乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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お久しぶりの角田氏。

草の巣草の巣
(1998/01)
角田 光代

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家を作ってんだ、男は言った。「連れてってやるよ」―ふとした気まぐれで無口な中年男の車に乗り込んだ「私」が、あてどないドライブの果てにたどり着いた場所は…? 「今」の空気を映して話題のロード・ノベル「草の巣」と「夜かかる虹」の二篇を収録。(「BOOK」データベースより)

中編二編が入っています。
片方は「理由なく顔見知りの男の誘いに乗って遠出してしまい、帰る気をなくした」女の話で、もう片方は「わがままな妹に振り回される」女の話です。

まず、表題作、「草の巣」。最初は「こんな馬鹿な女いないって」と思いながら読みすすめましたが、なんとなく後半理解できそうな気分になってくる。だんだん流されていく女。自分で馬鹿なことをやっていると思いながら、止められない女。
いろいろな問題が決着しないままストーリーは終わるけれど、これはここしかおとしどころがないかも。

そしてもう一方、「夜かかる虹」。
自分にそっくりなのに性格はぜんぜん違って、周りの人を利用して利用して生きていく妹と、その妹に嫌悪感を持ちながら無碍に出来ない姉の話。
こんな妹は嫌だ、と思いながら読んでいくと、姉の側にも問題があることがわかる。
「あの男のどこがいいの」、この台詞が飛び出す場面、よかった。

両方、「共感出来ない」と思って読んでいるのに、だんだん理解できてくるあたりが実にいやらしい。
女性の心情を書かせたら上手いなあ、と、しみじみ。
でも読後感は悪いです。女のいやらしいところを剥き出しにされた感じ。

(70点)
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テーマ:本読みの記録 - ジャンル:本・雑誌

さて、たまりにたまった感想を一つずつ片付けますか。

マザコンマザコン
(2007/11/04)
角田 光代

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母と娘、母と息子、父と娘、夫と妻、恋人同士、それぞれの関係の微妙な変化―淡くもあり、濃密でもある人とのかかわりを描き、おかしみのなかに切なさがにじむ作品集。(「BOOK」データベースより)

母親の影響とは、これほど大きなものなのか、と思わされた短編集。
こういう母親、いるよ。いるいる。とにかく「どうして」そんなことをしてしまったのかを聞きたがり、謝罪の言葉を求めない母。世間のいろんなものを疑ってかかる母親。子供への干渉をやめられない母親。
そしてそれによってちょっとゆがんでしまった子供も、見たことあるようなゆがみ方。

作中の主人公はみな30代なので、そろそろ母親の影響下から逃れでて、自分なりの人生観を持っておかしくない年頃ではあるのだけど、なかなかそう思えずに、どっぷりつかったまま。
読んでて重っ苦しい気持ちになる話ばかりです。
自分がちょうどそういう歳だから余計かなあ。

そして何より怖いのが、「いまだに自分の影響下に子供を置いておくことを不自然だと思わない母親」。
上手く子離れ・親離れが出来ない人の話でした。

(80点)



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さて、愚痴っててもいいことないので、できるときにできることをやりましょう。とりあえず、今日の記事。

人生ベストテン (講談社文庫)人生ベストテン (講談社文庫)
(2008/03/14)
角田 光代

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四十歳を目前にして、人生のイベントベストテンを自虐的に並べてみれば、我が身には二十五年間、なにも起きてはいないのだ。年相応の達成感も充実感もない日々に愕然としながら、私は岸田有作に会に行く。十三歳の夏に恋をした相手に―どこにでもある出会いが生み出す、おかしくいとしいドラマ(表題作) 他全六篇。(「BOOK」データベースより)


なんとなく不幸な主人公たちが、ほんのちょっとだけ特別な事件にあう短編集。
人生の愚痴を突然見ず知らずの人に語られたり、ストーカーと間違われたり、同窓会に出かけたり。

もう少しだけ、前向きに物事に当たっていたら、今頃の人生は変わっていたかもしれない。すこーしだけどこか手を抜いて生きてきたから、ほんの少しだけ、満たされない。でも人間なんてそんなもんで、何もかも全力投球なんてわけに行かない。

ちょっとね、人生に疲れているときにこの本読んじゃだめだ、と思った。
だって・・・本当に、ありそうなんだもん。私も、こうだったかもしれない、と思わされるんだもん。
こういう、ちょっと疲れてる感じの人物書かせたら、角田光代は超一流。うまいうまい。でもちょっと疲れる。
それぞれの短編のラストには少しだけ明るい兆しが書き込んであって、読後感は悪くないのだけど。

何だろう、たまたま私にとってそういうタイミングだったんだと思う。


一番すきなのは「貸し出しデート」!
離婚が決まった女性が、夫からもらった手切れ金を使ってしまうのに選んだのがデートの相手を借りること。なのにやってきたのはいかにも不摂生でだらけてて昔はもてたのかもしれないけど今は見る影もない男で、しかも態度は最悪で、こんなはずじゃなかったのに、と嘆きながら開き直る主人公。
ラスト前の、「だってきかれちゃったじゃないのよう」っていう叫びが、切実でいとおしい。

(75点。やや地味)



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最近、更新が滞っております。なんか読書に集中できないんだよねえ・・・。

だれかのいとしいひと (文春文庫)だれかのいとしいひと (文春文庫)
(2004/05)
角田 光代

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転校生じゃないからという理由でふられた女子高生、元カレのアパートに忍び込むフリーライター、親友の恋人とひそかにつきあう病癖のある女の子、誕生日休暇を一人ハワイで過ごすハメになったOL…。どこか不安定で仕事にも恋に対しても不器用な主人公たち。ちょっぴり不幸な男女の恋愛を描いた短篇小説集。 (「BOOK」データベースより)

角田氏の書く女性は本当にいそうで、毎回「あるある」って共感して読む。
今回はその中でも、ぼんやりと不幸な感じの女性ばかり出てくる短編集。(男性主人公のものもあり)
全体にパワーが足りない、状況に流されがちな・・・。でも、本当にこんな女の子、いるよね。

「よくも書いた」と思ったのが「花畑」。
交通事故を起こして借金を申し込んできた弟、妊娠中に精神的に危うくなった姉、離婚寸前の親、とだれにもすがれない状況の「私」。弟が恋人からもお金を借りて失踪したため、恋も失ってしまい、会社内での立場も微妙。こんな災難に次から次へと見舞われていくのに、読後感は陰鬱じゃないのです。未来が明るいかどうかは解らないけれど。

そしてすばらしいのが装画。酒井駒子氏のイラストが絶妙です。最近、挿絵の入っている本を読むと「邪魔だなあ」と思うことが多かっただけに、感服しました。
(78点)




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テーマ:感想 - ジャンル:本・雑誌

妊婦小説なのだけど、角田氏には出産経験がないというから驚き。

予定日はジミー・ペイジ予定日はジミー・ペイジ
(2007/09/01)
角田 光代

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出産にはいくつものストーリーがあり、悩みと笑い、迷いと決定が詰まっているのだろう。
だめ妊婦、ばんざい! 天才ロックギタリストの誕生日に母親になる予定の「私」をめぐる、切ないマタニティ日記。 (「MARC」データベースより)

予定してなかった妊娠を告げられ、実感がわかないまま妊婦生活に突入した主人公の話。
この主人公(と、夫)がお馬鹿でいい。
妊娠してると告げられて、「おめでたいのかな?」と思ってしまう主人公。実感がわかないし、別に嬉しくもないし、(いやだというわけではないのだけど)とにかく戸惑いが先にたつ。
夫はそれに反して、「やった! 万歳!」とあっけらかんと喜ぶあたり、いい夫婦かも。
「妊娠したからといって急に母性本能があふれ出て完璧なお母さんになるわけじゃない」という部分に深く共感。

そしてこの夫婦、やることが不思議。
まず「出産に関する本」を集め、必要な栄養素を調べ、ノートに日記を書き始める。だって本にそう書いてあるんだもん、そうしなきゃ、と。
出産するまでビールは飲まない、と固く誓うあたりはいい母かな? と思ったその後に、激辛カレーを食べる場面があったりして、「刺激物はいいのかい!」と突っ込みたくなる。
だけど。
そのアンバランスさがいいのです。
初めての出産、いやおうなしに訪れる変化、周囲の反応、親になることへの不安。
出産経験のある人なら、「あー・・・わかる」と思う場面が1つならずあると思う。

しかし。
この本を一番読んで欲しいのはむしろこれから父親になる男の人、だと思う。
母親になるってのは、これだけ大変なことなんだぞーって。
出産の痛みは大変だって言われるけど、そうじゃない部分も大変なんだぞ、と理解して、奥さんをいたわってあげて欲しい。

(85点)



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