乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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これも昨日のと同じく、特設コーナーにおいてあった本。「映画原作本」のコーナーでした。

さまよう刃さまよう刃
(2004/12)
東野 圭吾

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蹂躙され殺された娘の復讐のため、父は犯人の一人を殺害し逃亡する。「遺族による復讐殺人」としてマスコミも大きく取り上げる。遺族に裁く権利はあるのか? 社会、マスコミそして警察まで巻き込んだ人々の心を揺さぶる復讐行の結末は!?  (amazon・出版社 / 著者からの内容紹介より)


いや、前半は読むのが苦痛。
それは、少女が巻き込まれた犯罪が、これほど非道で残虐で、犯人たちには人として大事な何かが欠けている、ということを読者に納得させなくてはならないが故の書き方なのだけど、駄目な人は駄目だと思います。
その犯罪とはレイプ殺人です。
苦手な方はご注意ください。

そして。
この話の主題はそこからです。
少女を殺した犯罪者たちは、未成年なのです。
法の裁きを受けたとしても、恐ろしく軽い刑しか与えられない。
その事実を知った被害者の父親が、娘を殺した男たちを殺してやりたいと思ったとして、それを責められるものかどうか。
父親に同情するか。それでもやっぱり殺人はいけない行為か。
読者にも答えを求めつつ、物語はつむがれていきます。

途中にはさまれたマスコミの実態のようなもの、恐ろしく被害者感情を無視した行動は、現実の揶揄でしょうか。実際にありそうなところがまた気持ち悪い。
そしてさらに、「どんな非道な犯罪を起こした息子でも、母親は彼らをかばうもの」という書かれ方が、現実にそんな母を知っているからこそ余計に、胸に重い。

人の暗部に焦点を合わせて、逃げないで書ききった作品だと思います。
読後感もよくありません。
重くて苦しい。

さて、あなたならどうする?という問いかけが作中のそこかしこから聞こえてきそうです。

(88点)

決して「読んだ方がいいですよ」とお勧めはしませんが、東野圭吾のこういう作品が好きで私は彼の作品を読みつづけているのだと思います。
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テーマ:本読みの記録 - ジャンル:本・雑誌

もともと東野氏は、私のストライクゾーンど真ん中から少し逸れ気味なかたなのだけど、最近出す本出す本ベストセラーになるようになって、ますます手が伸びなくなってしまいました。売れてる本なら私が読まなくてもいいんじゃね?的なあまのじゃく気質、ありますね~。

流星の絆流星の絆
(2008/03/05)
東野 圭吾

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惨殺された両親の仇討ちを流星に誓いあった三兄妹。「兄貴、妹は本気だよ。俺たちの仇の息子に惚れてるよ」14年後―彼らが仕掛けた復讐計画の最大の誤算は、妹の恋心だった。(「BOOK」データベースより)


特にこれはほら、ドラマ化もされたし。
ドラマは見てないけど、あんまり酷評されてないみたいだし。
いい作品なんだろうなあ、とは思っていたんですよ。

うん、納得。

両親を殺されてしまった三人兄弟。大きくなって、詐欺行為に手を染めていた3人の前に現れた仇の息子。息子には罪はないし、実際いい人だし、三人兄弟の末の妹が彼に挽かれていくのもよくわかる。
でも、時効目前にして、犯人には罪を償ってもらいたい。
犯人を捕らえるために、兄弟たちが張り巡らせた罠。それにのって踊り始めたかのように見えた刑事。しかし刑事は不審な点に気付き・・・。

謎解きものではなく、心理もの。もっとねっちり書いてもきっと面白かったと思うけど、これくらいスピード感ある展開もいい。
どちらかというと東野初心者向けかなあ、と思いました。

(78点)

私はもう少し技巧がきいてる作品が好き。(白夜行とか) 5年に1作でいいから、そんな迫力ある作品もぜひ書いてもらいたいと思います。



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というわけでたまりにたまった感想から、まずは一冊。

使命と魂のリミット使命と魂のリミット
(2006/12/06)
東野 圭吾

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心臓動脈瘤の手術で父を亡くしたことをきっかけに心臓外科医を目指した夕紀。師事するのは父の手術を担当し、結果的に父を死なせてしまった西園医師。父と同じ病状の患者の手術日が迫る中、病院あてに脅迫状が舞い込んで・・・。

父の死に疑問を抱いた娘。
ある目的の為に、病院に脅迫状を出す男。
脅迫状を脅迫だけで終わらせる為に、捜査に乗り出した刑事。
3人の視点から物語は語られます。

ストーリーの芯は二本。
父が死ぬ結果となった手術を執刀した医師が、自分の母と交際していて、再婚することになって、「本当にあの手術があの結果になったのは偶然なのか、故意ではないのか」と疑問を抱く夕紀が、真相に近づいていく部分と、「とある目的の為に」脅迫にいたった青年の起こした行動と動機について探っていく部分。偶然、両方の終結日がある手術の日になる。

これはまったく個人的な感想なのだけど・・・。
外科的処置の場面がストーリー上重要な場面な場合、わかりやすく詳しく書こうとして、流れをせき止めてしまう作家さんも時々いる中、さすがベテランの筆によるとこうなるのか、と納得しました。
さらっと書いた一文で、その人の人となりを表すことが出来る、というのはさすがだなあ。重くなりすぎない緊迫感、というのか・・・。

そして、脅迫犯の目的が徐々に明かされていく過程も面白かった。さすがミステリの名手、手がかりの出し方は慣れてらっしゃる。

あえて難点をあげるとしたら、妙にみんな「いい人」なこと。解決も、ちょっと甘すぎやしませんか。もっとシビアに書いてもいいと思うんだけど・・・。

(80点)



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テーマ:感想 - ジャンル:本・雑誌

図書館で借りてくる本は大体ハードカバー本なんだけど、ここに貼り付けるときは文庫版にしてますね。入手しやすいやつの方がいいかなあ、と思って。

片想い (文春文庫)片想い (文春文庫)
(2004/08/04)
東野 圭吾

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大学のアメフト部OB回に出席した西脇哲郎は、帰り道で十数年ぶりに元マネージャーの美月にあう。彼女は「性同一性障害」で、今は男として暮らしている、と告白。そして、彼女はもう一つ、「殺人を犯してしまった、自首する前に昔の仲間に会いたかった」ともいう。美月の親友の妻と一緒に、美月をかばうことにする哲郎だったが・・・。

この本の中で「男性と女性の違い」というのは非常に重要なテーマなんだけど、冒頭の哲郎の妻の理佐子の行動が象徴的だなあ・・・なんて考えてた。
「せっかく男の体を手に入れたのに、警察に捕まったら女として扱われてしまう、可哀想」といった翌日には「でも見つからないように女の格好をしないとだめ」って言うんだよね。結局は単純に「つかまってほしくない」だけなのに、色々言い訳しようとして矛盾する。・・・非常に女性らしい感じ?
そして警察の裏をかくために、「今警察がどんな調査をしているか」を探る哲郎なのだけど、途中からトランスジェンダーの人たちのコミュニティがでてきて、視点ががらりと変わる。男性とは、女性とは。男性らしく生きるってどんなこと。女性らしさって何。そんな問いかけをはらみながら、殺人事件の真相に向かって進んでいくストーリー。難しいテーマを含んでいるんだけど、文章も登場人物の感情の流れも解りやすく、読みにくい感じはない。
「メビウスの輪」のたとえも秀逸。

ただ、哲郎がなんだかんだいっても「男らしさ」「女らしさ」にこだわり続けている感じはするな。美月の割り切れない気持ちは、多分哲郎には伝わらないんだろうなあ・・・。このこだわりが作者の確信犯ならいいけど、思い込みだったらちょっと嫌だな。

最終的に、昔の仲間の絆のほうが前面に出ちゃうのもちょっと物足りない感じ。
時代の空気的には冒険してる話だったんだろうと思います。

(とかなんとか言いつつ、80点)



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テーマ:今日の一冊 - ジャンル:本・雑誌

東野圭吾の書く推理ものももちろん好きだし、サスペンス色の強い人間ドラマも好き。そのくせ、ときどきぽかっと書かれる冷笑小説も、好きなんだなあ。

黒笑小説黒笑小説
(2005/04)
東野 圭吾

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とある文学賞の選考日。5度目の候補に選ばれた寒川は、レストラン・バーで発表を待っていた。周りには担当者がいるが、誰一人として寒川の受賞があるとは思っていない。刻一刻と時間がすぎる中、腹の中を隠して連絡を待つ面々だが・・・。 (「もう一つの助走」より)


文壇裏話を中心に、「黒い笑い」をテーマにかかれた短編集。
笑えるかどうか微妙な話も混じってる。たとえばあらすじを書いた「もう一つの助走」にしても、ああ、直木賞を意識してるんだなあと解るし、よくここまでぶっちゃけて笑い話に見えるように書いたなあ、というのが感想。
(今となっては本当に笑い話なんだけど)

一番好きなのはラストの「選考会」。
こうして曲がりなりにも「読書ブログ」を書いていて、よそのブログと本の評価が違うことが多くあって、「私の感想は本当にあってるのか?」と自問することもしばしば。
「選考会」の内容がまさにそんな感じで・・・。笑えるような笑えないような、まさに私にはピンポイントのぎりぎりのツボをつかれた話でした。

(76点)



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