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「片想い」 東野圭吾
図書館で借りてくる本は大体ハードカバー本なんだけど、ここに貼り付けるときは文庫版にしてますね。入手しやすいやつの方がいいかなあ、と思って。

片想い (文春文庫)片想い (文春文庫)
(2004/08/04)
東野 圭吾

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大学のアメフト部OB回に出席した西脇哲郎は、帰り道で十数年ぶりに元マネージャーの美月にあう。彼女は「性同一性障害」で、今は男として暮らしている、と告白。そして、彼女はもう一つ、「殺人を犯してしまった、自首する前に昔の仲間に会いたかった」ともいう。美月の親友の妻と一緒に、美月をかばうことにする哲郎だったが・・・。

この本の中で「男性と女性の違い」というのは非常に重要なテーマなんだけど、冒頭の哲郎の妻の理佐子の行動が象徴的だなあ・・・なんて考えてた。
「せっかく男の体を手に入れたのに、警察に捕まったら女として扱われてしまう、可哀想」といった翌日には「でも見つからないように女の格好をしないとだめ」って言うんだよね。結局は単純に「つかまってほしくない」だけなのに、色々言い訳しようとして矛盾する。・・・非常に女性らしい感じ?
そして警察の裏をかくために、「今警察がどんな調査をしているか」を探る哲郎なのだけど、途中からトランスジェンダーの人たちのコミュニティがでてきて、視点ががらりと変わる。男性とは、女性とは。男性らしく生きるってどんなこと。女性らしさって何。そんな問いかけをはらみながら、殺人事件の真相に向かって進んでいくストーリー。難しいテーマを含んでいるんだけど、文章も登場人物の感情の流れも解りやすく、読みにくい感じはない。
「メビウスの輪」のたとえも秀逸。

ただ、哲郎がなんだかんだいっても「男らしさ」「女らしさ」にこだわり続けている感じはするな。美月の割り切れない気持ちは、多分哲郎には伝わらないんだろうなあ・・・。このこだわりが作者の確信犯ならいいけど、思い込みだったらちょっと嫌だな。

最終的に、昔の仲間の絆のほうが前面に出ちゃうのもちょっと物足りない感じ。
時代の空気的には冒険してる話だったんだろうと思います。

(とかなんとか言いつつ、80点)

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「黒笑小説」 東野圭吾
東野圭吾の書く推理ものももちろん好きだし、サスペンス色の強い人間ドラマも好き。そのくせ、ときどきぽかっと書かれる冷笑小説も、好きなんだなあ。

黒笑小説黒笑小説
(2005/04)
東野 圭吾

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とある文学賞の選考日。5度目の候補に選ばれた寒川は、レストラン・バーで発表を待っていた。周りには担当者がいるが、誰一人として寒川の受賞があるとは思っていない。刻一刻と時間がすぎる中、腹の中を隠して連絡を待つ面々だが・・・。 (「もう一つの助走」より)


文壇裏話を中心に、「黒い笑い」をテーマにかかれた短編集。
笑えるかどうか微妙な話も混じってる。たとえばあらすじを書いた「もう一つの助走」にしても、ああ、直木賞を意識してるんだなあと解るし、よくここまでぶっちゃけて笑い話に見えるように書いたなあ、というのが感想。
(今となっては本当に笑い話なんだけど)

一番好きなのはラストの「選考会」。
こうして曲がりなりにも「読書ブログ」を書いていて、よそのブログと本の評価が違うことが多くあって、「私の感想は本当にあってるのか?」と自問することもしばしば。
「選考会」の内容がまさにそんな感じで・・・。笑えるような笑えないような、まさに私にはピンポイントのぎりぎりのツボをつかれた話でした。

(76点)

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「探偵ガリレオ」 東野圭吾
読み始めてから既読本だと気付きました。なにやってるんだか。

探偵ガリレオ (文春文庫)探偵ガリレオ (文春文庫)
(2002/02/10)
東野 圭吾

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突然燃え上がった若者の頭、心臓だけ腐った男の死体、池に浮んだデスマスク、幽体離脱した少年…警視庁捜査一課の草薙俊平が、説明のつかない難事件にぶつかったとき、必ず訪ねる友人がいる。帝都大学理工学部物理学科助教授・湯川学。常識を超えた謎に天才科学者が挑む、連作ミステリーのシリーズ第一作。 (「BOOK」データベースより)


科学ってすごい。
・・・と、思わせる作品です。

ドラマ化がさんざん話題になったんですが、今回の感想は本についてです。
それほどひねりのない、まっすぐな謎解きもので、さくさく読めます。謎解きのヒントはしっかり書かれているんで、ミステリとして読むならぎりぎりフェア。ですが、科学知識がないと推理できない点はマイナスかな。

んんー。
よくこれだけ題材をそろえたなあ、とは思うんですが。

結論。

東野圭吾ならもっと面白い本いっぱいあるよ。
(70点)

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「手紙」 東野圭吾
感想を書き上げないと、図書館に本を返しにいけない&借りにいけない、つまり読む本がなくなるんですが、たまってます。がんばります。
なのに今日は購入本だ(苦笑)

手紙 (文春文庫)手紙 (文春文庫)
(2006/10)
東野 圭吾

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兄が、人を殺した。俺の大学進学のためのお金を盗みに入った家で、誤って。兄はそのまま逮捕され、刑務所に行くことになった。残された直貴は、世間の偏見と戦いながら、生活することになる・・・。

重い話です。

家族が犯罪を犯したら・・・。
もし、身近にそういう立場の人がいるとわかったら、私は避けるだろうか? それとも気を使って変わらないように努力するだろうか? ・・・この「努力して」変わらないようにするってこと自体が逆差別なのだと、この本は語ってくれる。
この本の中には、「あなたならどうする?」って質問がちりばめられているような気がする。

そして、「罪を償うというのはどういうことなのか」も、考えさせられる。
事件はいつ終わるのか。刑務所に入っていさえすれば、本人の心持がどうであろうと償うということなのか。

後半の、平野社長の言葉、「犯罪者の家族は差別されて当然なんだ」。帯にもなっているから見たことある人たくさんいるかもしれない。すごく乱暴な言葉に見える、でも、この社長がいるのといないのとでは、全然話の深みが違う。ここで、安易に甘くならずに、この言葉を説得力を持って言える人物を登場させられるあたり、東野圭吾はさすがだなあ。

(88点。まあ読んでみて)

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「どちらかが彼女を殺した」 東野圭吾
あちこちのブログランキング、参加させていただいてるのですが、いつもサブカテゴリ指定に迷う。気分としては「読書感想」なのだけど、そのカテゴリがないのがあって・・・。
日本ブログ村、ブログお引越しを機に、「書評・レビュー」に変更してみました。しっくりこなかったら、以前の「読書日記」に戻すかも。

で、本日の1冊。

どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)
(1999/05)
東野 圭吾

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愛知県警に勤める和泉康正は、妹が自殺したと連絡を受ける。突然の死に納得のいかない康正は、独自の現場検証の結果、自殺に偽装された殺人だと見破り、犯人に復讐を誓う。犯人を警察の手に渡さないため、自殺説を補強するような偽装を行う康正だが、同じく事件に疑問を抱いた加賀刑事が現れて・・・。

究極の「推理小説」。大問題作。

康正が掴んだ容疑者は2人。親友と、元恋人。事件前夜に「信じていた人に裏切られた」という電話があったことからも、これは間違いない。

ストーリーも、動機も、これといってものめずらしいものではない、のだけど。

出版当時話題になったから、知ってる方も多いかもしれませんが、この本、「解決編」がないのです。「読者への挑戦」が入るタイミングで本が終わってる。『手がかりを集めて推理すれば、犯人がわかるはず』なのです。

これは、はっきり読者を選ぶ。

だって、自分で考えなきゃならないんだよ?

探偵が出てきて、「これこれこういう理由で犯人は特定できる」とか、説明してくれないんだよ?

よっぽど推理ものが好きな人じゃなきゃ、読み終わったあともやもやします。私、何度読んでも「んん〜〜???」って感じになっちゃいます。

しかし、これぞ「東野圭吾」、というクオリティの高さ。推理小説の究極の形。

(70点)

文庫版には袋とじの形で、犯人推理のヒントがついてます。自信がない人は文庫で読むのがお勧めです。

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