![]() | Rのつく月には気をつけよう (2007/09) 石持 浅海 商品詳細を見る |
湯浅夏美と長江高明、熊井渚は大学時代からの呑み仲間。毎回誰かが連れてくるゲストは、定番の飲み会にアクセントをつける格好のネタ元だ。酔いもまわったところで盛り上がるのは恋愛話で−−−。小粋なミステリー連作短編集。 (「MARC」データベースより)
石持氏というともうちょっとがちがちの本格、遊び心少な目を想像して読み始めたのだけど、思ってたより明るくて軽い感じで、読みやすかった。酒の席での恋愛話、というのが力が抜けてる理由かな。深刻な話でも、さらりと口に出来るような雰囲気が、この三人の飲み会にはある。
といっても、伏線の張り方、驚く結末、ミステリとしての醍醐味は十分すぎるほど。「あれが伏線だったかー」と何度うなったことか。
そして、出てくる肴が実においしそう。石持さん、こんな話も書くのね、といった感じでした。
(75点)
本格ミステリでは時々とんでもない設定のものがありますが、(山口雅也氏の生ける屍の死とか)これもどっちかって言うとそのタイプ。
| BG、あるいは死せるカイニス 価格:¥ 1,680(税込) 発売日:2004-11-30 |
石持浅海 東京創元社ミステリフロンティア
人類、生まれたときは皆女性、その中から肉体が頑強で、生物的に優秀な個体が男性に変化する。確率は4分の1程度。主人公遙の姉、優子は男性化の候補として周りに見られていた。ところが彼女は、まるでレイプされたかのような状態で発見される。男性が少ないこの世界では、子作りはほとんど義務で、男性が女性をレイプする事件なんてほとんど起こらないのに。警察が、マスコミが、事件の真相を追う中、新たな遺体が発見され、事態はますます複雑に。
これが、世界の細部までよく考えられていて、(家族の生活の仕方とか、やられた!と思いました)しかも説明くさくなく、女子高生の平易な言葉で書かれてる。奇妙な生物学者とか、都市伝説とか、興味をひっぱる謎は沢山で、でも、難解ではない。殺人の動機も、この世界でないと成り立たないよう、うまく配置されてる。
破天荒な舞台での端正なロジック。佳品です。こういう世界が嫌いでない方、ぜひどうぞ。

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