乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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直木賞受賞作。

廃墟に乞う廃墟に乞う
(2009/07/15)
佐々木 譲

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13年前に札幌で起きた娼婦殺害事件と、同じ手口で風俗嬢が殺された。心の痛手を癒すため休職中の仙道は、犯人の故郷である北海道の旧炭鉱町へ向かう。犯人と捜査員、二人の傷ついた心が響きあう、そのとき…。(「BOOK」データベースより)


トラウマを抱えて休養中の刑事が、知り合いから頼まれるもろもろの事件の解決の手助けをする、という設定は面白い。
警察の内部では出来ないことを、こういう少し外れた位置から行うことで、行動に自由度が増している。
北海道のあちこちが舞台になっていて、地元で生活している作家ならではの作品。実力を感じる連作短編集になってます。
警察ものを書きついできた佐々木氏ならではの迫力もあります。

好みなのは「オージー好みの村」。
過疎の村が外国人移住者を受け入れることで起きるいざこざを、殺人事件という事件を鍵に描いた作品。
一冊の導入としては満点でしょう。

(85点)

しかし。
直木賞受賞作ですが、この賞さえとらなければこの本は著者の歴史の中で埋もれた作品になっていったであろうと予想できます。
彼の最高傑作は、この作品ではありえません。もっといい作品がいくつもある。
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直木賞おめでとう、ということで読んでみました。読むまで知らなかったのですが、多分これ、私の生地が舞台です。

制服捜査 (新潮文庫)制服捜査 (新潮文庫)
(2008/12/20)
佐々木 譲

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札幌の刑事だった川久保篤は、道警不祥事を受けた大異動により、志茂別駐在所に単身赴任してきた。十勝平野に所在する農村。ここでは重大犯罪など起きない、はずだった。だが、町の荒廃を宿す幾つかの事案に関わり、それが偽りであることを実感する。やがて、川久保は、十三年前、夏祭の夜に起きた少女失踪事件に、足を踏み入れてゆく―。警察小説に新たな地平を拓いた連作集。(「BOOK」データベースより)


例の道警の大騒動(この辺は佐々木氏の過去の作品参照)が原因で、次々と勤務地を変えられてしまう警察官たち。北海道の片隅の町で人生初の駐在所勤務をすることになってしまった主人公が、なれない中懸命に事件を解決していく様子が描かれています。

派手さのない、堅実な小説です。
こういう、まじめな警察官が、私たちの生活を支えていてくれてるんだなあ、と思いました。

連作短編になってます。
私が好きなのは「割れガラス」。
虐待を受けている男の子と、ログハウスを作りながらあちこちの現場に派遣されていく元犯罪者の男性の交流を軸に、周囲の無理解を書いた作品。ラストで主人公の川久保の、したたかな一面も垣間見えて、よく出来た短編だと思います。

(80点)



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この本、いい評判ばかり聞いていて、借りられると聞いて大喜びで出かけていったのだけど、長さにくじけそうになりました。読み始めてしまえばあっという間だったのだけど。

警官の血 上巻警官の血 上巻
(2007/09/26)
佐々木 譲

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戦後の混乱期に、安定した収入を求めて警察官になった安城清二。駐在所の巡査として安定した生活を送っていたものの、いくつかの未解決事件を残して死亡。清二の死が殉職と認められなかったことに不満を抱き、父にあこがれて警察官を目指した民雄。その民雄も殉職し、民雄の息子も警官を目指すことになり・・・。清二の代から続いた未解決事件は、解決されるのだろうか。三代続く、警察小説。

「このミス」一位をとって直木賞候補作となり、有名になったこの本なんですが、正直・・・ミステリとしてはいまいち薄味だと思います。大きな謎があって、それにすべてが収束していく話ではない。
むしろ、時代に翻弄された男たちの話です。
無駄な装飾のない、骨格のしっかりした文章で読ませます。
この作品の主人公たちが目指しているのは、世間の耳目を集める華々しい活劇ではなく、地元の人たちのささやかな幸せを守ることです。
なのに、それが難しい。
実際にこういう事件はありそうなものばかりで、(家庭内暴力とか)それへの対応の仕方も誠実。
「刑事」ではなく、「警官」。
いいドラマ読ませていただきました。

(82点)



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「警官の血」で直木賞ノミネート、このミス1位になってから、図書館でコーナー化されることが多くなった佐々木氏。読むのは2冊目? 3冊目? けれんの少ない堅実な作風の方、というイメージがありますが。

警察庁から来た男 (ハルキ文庫)警察庁から来た男 (ハルキ文庫)
(2008/05/15)
佐々木 譲

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北海道警察本部に警察庁から特別監察が入った。監察官は警察庁のキャリアである藤川警視正。藤川は、半年前、道警の裏金問題の為に百条委員会でうたった (証言した)津久井刑事に監察の協力を要請した。一方、札幌大通署の佐伯刑事は、ホテルでの部屋荒らしの捜査を進めていた。被害者は、すすき野の風俗営業店で死んだ男の父親だった。大通署に再捜査の依頼の為、そのホテルに泊まっていたのだという。佐伯は、部下の新宮と事故現場に向かうのだが…。(「BOOK」データベースより)


監察官と、現場の警官。
二組の立場の違う男たちが、別々に捜査に挑むのですが、読者側には「どうやらこの二組の事件は重なりそうだぞ」と思わせるつくりになっています。
派手な事件ではない。巨額の賄賂が動くわけでもない。
半年前に粛清されたはずの北海道警察の中に、まだ残っているおかしな気配を白日にさらそうとする話。
自分の職場にプライドを持った男たち(失礼、女性もいました)の、作り上げるドラマです。

・・・えーと。
真に勝手ながら申し上げますと、札幌を舞台に、警察官や暴力団が派手な争いを起こす話なら、東直己氏の作品の方が面白いと思われます。

しかし。
ゆるぎなく「人間」であるところの警察官の話としてみたら、確かに抜群の描写力。
この作品の主人公格の言う、「現場の警察官の多くは」というせりふを聞くと、本当に普通に自分たちの町にもいる警察官の方々の事を指しているような、説得力があります。

(75点) 
多分私はこの作品の舞台に思い入れがありすぎるんだな、と思いました。はい。



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あのね、前のテンプレすっごく気に入ってたんですが、IE7にした途端にトップのアニメが見れなくなっちゃって(涙)。自分が一番つまらないんで、バレンタインを機に変更します。

うたう警官うたう警官
(2004/12)
佐々木 譲

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札幌市内のとあるマンションで、女性の他殺死体が発見された。警察本部では、その女性と交際のあった警官・津久井を犯人と断定、「麻薬中毒で拳銃を所持しているため射殺しても構わない」との指令を出す。津久井の無実を信じる同僚たちは、チームを組んで真犯人を探そうとするが・・・。

うたう=自白する、密告する。そういう汚いイメージの警察用語(と私は理解してるけど違うかもしれない)をタイトルにおいた、堂々とした警察小説。
裏のテーマに「警察の裏金問題」がある。これは現実にあった問題で、まだ、記憶に新しい。
しかし、警察内部では「裏金問題について外部のマスコミや地方議会について話す」ことも「うたう(=警察を売る)」行為だと考えられているというのは本当か。本当かもしれない、と思わせる現実の警察の不甲斐なさに支えられて成立している小説。

無実を信じて捜査する主人公たちだが、中にはスパイが混じっているらしく、津久井の情報が警察の方に漏れる。誰が、何故、津久井を捕まえたいのか。それもミステリ的な要素の一つ。

一晩だけに絞ってあるせいか、登場人物がおおむね警察官なせいか、書き込みが荒い気もする。ちょっと途中で誰が誰やら混乱する場面もあった。(私の記憶力の問題かも知れん)
それでも組織内の悪と、はむかう人情との対比がしっかりしていて、魅力のある小説。

(75点。たまにこういうの読むと嬉しくなる)



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