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「ヴィヴァーチェ 紅色のエイ」 あさのあつこ
あさのあつこ氏、すごく好きな作家さんの一人で、ゆっくりとはいえ大体全部追いかけてて、新シリーズが出たらわくわくする作家さんの一人なのだけど・・・ええい、今回は辛口満載でいかせてくれ!

ヴィヴァーチェ  紅色のエイ (カドカワ銀のさじシリーズ)ヴィヴァーチェ 紅色のエイ (カドカワ銀のさじシリーズ)
(2008/07/04)
あさの あつこ

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灰汁色の霧に覆われる、近未来の地球。16歳のヤンは、最下層地区で暮らしながら夢を持っていた。親友ゴトとともにいつかロケットで宇宙に出るという。そのころ、海賊に宇宙貨物船が襲われたという報せが、ステーションに入る。しかもその海賊船、幽霊船だという・・・?(帯より)

ストーリーは、面白いのです。
近未来、環境汚染が限界をむかえてる地球。汚染された霧の中で生活している下層民、富を独占している国王と取り巻き。いつか、宇宙に出て、こんな地べたに縛り付けられた生活から抜け出てやる、と決意した少年たち。その決意に見合うだけの能力を手に入れるべく、ちゃくちゃくと努力を重ねているが、さて、報われるのか・・・。
類似した話をいくつかあげることが出来るけど、それでも情景が浮かぶような描写は好きな部類だし、主人公の性格も好ましい。とりあえず、ストーリー動き始めの第一話としては合格点。

なのだ、けど、どうにもはまれなかった。

民衆を見下し、激しい選民意識をもつ為政者と、そこから抜け出そうとしている少年・・・これ、NO6と同じ構造ではないですか? 「十二の嘘〜」も、背中合わせの作品じゃないですか?
非常に、非常に生意気な事を言わせてもらえば、こういう、類似の作品を何作も書き始め、そして作者のキャパシティを越えて、ほとんどが未完のまま放置される・・・というのは、少女小説でよくあるパターン、なのです。特に、「新レーベル発刊にあわせて、宣伝代わりに名のある作家さんを起用」なんて場合には。
いや、放置というのは失礼な話かもしれない。私が思いつく作家さんは現役で作品を発表し続けているわけで、単にそのシリーズは休憩しているだけで続巻の予定はある、のかもしれない。でも、5年間が開いたら・・・もう、読者としてはあきらめてしまうよね。このパターンでちゃんと完結し、私がラストまで購入したのは新井素子氏の「ブラックキャット」シリーズだけ、だ。

話がそれた。

続きが、読みたいのです。
ちゃんと、彼らの人生を、「ああ、よかったね」と実感できるところまで、描いてほしいのです。
人生すべてとは言わないけど、ちゃんと納得させてほしいのです。
切望する、といってもいい。

どうか、いくつかあるシリーズ作品にちゃんと続巻が出て、予想を裏切るいい作品になって、私が前言撤回できる日が来ますように。
こんな暴言はいて馬鹿だったなあ、私、と思える日が、来ますように。

(80点。だから作品自体は好きなんだよねえ・・・)

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「金色の野辺に歌う」 あさのあつこ
あさの氏、最近急に新作が続々出て、ちょっと追いつけなくなってきた。のは、まあいいんだけど(いつものことだし、ゆっくり追いかけるので)、続けて買っている「NO6」の続きが出ないのが気にかかる。

金色の野辺に唄う金色の野辺に唄う
(2008/05/31)
あさの あつこ

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山陰の静かな町で、90を超えた老女が息をひきとろうとしていた。看取るのは、老女の曾孫、孫の嫁、近所の花屋の店員、そして娘…。屈託や業を抱えながらも、誰かと繋がり、共に生き抜いていくことの喜びを描く連作短編集。 (「MARC」データベースより)

このあらすじはちょっと嘘。
なぜかというと、第一話で、この老女、大往生を遂げるのです。そこから、彼女を「送る」までの間、周りの人たちが彼女の事を思い出して、感傷にふけったり、決意をあらたにしたり、自分の行き方を考えたりする話たち。
人は、しっかり生きてこそしっかり死ねる。死は終わりだけど、すべての終わりではない。
生きるって素晴らしい、まで言っちゃうと大上段っぽいけど、そういう話です。

すこーしできすぎ臭がするところが散見されますが、ほとんど気にならないといっていい。
これは、若い人にはかけない本だと思います。いいもの読みました。

(85点)

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「夜叉桜」 あさのあつこ
予定も何も吹っ飛ばして、この本の感想を書かないといけない理由が(個人的に)あるのです。

夜叉桜夜叉桜
(2007/09/21)
あさの あつこ

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江戸の町で娼婦が殺された。同じ手口で何人も。同心・信次郎は手下の伊佐治とともに調べにまわる。一方、切見世で働くおいとは、男というものに絶望していたが、幼なじみの信三に再会したことで、世の中の見方が変わっていった。しかし、凶刃はおいとに襲い掛かる。信次郎と伊佐治はおいとが身につけていたかんざしを追って、遠野屋へ向かうが・・・。

※この本は、前作「弥勒の月」を読んでから読みましょう※

確か前作はそれほど高い評価をしてなかった気がする。人物の描き方に面白みがなくて。
今回は慣れてきたのか、それぞれの性格もはっきりしてきて、味わいが出てきた。私が想像していたより、伊佐治は若いらしい。
遠野屋と信次郎の確執や駆け引きも裏がわかってるだけに興味深いし、読んでる最中はそうでもないのに後で心に引っかかってくる文章もあるし、堪能しました。
ストーリー的にはかなり王道なミステリ。あらすじにしちゃうとけっこう単純だよね? でも、あさのあつこ氏はもともと雰囲気作りがうまい作家さん。単純な謎解きものではなく、人物を描こうとしている感じ。けっこう好きです。
続巻に向けての布石か(もともとこっちの方が本筋で謎解きが枝葉なのかもしれないけれど)、遠野屋の過去にかかわる話も増えてきて、嬉しい限りです。

しかし! 私の好みとしては、やっぱりもう少し人生経験を積んだ、要石のような人物が一人いると、話の深みが全然違うと思うのだけど。

(85点)

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「NO.6 (6)」  あさのあつこ
好きなシリーズではある。店頭で見かけて、すぐ買った。の、だが・・・。

NO.6〔ナンバーシックス〕#6 (YA! ENTERTAINMENT)NO.6〔ナンバーシックス〕#6 (YA! ENTERTAINMENT)
(2007/09/22)
あさの あつこ

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矯正施設の地下深くへ辿りついた紫苑は、ネズミの過去を知る長老から、No.6が犯した侵略と虐殺の歴史を聞かされる。聖都市を待ち受けるのは、破滅か、それとも救いか-。最後の闘いをかけて、運命の扉が開かれる! (「MARC」データベースより)


この本1冊に入る枚数、ストーリーの流れとして必要な情報、なくてはならないサイドストーリー、そういうものを考え合わせるとわからないではないのだけれど、どうにもこうにもストーリー、進まな過ぎじゃないですか。
あさのあつこ氏の文章はとても好きだし、少年のキリキリと引き絞られたぎりぎりの情景の描くき方はさすがだなあと思うのですが。
そろそろ飽きてきた。
すべてを書き込むことイコールよい小説、ではない。

どうか早く7巻が出て、私のこんなたわごとをどかーん!と吹き飛ばしてしまうくらい、面白い展開を見せて欲しい。

(期待を込めて、75点)

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晩夏のプレイボール あさのあつこ

あさのあつこ氏の野球ものといわれたら、そりゃあ読まねばなるまいて。

晩夏のプレイボール 晩夏のプレイボール
価格:¥ 1,260(税込)
発売日:2007-07-20

夏の甲子園、地区予選準決勝、二点リードされて九回表の守備。元エースで今は野手の補欠の真郷。「まだ、終わりじゃない」。裏に代打に出るため、ウオーミングアップを始める真郷だが・・・。(練習球より)

甲子園をモチーフにした、短編集。才能がなくてレギュラーになれなかった者、女だというハンデに打ちのめされた者、過疎化の進む町で部を維持できるだけの生徒がいなく廃部になったものの自主的に練習をする者、などなど。

言ってしまえば、目新しい設定はない。「こんなシチュエーション、聞いたことある」話ばかり。

それでも「甲子園」というのがどれほど愛されているか、どれほど球児の憧れかを描いている文章はさすが。ただし、ちょっと奇麗事な感じ、「こんなに上手くいくか?」と思わせる感じは、ある。泥臭さにかける、かな。

私のお気に入りは「空が見える」(ずるいよ、これ)。

(70点。あまり熱を入れてお勧めできる感じじゃないですね)

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