像。なのに、音は流れない違和感。
普通の枠の外で育った子供たちが、周囲すべてを呪って、破壊するための力を蓄える物語。
2003年に出た本ですが、作中では2009年。この物語は、すぐそこまで来てます。
(70点)
![]() | サウンドトラック〈上〉 (集英社文庫) (2006/09) 古川 日出男 商品詳細を見る |
東京は異常な街に変貌していた。ヒートアイランド現象によって熱帯と化し、スコールが降りそそぐ。外国人が急増し、彼らに対する排斥運動も激化していた。そんな街に戻ってきた青年トウタと中学生ヒツジコ。ふたりは幼いころ海難事故に遭い、漂着した無人島の過酷な環境を生き延びてきたのだった。激変した東京で、ふたりが出会ったものとは―。疾走する言葉で紡がれる、新世代の青春小説。 (「BOOK」データベースより)
この説明で全部説明されているような気がする。
ストーリーより何より、感じるのはただ「疾走感」。どんどん沸いてくるイメージの連鎖。想像からはみ出るほど強烈な映像。なのに、音は流れない違和感。
普通の枠の外で育った子供たちが、周囲すべてを呪って、破壊するための力を蓄える物語。
2003年に出た本ですが、作中では2009年。この物語は、すぐそこまで来てます。
(70点)
カテゴリ:は行・その他
2007-12-21 (Fri)
ルポ系の本は弱い。何を読んでいいのかわからないから。これは、たまたま友人が読んでいた本。
この事件は、めぐり合わせの悪さゆえに起こった事件。
教師の父母が、たまたま、クレーマーだった。
学校の校長等が、たまたま、「とりあえず頭を下げて穏便に済ませておこう」という考え方の先生だった。
担任教師が、「あの先生がそんなことするわけない」と思ってもらえるだけの信頼関係を、校長や他の教師と築けてなかった。
結果、マスコミの過熱報道が先行し、詳しい検証もされないまま、たくさんの人が鵜呑みにして、事件は大きくなり、「あの先生はそんな人じゃない」という子供の訴えは無視される。
悪いほうに悪いほうに転がっていく。
下手に隠そうとするからばれた時おおごとになるんだよ、というのは最近の偽装問題と共通点があるような気がする。
筆者のルポ能力は首をかしげるところがあるが、事件の劇的さに助けられて、「読ませる」本になっている、と思う。(詳しいことは続きを読むで)
この母は、「特別な自分」への憧れが強い人だったのだなあ、と思う。最初は多分、ちょっとした嘘。それに、「へえ、すごいですね〜」という反応が返ってきて、どんどん嘘を積み重ねて言ったに違いない、と私は想像する。
そして、自分がすごい人でいるためには、「子供もすごい」と思われたい、でもうまくいかない、それは私が原因じゃない、じゃあ誰が? と思ったとき、いちばん手っ取り早い対象が子供の通う学校だったんだろうなあ。
(点数なし。事件に興味のある人はどうぞ)
![]() | でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相 (2007/01/17) 福田 ますみ 商品詳細を見る |
クレーマー保護者の虚言によって、彼は史上最悪のいじめ教師に仕立てられた。
2003年6月、全国ではじめて「教師によるいじめ」と認定される事件が福岡で起こった。問題の小学校教師は、担当児童を自殺強要や暴力でPTSDによる長期入院に追い込んだとされ、「殺人教師」とまで報じられた。だが後に、一連の事実は、児童両親によるでっちあげだったことが明らかになる──。
病める教育現場で偽善者たちが引き起こした、驚愕の冤罪劇!(帯より抜粋)
この事件は、めぐり合わせの悪さゆえに起こった事件。
教師の父母が、たまたま、クレーマーだった。
学校の校長等が、たまたま、「とりあえず頭を下げて穏便に済ませておこう」という考え方の先生だった。
担任教師が、「あの先生がそんなことするわけない」と思ってもらえるだけの信頼関係を、校長や他の教師と築けてなかった。
結果、マスコミの過熱報道が先行し、詳しい検証もされないまま、たくさんの人が鵜呑みにして、事件は大きくなり、「あの先生はそんな人じゃない」という子供の訴えは無視される。
悪いほうに悪いほうに転がっていく。
下手に隠そうとするからばれた時おおごとになるんだよ、というのは最近の偽装問題と共通点があるような気がする。
筆者のルポ能力は首をかしげるところがあるが、事件の劇的さに助けられて、「読ませる」本になっている、と思う。(詳しいことは続きを読むで)
この母は、「特別な自分」への憧れが強い人だったのだなあ、と思う。最初は多分、ちょっとした嘘。それに、「へえ、すごいですね〜」という反応が返ってきて、どんどん嘘を積み重ねて言ったに違いない、と私は想像する。
そして、自分がすごい人でいるためには、「子供もすごい」と思われたい、でもうまくいかない、それは私が原因じゃない、じゃあ誰が? と思ったとき、いちばん手っ取り早い対象が子供の通う学校だったんだろうなあ。
(点数なし。事件に興味のある人はどうぞ)









