乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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最近また読み出した浅田次郎さんの本。こういう、人情譚のようなものは上手いなあ。

あやしうらめしあなかなしあやしうらめしあなかなし
(2006/06)
浅田 次郎

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日本特有の神秘的で幻妖な世界で、生者と死者が邂逅するとき、静かに起こる優しい奇蹟。此岸と彼岸を彷徨うものたちの哀しみと幸いを描く極上の奇譚集。名手が紡ぐ、懐かしくも怖ろしい物語。(「BOOK」データベースより)


怪奇譚。短編集です。
それでいて人の情を感じさせるつくりで、怖いけれど悲しい話が多いです。

そして何より、すべてが説明されない、真実を想像するしかない短編のラストのそのあとがまだ怖い。「骨の来歴」や「客人」あたりですね。
本のタイトルが、まさにこのとおり。
おすすめです。

(85点。しかし、今時期に読む本じゃないね)
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沙高楼綺譚の続編。しかしこちらから読んでも差し支えないかな。

沙高楼綺譚 草原からの使者沙高楼綺譚 草原からの使者
(2005/02/19)
浅田 次郎

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各界の名士が集う秘密サロン「沙高樓」。世の高みに登りつめた人々が、人生の秘事をあかしあう。 (「BOOK」データベースより)

人生を変えるほどのあの体験、しかし誰にも語れずにいたあの体験、それを交代で吐き出そう、という趣旨はそのままに、また別な一夜として書かれています。

今回は語り手がみんな俗物というか…即物的なものの考え方をする人が多いようで、前作のような人の情念を感じさせられるものが少なくなっているのが物足りない気もします。ああ、浅田次郎氏はこういう破天荒ものも得意だったなあ、と思いました。

「宰相の器」は、政治家としての出世と、人の上に立つ器とが必ずしも一致しない、というところを揶揄った作品。それでいて最後の決断は「政治家とはこういうものか」と思わせるところがあるのです。
昨今の政治家たちの顔を思い浮かべながら読みました。この決断を出来る人はいるのかしら。

「終身名誉会員」はラストに向けてばたばたと真相が明かされていくのが面白い。

全体に少し小粒。浅田氏ならもっと面白い作品はいろいろあるかと。
(78点)



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年末、読みまくった浅田次郎氏。もう少し軽い話が読みたくなりました。

沙高楼綺譚沙高楼綺譚
(2002/05)
浅田 次郎

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南青山の秘密サロン「沙高楼」功成り名を遂げた人々の口から夜ごと語られる秘めやかな真実。稀代のストーリーテラーが紡ぎだす驚愕のミステリー。 (「BOOK」データベースより)

一話ごとに語り手が変わる、連作ミステリー風の話です。自分が体験した話を嘘偽りなく語る、そんな会合が舞台なので、まさにこれは「語り手」です。

その体験もさまざまで、ごく最近のものもあれば昔のものもあり、怪奇現象的なものもあれば人間くさいものもあり。しかしそれぞれの味を生かしきれる、浅田次郎ってやっぱりすごい。
「ミステリ」といった枠でくくるのはもったいない、粒ぞろいの作品ばかりです。

一番好きなのは「橘新兵衛只今罷越候」。高名なキャメラマン(というか撮影監督というか映像監督というか)が若かりし頃にとった「池田屋」が舞台の映画。戦後まもなく、真剣を使って撮影することが珍しくなかった時代、突然現れた風変わりなエキストラの正体とは・・・。ラストの場面が切ない、名作です。

(83点)



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先月末から読んでいた大作というのはこれです。

中原の虹 第一巻中原の虹 第一巻
(2006/09/25)
浅田 次郎

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「汝、満洲の覇者となれ」と予言された貧しき青年、張作霖。のちに満洲馬賊の長となる男は、国の未来を手に入れるのか。隠された王者の証「竜玉」を求め、壮大な冒険がいま幕を開ける。人間の強さと美しさを描く中国歴史小説。 (「MARC」データベースより)


「蒼穹の昴」の続編。といっても、主人公は異なります。
「蒼穹~」の主人公はなんと言っても西太后だと思うのですが、今回は袁世凱や張作霖。歴史上の人物が続々と出てきますが、予備知識はほとんどなくても大丈夫だと思います。

諸外国から植民地として狙われる大国、清。国の形式が変わっても、人民が変わらず誇りを持って生きられるようにと願いをこめて国を滅ぼす西太后。そのあとの国のありようを探るたくさんの男たち。
人民たちが安らかに暮らせる国になりますように、という願いをこめた物語です。

なんといっても、人物描写がすばらしい。登場人物は本当に多いのですが、それぞれが個性を持って魅力的に書かれているのです。
中でも珠玉は西太后。
次の世代に、少しでもいい国を渡そうと命をすり減らして尽くす女性としてかかれています。二巻のラストは泣けました。

張作霖が長城を越えるところで物語が終わります。全編通しての主人公は張作霖だということなんでしょうが、それ以外の人物の人間ドラマのほうが面白かったかな。

(86点。「蒼穹~」「珍妃~」と続けて読んだほうが面白いかと)



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こっちは「蒼穹の昴」と同時に借りられたので続けて読みました。

珍妃の井戸 (講談社文庫)珍妃の井戸 (講談社文庫)
(2005/04)
浅田 次郎

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列強諸国に蹂躙され荒廃した清朝最末期の北京。その混乱のさなか、紫禁城の奥深くでひとりの妃が無残に命を奪われた。皇帝の寵愛を一身に受けた美しい妃は、何故、誰に殺されたのか?犯人探しに乗り出した日英独露の高官が知った、あまりにも切ない真相とは―。 (「BOOK」データベースより)

「蒼穹の昴」と同じ世界観、同じキャラクターで書かれた清朝末期の歴史もの。続編というには物足りず、スピンオフ小説というのが一番近いかもしれません。

義和団の乱の際、列強たちが中国を襲う中、後宮の妃が井戸に投げ込まれ、死亡した。それはつまり、天子もいつ暗殺の危機にさらされるかわからないということ。日本・イギリス・ロシア・ドイツ、それぞれの国から遣わされた男たちが、真相を探り出すべく関係者たちの間をめぐって調査を始めるが・・・。

ひとりの証言を、次の証言者が覆す という形式で連なっている作品で、ミステリとしては王道なのだけれど、まず間違いなく「蒼穹の昴」を読んでいない人には物足りない話になっていると思います。
そして結末も、ミステリとしては不十分。何故みんなが真相と異なる証言をしたのか、また最後の証言の信憑性は、と、謎はいくつも残ります。

ただ。
単行本発行の際の帯に書かれた、「愛の物語」という観点でいくのなら、これほど見事な終わり方をしている話もないでしょう。
最後の一章を書くために、浅田次郎はこの物語を書いたのではないかと思います。

(75点)



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