乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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お久しぶり、の雫井氏。いや、作者側は本を出しているんですけどね、なかなか読むタイミングが合わなくて。

犯罪小説家犯罪小説家
(2008/10)
雫井 脩介

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新進作家、待居涼司の出世作『凍て鶴』に映画化の話が持ち上がった。監督に抜擢された人気脚本家の小野川充は『凍て鶴』に並々ならぬ興味を示し、この作品のヒロインには、かつて伝説的な自殺系サイト〔落花の会〕を運営していた木ノ瀬蓮美の影響が見られると、奇抜な持論を展開する。待居の戸惑いをよそに、さらに彼は、そのサイトに残された謎の解明が映画化のために必要だと言い、待居を自分のペースに引き込もうとしていく。そんな小野川に、待居は不気味さを感じ始め―。全篇に充ちた不穏な空気。好奇心と恐怖が交錯する傑作心理サスペンス。 (「BOOK」データベースより)


これはこの脚本家の方、小野川がいかに自分勝手で、思い込みが激しくてトリッキーで、でも才能のある男だというのが上手く書けていないと面白くない話だと思うのですが、そこはよく出来ていました。こういう、人の話を聞かない思い込みの強いタイプの人、いるよね。

そして映画の脚本のために、かつて存在した自殺サイト、「落花の会」の謎を探らなければという思い込みと、それに振り回されるフリーライター、そしてうんざりとしつつ巻き込まれる原作者、という構図は面白かった。落花の会自体にも魅力があって、どうなるんだろうと思いながら読みました。

しかしラストに不満。どんでん返しにしてはちょっと唐突過ぎる気がします。後味も悪いし。

(78点。いまいち)
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テーマ:本読みの記録 - ジャンル:本・雑誌

帯の解説がいかにも面白そうじゃないですか。父を疎んじてる息子が、父と同じ職業について、同じ職場で働くことになる。殺人事件を追う、「刑事」という現場で。この方の人間描写はいい、と思ってたんで、迷わず読んだんです、が。

ビター・ブラッドビター・ブラッド
(2007/08)
雫井 脩介

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警視庁の新米刑事・佐原夏輝。初の現場でコンビを組むことになったベテラン刑事は、 少年時代に別離した実の父親だった――。各界から大きな注目を集める著者による、渾身のミステリー。(出版社 / 著者からの内容紹介 より)


さぞかしこう、込み入った人間ドラマを読ませてくれるんだろうなあ、と期待を持ったのがいけなかったのか。
冒頭はいい感じだったのです。
祖父の葬儀、喪主を務めることになった主人公の夏希、遅れてやってきた父の明村。鷹揚に構えている父と、その父を疎んじている息子。ほんの2~3ページでさらりと主要な二人の説明をしてくれる。上手い。

しかし、その後、「捜査一課オタク」の同僚に、父が属する五係の面々の説明を受ける場面で、ちょっと萎えた。
「アイスマン」「ジェントル」「ゴブリン」「チェイサー」「スカンク」って。そんなあだ名を付けられた刑事たちが活躍する捜査一係って。・・・なんか、予想してたのと違うかもしれない・・・。

ストーリーはいいと思うんです。
情報屋との癒着を懸念していた係長が何者かに刺殺され、弔い合戦となって士気があがると思いきや、呆けたような5係。元5係で6係に移動した小出と組まされた夏希。5係内に問題があるらしく、係長はそれを探っていたようだった。問題の人物は誰だ?
この作者なら、王道にのっとって書いていけば、断然、面白くなる話だと思う。


もったいないなあ。
ストーリーは偶然に頼りすぎて薄っぺらいし、キャラクターはあだな以上の深みがない。シリアスなストーリーなはずなのに父親の明村がコミカルすぎてそっち引きずられてる感じ。ヒロインも、もう少し書き込めばうんと魅力的になると思うんだけど。

冒険作、だったのかもしれない。でも、期待してこれ買ったら、「金返せ」といいたくなる、と思う。

(今日は辛口70点)



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テーマ:感想 - ジャンル:本・雑誌

お久しぶりの雫井氏。やっぱりこの人、普通にミステリ系の話書いてる方があってるよ。何でクローズド・ノートなんて書いちゃったんだろう。

犯人に告ぐ 上 (1) (双葉文庫 し 29-1)犯人に告ぐ 上 (1) (双葉文庫 し 29-1)
(2007/09/13)
雫井 脩介

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連続児童殺傷事件が起こり、捜査に行き詰っていた神奈川県警は、ニュース番組を通して犯人に呼びかける「劇場型捜査」に切り替えることを決断。出演するのは、6年前、誘拐事件の捜査指揮を誤り、閑職に飛ばされていた巻島。犯人を追い詰めるべく、テレビで呼びかけを開始するが・・・。

上巻の半分近くを使って語られる、6年前の誘拐事件。この部分で巻島が共感できない人物なら、この後を読むのが苦痛になりそうな気もする。いわゆる上の方の判断と、現場の捜査官たちの皮膚感覚にはさまれながら、「警察の理屈」で捜査する巻島。被害者の心情は置いてけぼりでこの部分が後に問題になるのだけど、しかし不自然ではない。まず、犯人を逮捕すること。それだけに向き合って視野が狭くなってるところは、人間くささを感じさせる。
そしてその直後の記者会見の場面。娘がICUに入っているという心情的に追い詰められた状態で挑んだ記者会見で、これ以上はないというくらい叩かれる巻島。マスコミって怖いよなあ、というところを見せ付けられる。

なのに、新たな事件で県警が選択するのは「マスコミを利用する」こと。
世間の注目を集めたい「劇場型犯罪」の犯人ならきっと乗ってくる、と判断しての決断。

6年前の事件と、今の事件と、大きく違うのは「津田長」の存在だろうな、と思った。
現場から一歩引いた捜査員で、周りの人間の心情にまで細やかに気を配る年配の刑事。犯人の興味を引く為に犯人を持ち上げる発言もしなくてはいけない、それを聞いた被害者の家族はどう思うかを真っ先に考える心配りの人。
この人が6年前の事件のとき、一緒に捜査にあたっていたら、いろいろと結果は違っていたかもしれないなと思わせる人。

そして劇場型捜査は始まり、内部の情報を他局に流す内通者がいたり、模倣者に振り回されたりしながら捜査は進んでいきます。
もともとお宮入り寸前の事件だったので、物証も少なく、この呼びかけに犯人が反応してくれなくなったらおしまい、という追い詰められた状態での捜査。なのにマスコミ関係者が求めるのは「視聴率」と「注目」。まさに諸刃の剣で、機密情報を漏らされたりしてピンチに陥りながら後に引けなくなっていく。ぐいぐい引き込む力はやっぱり安定した筆力があるからか。

そしてすごいなあ、と思ったのは「視点がぶれない」ところ。
たとえば昔馴染みを利用して情報を引き出そうとする他局のキャスターとか、巻島の家族とかの心情は、書き込もうとしたらいくらでもエピソードはあるだろう。でも、そこをあえてカットして捜査の周辺に焦点を絞っている。

今回、いつになく長い感想ですがそれだけ感心して読みました、ということで。
「かも知れない」という、細い糸を手繰り続けて、核心に近づいていく。人間ドラマとして読んでも面白いと思いました。

(88点)



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テーマ:感想 - ジャンル:本・雑誌

今が旬な話題の本って、読んでみて肩透かし食らうことが多い・・・。そんな中、とりあえず読んで見ました。東野圭吾の「手紙」はよかったしね! ひょっとしたらあたりかもしれないしね!

クローズド・ノートクローズド・ノート
(2006/01/31)
雫井 脩介

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文具店でアルバイトをしている大学生・香恵は、押入れの片隅から前の住人の忘れ物らしい一冊のノートを発見した。ちょっと落ち込んでいるときに、そのノートを開いてみた香恵は、そこに書かれた小学校教師の生活に魅せられる。一方、アルバイト先では万年筆売り場に抜擢され、イラストレーターの男性と知り合うことになるが・・・。


今まで読んだ雫井脩介の本はサイコパス系の、どろっとしたホラーのようなミステリだったので、ちょっとそういう味があるかと期待して読んだら大はずれでした。
恋愛小説としては、可もなく不可もなく、かな。普段あんまり読まないジャンルなんで、えらそうなことはいえないけど。
正直なところ、キャラクターが割とありきたり、展開も予想の範囲内、と文句の付け所は色々あリます。
が、私はこの作品はこれでいいと思う。
携帯小説で、普段それほど本を読まないであろう人を対象とした、引きが強くてわかりやすい話の、典型なんじゃないかな、と思います。

伊吹先生の日記、素材としてよく生きてます。

(70点)



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最近気付いた。同じFC2なのに、カウンターとアクセス解析の値がずれてる。なんで~???

虚貌〈上〉 (幻冬舎文庫)虚貌〈上〉 (幻冬舎文庫)
(2003/04)
雫井 脩介

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仕事中のアルバイトが見つかって、解雇された男三人。腹いせに、元雇用主の家に襲撃をかける。・・・二十年後。主犯に仕立て上げられた荒が出所した途端、襲撃犯の一人が襲われる。犯人の目的は? そして、次の事件がおきて・・・。

面白いかと問われれば、面白いと答える。上手い、とも言う。でも多分これは、一般受けする線からちょっとずれてる気がする。でも私の肌に合う本。
まずこの人間関係の込み入り様が面白い。
事件を追う刑事は癌におかされて、退職すべきか考えている。しかし、20年前の事件を追いきれなかった後悔から、現場に戻る事を決める。そして、その娘は芸能界の片隅にいるが、引退を考えている。その娘と交際しているカメラマンは、20年前の事件の見張り役といわれているが、そのことは隠されている。刑事とコンビを組む青年は、ストレスでカウンセラーに通っているが、このカウンセラーが実は・・・。
主人公は刑事なのだけど、作中に出てくる人々はどれも丹念に書き込まれていて、でも、みんな少しバランスが悪い。この不安定感が私は好き。でもうそくさいと感じる人もいるかもしれない。

真相を途中で察することが出来るあたり、ミステリとしては高得点ではないんだろうけど、それでも最後まで緊迫した雰囲気の中読ませるのはさすが。

(78点)




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