乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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半落ち 半落ち
価格:¥ 5,460(税込)
発売日:2004-07-21

警察官・梶は痴呆症の妻を殺害したと自首してきた。ところが、殺害から出頭までに「2日間の空白の時間」が存在する。梶は、どこで何をしてきたのか? 

小説では、取調べをする刑事に始まり、検事や記者、裁判官など梶の周りの人々の視点から描かれています。直木賞候補にもなり、ある欠点が指摘されて受賞を逃し、横山氏と選考委員の間のやり取りの結果、横山氏が「直木賞決別宣言」をするにいたった作品でもあります。

小説を読む際に、必要以上の予備知識を持つとネタわれの心配もあるので、こういったいきさつは知っていたものの、その「欠点」が具体的にどういうものかは知らずに読みました。が、私にはそれは不自然には思えなかった。確かに「よくあること」ではないだろうけど、「あってもいいこと」、「あるかもしれないと希望を託す価値のあること」だと思いました。宮部みゆき氏の「火車」が受賞を逃したときの選評を見ても「選考委員は的外れな評価をしているな」と思ったものですが、今回も然り。作品が必要としている「仕掛け」、それに苦心しつつ書き上げる作者の技量、ミステリならば高く評価される部分がまったく問題の外になってしまうんですね。残念。

が、今回は実は映画の感想を。

原作は男の物語です。黙する事に決めた主人公。事件の本当の解決の為と信じて調べる周囲の人。「なぜ2日間にあったことを語らないのか」、それがストーリーの主眼です。そして、最後まで黙し通した梶に、最後の最後に訪れる「救い」。ご都合主義という向きもあるようですが、私はそこにほろりと来た。

映画はもう少しわかり易い展開になってます。特に違うのが梶の妻の姉の存在感。出番はそれほど多くないけれど、彼女がいるおかげで「やむにやまれず」やってしまった梶の悲壮感が際立つ感じ。妻とのやりとりを回想する場面も、文章では出しにくい「情」にあふれた場面でした。

私が原作で一番好きな、最終章での面会人の「お父さん」の場面が全部なくなっているのは残念ですが、梶を演じた寺尾聰の感情を殺そうとしてあふれてしまうあの顔、あれはよかった。

(今回は小説じゃないので点数はなし。堪能しました)

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