乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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いしいしんじさんの本は、表紙も素敵。手に取るたび、「は~」と思う。

みずうみみずうみ
(2007/03/16)
いしい しんじ

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こぽり、こぽり。村の奥にあるみずうみから、月に一度水が溢れ出す。眠り続ける人達が、たくさんの情景を語り続ける。こぽり、こぽり・・・。

三章からなっています。
第一章。山奥の村、「みずうみ」の傍らで生きる小さな小さな村。この村だけのしきたりが、穏やかに村と暮らしを守っていたが・・・。ファンタジーらしい、やわらかいイメージの奔流。第一章だけでも物語としては十分。

第二章。タクシー運転手の主人公は、月に一度体から「みずうみ」を迸らせる。自分でも原因のわからない現象に悩まされる主人公だが、帳織りの女性と出会って・・・。
細かいディティールが現代風なのに、起こっている現象は「不思議」で、それでいて不思議と整合しているのがまさに不思議。

第三章。作家と、その周辺の人々。色々な国でそれぞれ生きている、ほんの少しだけつながりのある人たち。日常の枠からはみ出ない、ささやかな出来事・・・。

何というかね、一応説明も書いてみたんだけど、この本についてはストーリー解説とか必要ないと思います。「みずうみ」(これ、ひらがなじゃないとダメ)と、その周りに生きる人たち。圧倒的なイメージと、底を流れるやさしさとに、翻弄される話・・・かな。
ストーリーの整合性とか、あっと驚くおちとか、そういうものの必要のない、とにかくもう、読んでる間中ゆらゆらするような感じ。傑作です!(が、読者を選ぶ気は、する)

(そんなこんなで78点。私は大好きだけど、人に薦めるのは難しい)
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テーマ:感想 - ジャンル:本・雑誌

今月のまとめは事情があって明日になりますm(_ _)m

白の鳥と黒の鳥白の鳥と黒の鳥
(2005/02)
いしい しんじ

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なつかしくて斬新で暖かい。極上の短篇小説集を読む喜び。
物語の曲芸師いしいしんじが一篇一篇、魅惑的に語り進める、短篇小説の楽しさがぎゅっと詰まった珠玉の一冊です。 (出版社 / 著者からの内容紹介)

難しい言葉は一切使ってないのに、難しいんです。たった一文でも読み落とすと、世界がうまく伝わってこない。慎重に読み進めました。

いしいしんじ氏の中では、「人間」が特別ではないのだと思うのです。
川も海も、鳥も動物も、世界の中の一つの要素。
いかにこの繊細な文章を読んで、脳裏にイメージが浮かべられるか、が鍵だと思います。
今はやりの、わかりやすい小説とは一線を画してる感じがします。これは意外と、子供のほうが面白く読めるんじゃないかしら。

私が好きなのは「青と赤の双子」。この本の中ではちょっと浮いてるような気もします。どっちかっていうとブラックな話。悪意はなかったはずなのに、受け取る側にとってはむしろ害意。どぎつい、油絵の具を塗りたくったようなイメージが浮かんで、そこから離れられませんでした。

(76点)



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テーマ:今日の一冊 - ジャンル:本・雑誌

読み出すと一気なのはわかってるんだけど、「持ってかれる」感じがするので忙しい時は手を出せないいしいしんじさんの本。

プラネタリウムのふたご (講談社文庫)プラネタリウムのふたご (講談社文庫)
(2006/10/14)
いしい しんじ

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プラネタリウムの上映中に、二人の子供が置き去りにされた。子供たちはそのまま、プラネタリウムの中で育てられる。ある日、街にやってきた手品師一座と出会うことで、二人の人生は分かれることになる・・・。


いしいしんじさんの本は、どちらかというと「どこか解らない世界の話」なんだけど、(異世界風の話、というか・・・)この本に限っていえば間違いなく地球の話。なぜなら、星座が地球の北半球のものだから。これが聞いた事もない星座だったら、もっと幻惑感がでたと思うのだけど、じゃあ地球の話でまずいのかといわれるとそうでもないような・・・。
霧で霞んだ町、大きな工場、背後にそびえる黒い森、見えない夜空・・・。
しつこい描写はない、押し寄せるイメージの豊かさはさすが。

本文中に、
「意味以前の、おおきなかたまりとのつながりを、からだの底に感じてしまう」
という表現がでてくるんだけど、私、これ、いしい氏の作品のイメージにぴったり。

(78点。ポーの話よりはとっつきやすいかな)



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いしいしんじさんの本といえば、「原色使いの華やかな」表紙というイメージがあったのだけど、この本はちょっと違った。出版社のせいなんでしょうか。

雪屋のロッスさん (ダ・ヴィンチブックス)雪屋のロッスさん (ダ・ヴィンチブックス)
(2006/02)
いしい しんじ

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雪屋のロッスさんは、雪を造るのが仕事です。ロッスさんの雪は、普通の雪より解けにくいんです。毎日、あちこちの街に行って、雪を作ります。どうやら世の中には、雪が嫌いな人もいるようですが・・・。(表題作より)

なぞタクシーのヤリ・ヘンムレンさん、調律師のるみ子さん、大泥棒の前田さんなど、いろんな職業の人の、小さな日常を書いた本。一編一編が短くて、長くても10ページ、短かったら1ページ半。でも短いからといって内容が薄いわけじゃなくて。
そしてこの職業が、ちょっと不思議。実際にいる職業の人でも、なんかちょっと違う。ほんわりしてる。
「物語作家」っていう以外に表現しようがないです。鮮やかな、それでいてちょっと優しいイメージに満ちた本。ああ、説明できる言葉が見つからないのがもどかしい・・・。

(75点。ゆっくりと一日一編ずつ読みたい)



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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

行きつけの本屋に「売り上げランキング」ってあるんだけど、どこの本屋に行っても有栖川有栖氏の「女王国の城」は7~8位です。
どこの本屋でもランクインしていることを喜べばいいのか、1~3位を携帯小説に占拠されていることを嘆けばいいのか。微妙な順位。

それはさておき、今日の1冊。
ポーの話ポーの話
(2005/05/28)
いしい しんじ

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無数の橋がかかる泥の川。川で毎日うなぎを取るうなぎ女たち。その一人から生まれたポーは、母親たちに囲まれて成長したが、女ったらしの悪党「メリーゴーランド」とであって悪事に手を染める。そんな中、泥の川が氾濫を起こし・・・。

小説家ではない、「物語作家」いしいしんじの魅力の詰まった1冊。

正直言うと、全然論理的じゃないんです。説明が足りなくて「どうなってるの、これ」って思うところもいっぱいあるんです。でもそれは、書き尽くさないことによってうまれるイメージを大事にしてるからです。

ポーが何故、どろぼうをするのか。動物園の象にバナナをあげられるから。「泥棒をした罪悪感のつぐないに、バナナをあげに行こう」というメリーゴーランド。つぐないをするためには罪悪感がなくちゃいけない、そのためにはどろぼうをしなきゃならない、この歪んだ論理と、それを是とするポーの無垢な魂。

「クーツェ」に比べたらとっつきにくいかな? でも最終章の押し寄せるようなイメージの連続は、単純に心地いい。

(73点。作品に「酔う」のが好きな人向け)




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