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![]() ![]() | 名前探しの放課後(上) (2007/12/21) 辻村 深月 商品詳細を見る |
(下の表紙も好きなので並べてみました)
「今から、俺たちの学年の生徒が一人、死ぬ。――自殺、するんだ」
「誰が、自殺なんて」
「それが――きちんと覚えてないんだ。自殺の詳細」
不可思議なタイムスリップで3ヵ月先から戻された依田いつかは、これから起こる"誰か"の自殺を止めるため、同級生の坂崎あすな達と"放課後の名前探し"をはじめる――
この世界、好きだ。
すごくすごく驚くトリックがあるわけじゃない、手に汗握る展開があるわけじゃない、なのに「メジャースプーン」についで『巻を措くに能わず』て言葉がぴったり来る本。
誰かが三ヵ月後に自殺する。何故?何が原因? じゃあ、俺たちに何が出来る? 候補者に目を光らせて、さりげなく近づいて、友人になって、「生きてるって楽しい」って思えることが出来たらいいのに・・・。
そういう話です。もちろんストレートに終わらないのも魅力。
ラストで、それまでいろいろ隠されてたあれやこれやの仕掛けが明らかになって、どどっと驚かされます。ただ、この部分はちょっと読みにくかったかな。今までの辻村作品、読んでないとちょっと疑問が残るかもしれない・・・。
「死ぬなんてダメだ」ってメッセージがこもった話で、殺伐としたニュースが毎日のように流れる中、ちょっと安心できた読書でした。
(92点。ひょっとして、この表紙、何かの暗示なのかな?)
![]() | ぼくのメジャースプーン (講談社ノベルス) (2006/04/07) 辻村 深月 商品詳細を見る |
小学四年生の僕の学年で飼育していたウサギが、ある日殺された。第一発見者だった友達のふみちゃんの心も、壊されてしまった。ある「力」を持っている僕は、その力を使って犯人と対決しようとするが・・・。
号泣。
(90点)
どうしても二冊分の表紙を入れたくて粘ってしまいました。
| スロウハイツの神様(上) 価格:¥ 893(税込) 発売日:2007-01-12 |
スロウハイツ。そこには家主の新進脚本家赤羽環を筆頭に、、中高生に絶大な人気を誇る小説家・チヨダコーキ、映画制作会社で働く監督の卵・正義、正義の彼女で画家の卵のスー、少年漫画を投稿し続けている狩野、漫画家を目指しつつもひとに打ち明けられないエンヤ、と若いクリエーターたちが住んでいる。(例外はチヨダ・コーキの担当編集者の黒木)しかし、エンヤが環への恋心と自分の才能への焦りからスロウハイツを出て行くことを決意。安定した集団生活が変化を始める・・・。
3回、読みました。二週間で。
これは別に自慢でもなんでもなくて、このくらいのスピードで本を読むのは、別に珍しくない。ただし、普段、これだけ読み返すことはほとんどない。あそこの場面どうだったかな? と確認するくらいで、そもそも時間をあけずに読み直すことなんて、ない。
この本はもう、ラス前2章くらいから、いろんな自体の真相が明らかになって、どんどん加速ついて読み進めて、最後にため息。
で、これはあちこちにきっと伏線あるぞ? と思って読み返してみたらあるわあるわ。もともとミステリ畑出身の作家さんだからか、すごく小さなところから、きちんと伏線張りまくり。
三回目、ゆっくり読んで・・・。堪能しました。
これは最大級の賛辞です。内容についての感想は、書けば書くほどいいたいこととずれていくので省略。
ここからネタバレ?
一言で言うと、「純愛」の話。でも、甘くないし、厳しい。恋に現を抜かす前にやることあるでしょう、って言う話、かな。そしてちゃんと報われる。感情移入しまくりで読みましたよ。
(95点。・・・買って手元においておこうかしら)
| 冷たい校舎の時は止まる (上) 価格:¥ 819(税込) 発売日:2004-06-08 |
講談社ノベルズ (上・中・下全3冊)
雪の日に登校してくると、校舎内に人の姿はなかった。そして、帰宅しようとしても玄関の扉も、一階の窓も開かない。閉じ込められたクラスメート、男女合わせて8人。彼らは皆、自分たちに「ある記憶」が欠けていることに気付く。何故、自分たちが閉じ込められなければならなかったのか? 動かない時計。外との連絡も取れない。「ここは誰かの心の中だ」と言う仮説が飛び出す。ようやく動き出した時計、そして、チャイムの音とともに、一人、また一人と級友たちが消えていく…。
これも広義ではミステリになるのか。奥が深い。さすがメフィスト賞。
読み始めはどちらかというとSFとかファンタジーのような感触。学校内に閉じ込められ、照明や暖房はついているがつけた人間の気配はない。たとえばパニック映画のような方向に転がっていってもおかしくないのだけど、読み進むと確かに「ミステリ」。「何故閉じ込められたのは自分たちなのか」「なくした記憶の正体はなんなのか」「誰がこんなことを仕組んだのか」。読み終えるときちんと一本の線が浮かび上がってくる。
そして、何より、「青春小説」なんだな、これが。受験を数週間後に控えた高校生たち。県下有数の進学校の、さらに上のほうに位置するグループ。とはいえ一枚岩ではないし、お互いに恋愛感情もあり、ライバル心もあり、同情心もあり。一生懸命なんだけど、未熟。ひとつの考えに縛られて身動き取れなくなったり、言い方を変えれば穏やかに済むのに、それじゃ済ませられなかったり。読んでて痛い。切ない。でも夢中になって読んでしまう。
恩田陸の「六番目のサヨコ」あたりが好きな人ならたぶん好き。3分冊という厚さにめげずに読む価値はあります。









