乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
このカテゴリーの記事


上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ
どうもこのシリーズは順番に読めない運命らしい。(特に問題はありません)

天霧家事件 (創元推理文庫)天霧家事件 (創元推理文庫)
(2010/02/28)
太田 忠司

商品詳細を見る


野上の探偵事務所を訪れた女性の依頼人は、ふたりの少年が写っている古い写真を見せ、ひとりは自分の亡夫だが、夫の昔のことを知りたいので横にいる人物を捜してほしいと言う。調査を始めた野上は女性に不審を抱き、喫茶店で会うものの、近くにいたのは野上だけという状況で女性は毒殺されてしまう。俊介には明かしたくないと野上が悩んだ事件の真相とは?(「BOOK」データベースより)


今回中学生探偵であるところの主人公が不在でして(夏休み旅行)、その分アダルトな内容になっています。といっても別に濡場があるとかじゃないんですが、人間関係がどうにも…。

昔の写真を元に「この少年をさがして欲しい、名前はわからない」という依頼を受けることになった野上探偵、しかしその依頼人の女性の素性も、写真を探す理由も嘘だった。そこで「本当のことを教えてもらわなくては捜査ができない」と詰め寄ってみたところ、他に誰も彼女に触れていない状況で彼女が毒殺。この事件の真相と彼女の依頼とは関係があるのか? と調査を開始するが…。

ミステリとしては王道を歩むシリーズだと思って読んでいるのですが、まさにその通り。ここにどんでんがあるだろうな、と思ったところにやっぱり引っ掛けがありました。(でもこの読み方は楽しくないのでおすすめしない…)

今流行のミステリより若干道具立てが古いので(初刊行は十五年前)、懐かしい感触がします。トリックも、すれた読者には予想がつく範囲。でもこの話の価値は前代未聞のトリックとかではなく、人間関係の不条理さにあると思います。大金持ちの家のどろどろした人間関係の話を、絵空事じゃなく書ける貴重な作家さん。

野上探偵がかっこよかった。俊介くんがいない話もいいね。

(80点)
スポンサーサイト



ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ

テーマ:本読みの記録 - ジャンル:本・雑誌

シリーズ3作目。

夜叉沼事件 (創元推理文庫)夜叉沼事件 (創元推理文庫)
(2009/10/30)
太田 忠司

商品詳細を見る


俊介が中学生になって2ヶ月が経過したある日。彼の担任教師・松永が石神探偵事務所を訪れ、20年前に兄が被害者となった誘拐殺人の真相解明を依頼した。身代金を強請る電話の後、なぜか犯人は受け渡しを前に約束を翻し、その後死体が発見された。なぜ少年は殺害されたのか?依頼を受けた所長の野上と俊介が事件関係者を訪ねて回る中、新たな悲劇が起きる。(「BOOK」データベースより)


毎回毎回騙しのテクニックが違うあたりが小憎い。
今回の話は誘拐されて白骨化してから発見された少年にそのとき何が起こったのか、というところからスタートします。この出だしだけで、ミステリマニアは「あれか?」と思うに違いない。しかし一筋縄ではいかないのですよ! 20年前の誘拐事件と無関係ではないような形でもう一計事件が起きてしまいます。舞台は妖怪が出ると評判の沼、その隣に立っている陰鬱とした別荘。旧地主の家庭内のどろどろした事情なんかが絡んできて、人間ドラマの要素も兼ね備えています。

語り部であるところの野上さんも、探偵の引き立て役かと思えば真相の一部を掘り当てたりして、多重構造になっているのも面白い。それでいて全部がかみ合ったときにさーーっと霧が晴れてすべてがあるべきところに収まる快感があります。ピアノ教室や駄菓子屋も、ちょっと唐突かと思ったけどちゃんと大事な一ピースでした。

今回のストーリーはトリックというより人間関係が主になっているのだけど、それぞれの人物の個性が話を引き立てるいい味になってます。

しかし。
なんとなく野上さんはちょっと太目の人のいいおじさんというイメージで読んでいたのだけど、この表紙を見る限りもっとハードボイルドな感じなんですねえ・・・。

(86点)



ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ

テーマ:本読みの記録 - ジャンル:本・雑誌

この、「ミステリ・マスターズ」結構好きな本が集まってるんだった。半分くらいしか読んでないかな・・・。もう少し探してみよう。

月読(つくよみ) (本格ミステリ・マスターズ)月読(つくよみ) (本格ミステリ・マスターズ)
(2005/01)
太田 忠司

商品詳細を見る


「月読」、それは死者の最期の言葉を聴き取る異能の主。故郷を捨て、月読として生きることを選んだ青年・朔夜と、婦女暴行魔に従妹を殺され復讐を誓う刑事・河井。ふたりが出会った時、運命の歯車が音を立てて回り始める…。(「MARC」データベースより)


SFじみた設定の上に成り立っている、本格ミステリです。

SFな部分は、「人は死ぬときに『月導』というものを残す」「その月導を読み解くことができる『月読』という人たちが存在する」、この二点です。あとは私たちの世界とさほど変わらない、あえて言うなら通信機器の発展が少し遅れた世界です。

高校生の男の子が、同級生の女の子に振り回されているうちに事件に巻き込まれてしまう話と、『月読』の男性が自分の失われた記憶を探して昔滞在していた町を訪れる話とが交互に語られます。早い段階で同じ町の話だとわかるので、このふたつの話がどう交錯するのか楽しみに読みました。

・・・そうきたか!

こういうSFめいた話は、ミステリの根幹部分に「どうしてもその世界じゃないと成り立たない」と思うのです。その部分を軽々クリアして、さらにもう一段上に行かれた感じ。脱帽です。

殺人の動機にきれいごとはないと思いますが、それにしてもこの話の動機はひどい。ひどいのだけど、こういう考え方をする人、いるのかもしれない、と思わせるだけの表現があります。しかし好き嫌いは分かれるかも。
パソコンや携帯電話が普及してないことも、ストーリー上、欠かせない部分でした。

こういう話が読みたかったのよ。やっぱ私の根幹はミステリです。

(85点)



ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ

テーマ:本読みの記録 - ジャンル:本・雑誌

さて、二冊目にしてシリーズ一冊目。

月光亭事件 (創元推理文庫)月光亭事件 (創元推理文庫)
(2009/06/25)
太田 忠司

商品詳細を見る


引退した名探偵・石神法全の後を継いで探偵事務所を営む野上英太郎の元に、ある日猫を連れた少年が訪れる。卓越した推理力を持つその少年・狩野俊介は、石神との出会いを契機に探偵を志していた。野上は彼を助手として、直後に舞い込んだ依頼―大病院の院長の妻に取り入り、一家の館に居座る奇妙な宗教家の正体を暴くこと―に乗り出すが。(「BOOK」データベースより)


ものすごくまともな本格推理小説を、久方ぶりに読んだ気がします。

地方の名家、入り組んだ家族関係、怪しげな宗教家。天才少年。密室で行われた殺人事件。殺害現場に居合わせながら、事件をとめることの出来なかった探偵。わくわくするような素材がたくさんです。
今風の小説を読みなれている人にはちょっと物足りないかなあ、という気もしますが、私はこの雰囲気が好きです。
東京創元社、えらい! よく復刊してくれた!

さて、3冊目以降を探しに行ってきます。

(80点)



ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ

テーマ:本読みの記録 - ジャンル:本・雑誌

これだけ有名な作家さんなのに、一冊読んだのは初めてか? うわあ、我ながらびっくりだ。

幻竜苑事件 (創元推理文庫)幻竜苑事件 (創元推理文庫)
(2009/08/30)
太田 忠司

商品詳細を見る


時は3月。探偵志願の少年・狩野俊介の再訪を待つ野上の事務所に、謎の少女が現われ、両親を殺した犯人を捕まえてくれと依頼した。不審な大金を携える少女の無礼な態度に腹を立て、冷たく追い返したものの、野上は少女のことが気にかかっていた。彼女の残した落書きを手がかりに俊介と調査を始めたところ、10 年前に起きた焼死事件が浮上する。(「BOOK」データベースより)


シリーズ2作目なんですねえ…。どうも一冊目にめぐり合えない星回りなのか。

探偵と、12歳の少年探偵が老舗旅館で起きた十年前の殺人事件の謎に挑む。ところが犯人と目される男が復習予告状を送りつけてきて…。
メインのストーリーも魅力的ですが、支えているのはキャラクターの魅力だと思います。最初数ページはそれほどでもなかったのだけど、狩野少年が出てきたあたりからぐんとよくなった。
孤児で、探偵志願の少年。それを見守る大人たち。
依頼人の少女はもう少しつっこんで書ける気がしますが、そうすると軸がぶれるのかしら。

謎解きも、一件落着しかけた推理をどんでんがえすという大技で、しかもフェアーな書きっぷりに頭が下がります。
何でこのお方の本を今まで読んでなかったんでしょう。もったいない。

しかし最近の東京創元社はライトノベルを意識した表紙が多いですね。若い読者を引き込みたいのかしら。
他の文庫とは一線を画した装丁が好きだったのに。とか言いつつ読むんですけど。

(80点。シリーズが結構でているので、順に読みます)



ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ

テーマ:本読みの記録 - ジャンル:本・雑誌

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。