乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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シリーズものではない、短編集です。

短劇短劇
(2008/12/17)
坂木 司

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たとえば、憂鬱な満員電車の中で。あるいは、道ばたの立て看板の裏側で。はたまた、空き地に掘られた穴ぼこの底で。聞こえませんか。何かがあなたに、話しかけていますよ。坂木司、はじめての奇想短編集。少しビターですが、お口にあいますでしょうか。(「BOOK」データベースより)

最初のほうは坂木さんらしい。「いい話」なんですが、だんだん味わいが変わってきます。
グロテスク一歩手前のもの、ホラー調のもの、いろいろです。あら、坂木さんってこんな話も書けるのね、といった感じ。

中でもお気に入りなのは「秘祭」。
これはこの長さだから面白いだろう、一発勝負の話。
他言無用、村だけに伝わる秘密のお祭り。若さって残酷だよね、と思って読みました。ラスト一行も好き。

あとがきまで込みで一冊なので、あとがきを先に読んじゃ駄目ですよ。

(76点)
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テーマ:本読みの記録 - ジャンル:本・雑誌

そして「ハチクロ」の合い間に読んだ(逆かも)のがこの本。

夜の光夜の光
(2008/10)
坂木 司

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部員全員が星に興味のない天文学部。新入部員を勧誘する気もない。
なぜならそこにそろっているのは、家や人間関係に問題を持つ、4人の同志だったから・・・。


坂木さん、作風変わりましたね。
本格の枠からはみ出ることなく、でも謎解きより人間描写に比重がかかっているような気がする。

そして。
何より思ったのは、つよくなったな、ということ。

主人公(たち)が病んでる自分に一杯いっぱいになるのではなく、そんな自分を突き放して笑う、強さ。そうすることで、未来へとつながっていくしたたかさ。主人公が若いからなおさらかもしれないけれど、生命力がある。

それぞれ家庭内に問題がある、「今を乗り切って外へ出て行く」と決めている高校生たち。彼らが出会った偶然。心を開いていく過程にも切ないものが多くて、ラストが明るくて本当によかった。

そして何より、特筆すべきだと思うのが、
星空を眺めながら飲むコーヒー、食べる食べ物がどうしてこんなにおいしそうなんだろう、ということ。
青春マジックってやつかもしれない。<書いてて照れた。
(懐かしいなあ、なんて思ってみる)

いや、文句なしです。
どんどん書いてほしい作家さんの一人。

(86点)



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テーマ:感想 - ジャンル:本・雑誌

「シンデレラ・ティース」の姉妹編です。

ホテルジューシーホテルジューシー
(2007/09)
坂木 司

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大家族の長女として育った浩美は、大学最後の夏休みをアルバイトをして過ごそうと、沖縄に行った。ところが勤め先のホテルのオーナーは不在、オーナー代理はいい加減、生真面目な浩美にとっては神経が磨り減るような毎日だったが・・・。

「頼りになるおねえちゃんねー」「やっぱり浩美がいると助かるわー」なんて事を刷り込まれながら育って、真面目一辺倒になってしまった女の子が、万事緩やかな地方で悪戦苦闘する話。「日常の謎」系というほどミステリ色は強くなく、ちょっとした揉め事の種、のような感じです。
そしてこのオーナー代理がいい味出してます。自分の正義感に振り回されて暴走しがちな浩美を、さりげないアドバイスといい加減に見える行動でフォローして、大きな事件に巻き込まれないよう守ってくれる役。そしてそれを当然ながら浩美は全然気付かない。べたべたなラブコメの基本、押さえてます。

真面目なのは悪いことじゃないけど、世の中すべてが「正しいこと」だけでまわってるわけじゃないし、自分にとって正しいことが相手にとってもそうだとは限らない、という事を、ひと夏のバイト生活で学んだ浩美。
多分、この後も浩美はこのホテルに働きに行くんだろうなあ、という気がします。

(80点。坂木さんはもともとそれほど「濃い」作品を書く人じゃないのでこれでよし)




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テーマ:今日の一冊 - ジャンル:本・雑誌

この本は表紙がいいです。「引きこもり三部作」もよかったけど、こっちの方が気に入りました。

先生と僕先生と僕
(2007/12)
坂木 司

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怖がりの大学生、二葉は、ミステリ大好き中学生の隼人の家庭教師を演じることになった。が、この隼人、「家庭教師は必要ない」というだけあって、頭の回転も速く、さまざまな事件を発見して推理するのも楽しんでいて・・。


坂木さんらしい作品です。

冒頭に「引きこもり三部作」をひいたんですけど、そこはかとなく同じ香りがします。基本的に底抜けにいい人の主人公と、頭の回転の速い探偵役。
ただ、こっちの方がずっと健全ですね。
お互いに思いやる気持ちはあっても、もたれあう気持ちはないから、かな。

探偵役の隼人は、頭の回転も速いし、推理力もあるし、でも少し歪んでる部分があって、そこが坂木さんの味になっているのだけど、臭みを感じる人はいるかも。
二葉の人のよさにしても、怖がりにしても、やりすぎっぽいところはあるし。

それらを差し引いても、「推理もの」としていいの作品だと思います。
一話ずつゆっくり読むのもお勧めです。

(78点)



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テーマ:今日の一冊 - ジャンル:本・雑誌

坂木司氏の新シリーズ(希望)。新しい出版社だからか、イメージはだいぶ違います。

ワーキング・ホリデー ワーキング・ホリデー
価格:¥ 1,550(税込)
発売日:2007-06

主人公ヤマトは元ヤン。ちょっとだけいいみかけを利用して、ホストにもぐりこんでいるが、成績はさんざん。そこへ、見知らぬ小学生の「息子」を名乗る進がやって来た。名前を聞くと、心当たりがあるような・・・? 行きがかり上、進の面倒をひと夏見ることになったヤマトは、宅配便ドライバーに転職するが・・・。

坂木さん、上手くなったなあ。

引きこもり探偵のときのようなどこか病んだ感じもなく、シンデレラ・ティースのようなできすぎ感もなく、すうっとストーリーに入っていける。あえて言うならあれですか、最初のところで進の言い分全面信用しちゃってますけど、ここは大人として裏取らなきゃならないところじゃないのかな。進が嫌がっても。坂木氏の作品には、どこかそういう詰めの甘いところがあって、それは多分「根っこから悪い人間はそうはいない」って信用から出てきてるものだと思うのだけど、鼻につく人はつくだろうと思います。

ヤマトのところどころ古風な筋の通し方なんかが私のうんと好きなところ。「車道飛び出し」のときの理屈なんか、見習いたいくらいです。

ミステリ色はずっと薄くなってるんで、物足りない感じもあるけど、無理に謎を「こしらえて」出されるよりはずっといい。ストーリーだけで読者引っ張っていけるんだから。

シリーズ化とはどこにも書いてないんですが、続きが出たら絶対読む。

(85点)




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