乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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渡辺さんは、新刊が出るとなぜか読んでしまう作家さんの一人。普段の読書傾向とは一致してない気がするんだけど。

魔性 魔性
価格:¥ 1,785(税込)
発売日:2006-11

珠代は、二十九歳の元OL。親には内緒で仕事をやめ、半引きこもり状態で、OL時代の貯金を食いつぶす日々。その彼女が唯一積極的になるのが、仲間とJ2チームのトラヴィアータ川崎の応援をするときだけ。ところが、最も贔屓にしているFW、レオ様の誕生日に、一緒に弾幕をかけて応援しようとしていたありさが殺された。翌朝、ありさの名を騙ったメールが届く。犯人は、ひょっとして、サポーター仲間の中にいる・・・? 引きこもりから足を洗って、調査に乗り出す珠代だが・・・。

渡辺氏の書く物語は、「女性の再生」の物語が多い。夫の暴力・アルコール中毒・不倫など、原因はさまざまだけど、人間らしい生き方をしてない女性が、何らかの事件を経て、自分を取り戻す話。この本もそんな感じです。

サッカーに興味がないと、最初とっつきにくいかも知れませんが、読んでるうちにそれほど気にならなくなります。ルールについてはそれほど出てこないので問題ありません。Jリーグチームとサポーターの関係については、そんなもんなんだ、と飲み込んでしまうのが一番かと。

ミステリとしての読み応えは十分とはいえません。一人の女性の成長物語としても、満点はつけられない。乗り越える部分があっけなすぎる。しかし、それでも丹念に珠代の周りの人間の裏表を書き込む筆力にはため息が出ます。読んでて、飽きなかったもの。500ページもあるのに。

ところで、作中にミチルという女性が出てきます。珠代に、事件についても生き方についてもアドバイスしてくれて、毒舌で、美人で、美容店を経営していて。私、ラストの方できっと、彼女の人生についてだとか、過去の事件についてだとか、あるいは今回の事件とのかかわりだとか、何かこう、明かされるもんだと早合点して読み進めていったんですが、そんなことはなかった。・・・ちょっと残念。渡辺容子が描く典型的なやり手の女性だけに、何かあると思ったんだけど。

(それとも私が読み落としているストーリーで主役張ってたりするのかなあ)

そして、読み終えてようやくタイトルの意味に気付く。・・・そういうことだったのね。

(70点)

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芥川賞受賞作、ということで名前は知っていたんだけど手を出さずにいた本。ためしに、読んでみた。

蹴りたい背中 (河出文庫 わ 1-2) 蹴りたい背中 (河出文庫 わ 1-2)
価格:¥ 399(税込)
発売日:2007-04-05

高校生のハツは、いじめられているというわけでもないのだけど、クラスで孤立していた。もう一人仲間のいないにな川に、家に来るよう言われてついていったハツは、そこで「マニア」なにな川の正体を知る・・・。

ごめん、正直、「またか」と思った。クラスに溶け込めない主人公。孤立したいわけじゃないけど、グループの子に合わせて笑ったり、空気読んであわせたりするのに疲れた女の子。・・・本当に今の子こんな感じばっかりなの?

だけど、後半はどんどんよくなった。オタクなにな川。友人と付き合うより、グラビアモデルのことで頭いっぱいにしてるにな川。主人公の、にな川に対する気持ちの描き方がいい。くさいと解っているのに靴のにおいをかいじゃうときのような、気持ち悪いと解っているのに河原の石をひっくり返してうごめく虫を見るときのような、不快なんだけどそれだけじゃない気持ちを抱えて、にな川に近づいていくハツ。というか、特に近づこうと考えているわけじゃないんだろうと思うんだけど。

ストーリーが終わっても、何か問題が解決するわけじゃない。これからも同じような日常が続いていく・・・。多分、これがリアルなんだろうと思う。

薄いし、語り手が若い女の子で難しい言いまわしなんかもないんで、あまり本を読まない方にお勧めしたいです。

(72点)




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そういえば「ハードボイルド」に分類される本で好きなやつが本棚にあったぞ、と引っ張り出してきた本。これもハードボイルドなんだ…。ということは桐野夏生の「顔に降りかかる雨」とか乃南アサの音道貴子シリーズとかもハードボイルドなのか。いまだにカテゴリわけがよくわからない。

左手に告げるなかれ 左手に告げるなかれ
価格:¥ 700(税込)
発売日:1999-07

講談社文庫 再読

スーパーで万引き犯を捕まえる仕事をしている主人公・八木薔子の元に刑事がやってくる。3年前に別れさせられた不倫相手の妻が殺害された、という理由で。確かに不倫相手を挟んで彼女とは友好とはいいがたい関係だったが、3年間もあっていない相手の殺人容疑をかけられた薔子は、容疑を晴らすべく、真犯人を探し始める…。

好奇心は猫を殺すというけれど、この作品の主人公はまさにそんな感じ。途中で、「あ、私は容疑から外れたな」と気付く場面がある。そこで犯人への追求をやめて、連絡を取り合うようになった元不倫相手との関係に逃げ込んでも不自然ではないのに、乗りかかった船というか、最後まで追わなくては気がすまない。戦う女。カッコイイ。

それでもって、渡辺容子のいい所は、保安係なんていうよくわからない職業を、身近に感じさせるところ。万引きってこんな感じなんだ、捕まえる側にはこんな苦労があるんだ、と思って読むのも面白い。

脇役もいい。司令官の坂東がいい。強くて怖くてでも情に厚くて。なぜか渡辺氏の作品に出てくる主人公の相手役の男はくたびれている中年男が多いんだけど、強い女たち(主人公含む)と対照的でいい。

ラストシーンは、衝撃的。ぜひ読んでほしい。




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