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それでも、警官は微笑う 日明恩

日明氏の本はかなり好きだ〜。 なかなかめぐり合えなかったデビュー作。ようやく読めました。

それでも、警官は微笑う それでも、警官は微笑う
価格:¥ 1,155(税込)
発売日:2005-04-06

私が読んだのはハードカバー版なんですが? アマゾンは現行本以外は駄目だったりするからなあ・・・。

「キチク」というあだなの硬派な刑事・武本は、年下の上司・潮崎のお守を押し付けられていた。潮崎は弁が立ちすぎるきらいはあるものの、決して無能ではない。ただ、親が警察上層部とつながりを持つ人間なため、疎んじられている。そんな二人が銃を持つチンピラを追いかけていた際、麻薬取締官とトラブることになって・・・。

・・・すごい。見事に女性が出てこない。主要キャラクターがみんな男。(脇には女性もいる。出番は少ないが重要な役回りだったりする)

となると気になるのは書き分け。「こいつだれだっけ?」とページを繰るようじゃあ駄目です。その点については合格点ですね。武本と潮崎の対比もいいし、頼れる上官安住、麻取の宮田のキャラクターも立ってる。それぞれの同僚の印象が薄いのはまあ仕方ないところでしょう。

事件の動機に「?」な部分がないとはいえないし、ラストの潮崎の決断も「それは無理なんじゃあ」と思わなくもない。欠点はあるけれど、楽しく最後まで読めた。一昔前の刑事ドラマみたいな感じ、かな。

(80点。キャラクター重視の方に向いてます)

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埋み火 日明恩
埋み火―Fire’s Out 埋み火―Fire’s Out
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:2005-08

講談社

消防士大山雄大は、成り行きでなった消防士という仕事に特に情熱を感じないまま、早く現場から離れて事務職につきたいと考えていた。そこへおきた火災。幸い延焼はなかったものの、住宅内で独居老人が死亡。数日後、その住宅に花を供えに来ていた老人も、火災で死亡。さらにもう一件。同じような事件が。−−これは本当に失火なのか?

と、冒頭のあらすじを書くとまさにこのとおりなのだけど、感触が違うんだよねえ。いかにもミステリみたいな出だしで、そう思って読んでいくと、半ばを過ぎた所で違うと気付く。普通のミステリなら、何故この連続失火が起きたのか、誰が計画を立てたのか、何故老人たちは死のうと思ったのか、そういうことがメインになっていって、全部明らかになったところでおしまいなんだけど、この話はさらにもう一段二段ある。

火事が起きてしまえば、消防士は否応なく命の危険にさらされる。救助した人に感謝されるとは限らない。勤務時間は24時間連続ということもある、非常に厳しい職場環境。チーム内の不協和音を放置していると、命に関わる危険性もある。

そんな厳しい状態で、でも主人公の心は、まっすぐで強い。昔やんちゃもしたらしいけど、その分人間に幅がある。主人公の親友の鬱屈加減も絶妙で、彼がいなければ話の色合いも変わったはず。なぞを解くだけの話じゃない、それぞれが生きていく話。そして、多少型破りでも、お互いに助け合うことでより強くなる話。

そして、本編とは少しずれるんだけど、うなったのはラスト近くの主人公と母親が語り合う場面。この母にしてこの子あり。こんな事いってもらえたら母としては最高だよなあ、とわが身を省みたりして。

面白かった! いい本読みました。

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