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![]() | 平台がおまちかね (創元クライム・クラブ) (2008/06) 大崎 梢 商品詳細を見る |
井原は小さめの出版社の新人営業マン。前の担当と比べられながらも懸命に頑張っていたのだけど、どうも一筋縄では行かない事だらけで・・・。
実際に、本屋をめぐって注文を受ける仕事をしている営業さん。実は、見たことがありません。(いや、そんなことはないだろう、気付いてないだけできっと出会ったことはあるはずだ・・・とも思うのだけど、超田舎だから本当に見たことないのかも)
書店員とは一味違った視線で、本屋を眺めた連作集になります。
新人はやはり色々大変だーという話なんですが、主人公がからりと明るいのと、作風がさわやかなので読後感はすこぶるいいです。
これはやっぱり、本好きの人が読んで楽しむ本じゃないかなあ。
書き下ろしで挿入されている「井辻君の一日」、ごく短いながらもくすりと出来て好印象。
(75点。本好きじゃない人にこの内輪話はお勧めしにくい)
![]() | 天才探偵sen―公園七不思議 (ポプラポケット文庫 63-1) (2007/11) 大崎 梢 商品詳細を見る |
千とその友人たちは、次の壁新聞の題材に、公園にまつわる七不思議を取り上げることに。調べていくうちに、ただの怪談ではないことに気付き・・・。
オーソドックスな作りです。
天才肌で読書好き、知能の高さでは町でも一・二を争う主人公の渋谷千。
ちょっとおてんばだけど実は面倒見のいい女の子、香奈。
おっとりしていて気の弱い美少年、信太郎。
小学6年生の三人組が、町に伝わる七不思議(と、その裏の犯罪)について解き明かす話。
児童向けの本だけど、ミステリ要素もしっかりしているし、「あーあれが伏線だったのかー」って言う驚きもある、良質な作品。
脇役もいい味出してます。
七不思議というよくあるネタを上手く料理してるなあ。大人の読者にとっては、ちょっと謎のボリューム的に物足りないかも知れないけど、子供ならきっと夢中になると思います。
シリーズ2作目も発売されてます。楽しみです。
(75点)
![]() | 片耳うさぎ (2007/08) 大崎 梢 商品詳細を見る |
奈都は小学6年生。父親の勤め先が倒産し、身を寄せたのはいわくありげな古い家。父は仕事を探しに出かけたきり帰ってこないし、母は実家の用事でしばらく帰ってこないことに。弱り果てた奈都が頼ったのは、クラスメイトのお姉さんで・・・。
うーん、解りにくい。出だしが、特に。
変にひねって書き始めてる感じがするんだけど、これ、時系列に添ってストレートに説明した方がわかりやすくて主人公に感情移入できるんじゃないかなあ。素人の浅知恵か?
第一章終了くらいになって、事の次第と彼女の置かれた環境が飲み込めてからはぐっと面白くなりました。「住んでいてもよくわからないくらい広いお屋敷」っていう設定もあって、間取り図見ながらじゃなかったらきっと家の形はよくわからなかったと思うけど。
奈都も、来てくれたお姉さんのさゆりさんも、生き生きとかかれていて、その点は二重丸。
だんだん面白くはなっていくのだけど、大崎さん、長編の「間」のとり方になれていない感じがします。もっと面白くなる作品だと思うんだよね。雪子おばさんとか、いい味だったし。
(73点。もう一歩!)
前作がいまいち肩透かしだったんで、あまり期待しすぎないよう気をつけて読んだ。杞憂でした。
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サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2007-04 |
「熱心なファンがいて、サイン会にも来てくれているようなのだけど正体がわからない。突き止めてくれる店員さんがいる書店でサイン会をしたい」という人気作家、影平。そのファンから送られてきた暗号文を解読した多絵は、「これは嫌がらせだ」と気付くが、影平の「自分以外にこの嫌がらせが向くことはない」と断言し、サイン会が開かれることに。多絵は犯人を突き止めることはできるのか?(表題作より)
本屋でおきる数々の謎を書店員が解く! という、本好き・本屋好きにはたまらないこのシリーズ。今回は、謎の大きさと本文の長さのバランスがいい。毎回ほんの少し織り交ぜられる「本屋裏事情」も楽しみなのだけど、多すぎると小説として面白くない。今回はストーリー展開に無理なく絡んでいるので、安心して読めた。
ただし。「君と語る永遠」(書店見学に来た小学生の一人が変わった行動をする話)の冒頭には引っかかった。あのね、どんな小学校でも、「店側に了解を得ないで校外見学を送り出す」ことはしないと思います。迷惑に思われて邪険にされたら学校としては問題だから。そのあとの先生がいい人だったので、余計違和感。それともあれですか、店長までは話いってたんだけど、現場におろすの忘れてたって解釈した方がいいんですか。
(ついでに言うと、私が通ってる本屋ではマンガのビニールはがしてくれたことありませんけど!)
これを読んで、「どんな話だ?」と思った方は、ぜひ、読んでください。こういう細かいところに引っかかってる私がバカなんです。ストーリーも謎も面白いです。
(78点。ちなみに一番好きなのはラストの「やぎさんの忘れもの」)
「書店の謎は書店員が解かなくちゃ」の成風堂書店事件メモ。一冊目は面白かったんで期待して読みました。
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晩夏に捧ぐ<成風堂書店事件メモ・出張編> 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2006-09-30 |
成風堂書店で働く杏子のもとに、元同僚の美穂から手紙が届いた。勤め先の老舗書店が幽霊騒ぎで大変なことになっている、力を貸して欲しい、とのこと。杏子はしぶしぶ同僚の多絵と旅行がてら話を聞きに行くが・・・。
言っちゃっていい? 言っちゃうよ?
期待はずれでした。
書店にまつわる話の部分は面白かった。地方の書店と都市部の書店の違いとか、店主の志とか、出版社の思惑とか、「生きた棚・死んだ棚」とか・・・。さすが元書店員、と思える場所はたくさんありました。
が、肝心の謎がどうにも魅力的じゃない。幽霊が出た。その幽霊は昔この街で殺された作家のものだ。その作家の関係者の家でトラブルが頻発している。・・・これ、何とかしてくれって友人に泣きつく事件ですか? またそれを受けて「探偵」としてやってくる多絵って・・・。
ちょっとポイントがぼやけた感じ。短編の切れのよさはどこに行っちゃったんでしょう?
(73点。次回作に期待。もう出てるんだっけ?)








