乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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普通だからこそ面白い小説ってあります。

ダリアの笑顔ダリアの笑顔
(2010/07/17)
椰月 美智子

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自信満々の別の自分を空想する長女・真美。友人たちと揺れる40代を惑う母・春子。転校生にピッチャーの座を奪われそうな長男・健介。係長なのに全然やる気の出ない父・明弘。四人家族の綿貫さんち、それぞれの悩みや不安の日々から生まれる、ささやかだけれど大切なもの。どこか懐かしくて元気が出る、あなたと同じ普通の家族の光り輝く物語。(「BOOK」データベースより)


第一章目の主人公は真美。家を建てるために働きに出るようになったお母さんのために、あれこれ頑張ってる子です。たとえば、お母さんが帰ってこない、お米は炊いた、朝の残りのおかずが一人分だけあるから弟に食べさせて、私は納豆ご飯でも食べようっと…という場面があります。いじらしいよね。しっかりしてるよね、まだ小学生なのに。でもこういう気持ちをまっすぐ汲んであげられる母ばかりとは限らないのです。痛々しいくらい健気。
なーんにも得意なことがなくて、いつも怒られてばかり、と自分のことを卑下しているこの子が、とあることをきっかけに自分を好きになっていきます。きっかけについては読んでください、母親っていいなと思えます。…この展開は心温まるものなのですが、私はてっきりもっと大変なトラブルを招くのかとひやひやしながら読みました。

捨てるなよ、そんな大切なもの…。

二章目からは母、弟、父が交代に語っていく話です。どうやら無事に家は買えたみたいです。お姉ちゃんもちょっと元気に練ってて喜ばしい。

確かにどこにでもありそうな平凡な一家の話なのだけど、それぞれのエピソードはきらきらしています。大人になっても女の子の部分って残ってるよね。こういう話を魅力的に書ける作家さんって素敵だなあ。

しかしなんだかんだいってもやはりおねえちゃんの章が一番好きでした。

(85点)
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久方ぶりに本が読みきれなくて貸し出し延長をかけてしまいました。忙しい感じもないんだけど、なんか本が読めません。

坂道の向こうにある海坂道の向こうにある海
(2009/11/27)
椰月 美智子

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朝子と正人、卓也と梓は恋人同士。けれど少し前までは、朝子は卓也と、正人が梓と付き合っていて…。城下町・小田原を舞台に描かれる、傷つき、もつれた四角関係の“その後”。(「BOOK」データベースより)


作者初の恋愛小説です。
二組のカップルが組み合わせを変えたその後、という設定です。この4人の他に兄弟だったり同僚だったりの恋愛話も絡んできますが、全体に淡白な印象。
ただ、お互いのことが好きで交際しているだけなのに、どこのカップルもなんだかんだややこしい事情を抱えてしまうのね、というのがテーマかな。

主人公4人の勤め先が介護関係で、特養だったりケアハウスだったりするのですが、これが狭い業界で、仕事をやめて他所の職場に移っても仕事関係で顔を合わせることも多い、という設定が生きてきている気がします。だってお年寄の中にはあちこちの施設をすこしずつ利用する人もいるからね。書類を運ぶだけの仕事でも鉢合わせすることはある、と。
ところどころに出てくる老人の描き方は上手いなあ、と思います。ただふわふわした話にならなかったのはその重石のせいかと。

(76点)



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ちょっと長い本に取り掛かっていたらなかなか読み終わらず、間が空いてしまいました。そっちの感想は後日。

ガミガミ女とスーダラ男ガミガミ女とスーダラ男
(2009/09)
椰月 美智子

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おちゃらけ者でシモネタ好きの夫。妻のイライラはつのるばかり。日常的に激しいバトルを繰り返すが、なぜか赤ん坊も生まれて…。夫婦という不可思議な関係をユーモラスに綴った、風変わりな「愛」の物語。 (「BOOK」データベースより)

あれ、椰月さん、こういう話も書くのね、と思ったら、エッセイ集でした。
いいかげんなダンナと戦いながらの子育てと日常を書いた話。

このダンナが、実にいい味を出しているのです。多分、本人に言ったら、「とんでもない!」と勢いづいて否定しそうなのだけど、そのとんでもない破天荒さが、実に素敵。
駄目なところはいくつでもあげられるけど、いいところは「手先が器用」しかない、と途中で書かれていますが、しかしこの「器用」は、子供の保育園のお弁当まで作れてしまう器用さなのです。

実際、育児ブログのいくつかで、こういう「どうしようもないダンナの所業」を目にすることがありますが、結構近いものがあります。しかし読ませる力はやはりプロ。
共感しつつあっという間に読み終わりました。

「うちのだんなは本当にどうしようもない」と思っている人が、共感しつつ読むのが一番楽しいかな。

(78点)



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これは読んでてつらかった。

るり姉るり姉
(2009/04)
椰月 美智子

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思春期を迎えた三姉妹と、その母。彼女たちの日常には、いつも母の妹の「るり姉」がいた。しかしある日るり姉が、入院することになり・・・。


この作家さんが好きなのです。
新刊が出たら読みたいのです。

でも、この本に関しては、内容知っていたら読まなかったかもしれません。

母の妹の通称「るり姉」が、ある日病魔に冒されて、入院生活を送ることになる第一章。
そこから視点を変え、時間をさかのぼりながら、「るり姉」と、主人公たちの家庭とのかかわりを書く作品です。

正直ね、この「だんだん過去になる」部分は、この作品に必要ではないと思うんですよね。
「生きる」こと、「死ぬ」こと、真正面から書ける作家さんなのに、技巧に走る必要はないなーと。
まっすぐ書いても、きっと面白かったと思います。
女ばっかりの家族のふれあい、きれいごとじゃない部分も込みで面白かった。イチゴ狩りの場面とか、るり姉の性格の書き方が秀逸。

ただもう…この設定が今の私にはきっつくて、読まなきゃよかった。
そういうコンディションのときって、ありますよね。

読後感が明るくて本当によかった。

(おすすめ度は高め。78点)



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ただいま右手負傷中です。雪かきで親指の筋痛めまして、添え木のようなものを当てられております。
…パソコン入力に差し支えなくてびっくりだ。

超短編を含む短編集 みきわめ検定超短編を含む短編集 みきわめ検定
(2008/10/21)
椰月 美智子

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結婚「まで」の男と女のある場面 「そろそろ今日あたり、キスのその先をすることになるに違いない。」結婚前の男女の、危うい気配を鋭く切りとる、今もっとも注目の作家・椰月美智子の短編集。 (amazon・内容紹介より)

今最も注目な作家ですか。そうですか。このあおり文句、毎月一人は見るんですけど、乱発しすぎてありがたみないですよね。

ちょっと長めの表題作(でも50ページ分くらい)と、短編10編。

この表題作「みきわめ検定」が、面白かった。
付き合い始めた彼氏と彼女。まだ、どんな人かよくわからなくて、距離を探りあいながら続けるデート。あ、こういう人なんだ、っていう場面をいくつか重ねて・・・ラストシーン。
この彼氏というのが、自己中心的なのだけど、たぶん、自覚はない。ひょっとしたら周囲の人も、気がつかないかもしれないくらい。映画館で(それもストーリーの山場で)飲み物を買いに席を立つ、とか。こういう人、私ならどうだろう・・・と考えちゃうほど、いかにも「いそう」な男の子。彼に対する主人公の気持ちのゆれがほほえましい。(というと、主人公はきっと嫌な顔をするであろう)

残りの短編は納得いくものもあり、理解できないと思うものあり。でも、「ありえない」と思う話はなかった。人間描写がうまい。

短編ながら「いいな」と思ったのが『と、言った。』。老人介護施設で働く青年の、とある一日、といった話。嫌悪感も共感も全部一緒くたにして繰り返されていく日常の業務。うん、なかなかこの切り口ではかけませんよ。

派手な作品はないけれど、丁寧な好印象の作品集。同時発売の「枝付き干し葡萄とワイングラス」という作品もあるそうで、すごく気になります。

(78点)



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