乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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動物園の鳥 動物園の鳥
価格:¥ 630(税込)
発売日:2006-10-11

創元推理文庫

前回の投稿を読み直してみて、ちょっと攻撃的過ぎたなあ、と反省。この本を併読してたから余計物足りなかったのかも。

引きこもり探偵シリーズ第3弾(完結編)。初の長編です。

今回はネタばれあり! かも。

本当に引きこもりといっていいのか? と思うほど行動半径が広がった探偵役の鳥井くんは、今度は動物園まで出かけていきます。動物園で不自然な怪我をしているノラ猫がたくさんいる、犯人が誰かつきとめて欲しい、というお願いを受けて。 

ちょっと不思議なのだけど、自家用車で移動、というのは首都圏の人にとって非常識なのかしら。駐車場の問題とか? そもそも免許を取らないのかな。これだけ鳥井くんにつくしている坂木くんなら、彼の行動半径を広げる為なら車くらい用意しそうな気が。そしたら移動時間中のストレスがぐんと減るだろう、というのはやはり一家に車2台が当たり前な地方に住んでる人間の思い込み、ですかね。

話は戻って、出かけていった先の動物園で、坂木くんは学生時代に鳥井くんをいじめていた青年と再会します。彼が鳥井くんが引きこもりになる原因を作った人物です。当然、坂木くんも彼には好印象を抱いていません。ところが、どうやら彼はこの動物園に関係のある職業についていて、ノラ猫虐待についても何か知ってるようで…。

ここからがこのシリーズの白眉だと思うんだけど、(というか坂木氏の作品の、かな)探偵役の鳥井くんは、犯人を指摘するところで終わらない。なぜ、そんなことをして“しまったのか”まで言及する。周囲の心優しい人たちも、その原因を取り除くよう協力する。心の問題な部分も多くあって、自覚した時点で解決の一歩目、ということもあるけれど。

しかも今回は、頼まれても巻き込まれてもいないのに、他の人物の歪んだ部分も指摘して、解決してしまう。すごい。少なくとも、かかわりを持った人物と、関係を深めていくことに嫌悪感がなくなったようにおもう。

今はまだ、坂木くんという杖がなければ外出も出来ない鳥井くんが、そのほかの人(滝本くんとか、栄三郎さんとか)と出かけられる日がくるのかもしれない。共依存している主人公二人がこのままの状態でいられないと自覚した作品でもあったのかも。一足飛びに何もかもはよくならないけど、いいほうに変化し続けている。

最後におまけ。お取り寄せの出来る銘菓に、北海道のものが複数出てますが、帯広出身のうちのダンナいわく、六花亭は板チョコよりマルセイバターサンドのほうがおすすめだそうです。板チョコはホワイトが定番です。六花のつゆはおいしいけど郵送すると破損することが多いのでおすすめしません。以上、地方出身者の一言でした。

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シンデレラ・ティース シンデレラ・ティース
価格:¥ 1,575(税込)
発売日:2006-09-21

光文社

坂木司さんの最新作。9月発売の本だから、私にしてはえらく早く読んでます。

めちゃめちゃ歯医者嫌いなのに、親の陰謀で歯医者の受付バイトをすることになった主人公が、不思議な行動を取る患者さんたちと出会って、その行動の理由を考えたり、同僚に教えてもらったり、人生経験をつんでいく話。

正直に感想を言うと…、普通。

(いま、すごく心苦しい。こんな言い方しか出来んものか)

すごく、安定している作品。今までのような壊れた人物は出てこないし、主人公の世界を見る目はまっすぐだし、登場人物はみんな優しくて温かいし、謎が解けて世界が裏返る瞬間は劇的ではないにせよ印象的だし、こっそり入っている歯医者トリビア的なものも自然で違和感ないし、ここが欠点、というところはない、ん、だけど。

初期の引きこもり3部作に比べると、なんというか、「熱」のようなものが感じられない、というか。

んもう、私はこれが書きたくて書かずにいられないのよッ!! みたいな感じがしない。面白いは面白いんだけど。私ならこれは高得点はつけないな。

で、もう一個疑問。こんなにゆとりのある治療をしていて、スタッフもたくさんいる歯医者さんなのに、なんかずいぶんお金に余裕がありませんか。歯医者さんってそんなに儲けられるものなんですか。 




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しばらくがちがちの本格ばかり読んでいたら、違うものが読みたくなってきました。(わざわざコメントするほどでもないかな、と思える本を結構たくさん読んだのです)

で、これ。今までの小路氏とはちょっと違う作品だ、と聞いていたので、どきどきしながら読む。

東京バンドワゴン 東京バンドワゴン
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:2006-04

小路幸也 集英社

下町にある古本屋、同じ建物にあるカフェ。おじいちゃん、風来坊の息子、三人の孫、さらにその子供二人、と大家族が、一つ屋根に暮らす。「文化文明に関する諸問題、如何なる事でも万事解決」を家訓としているこの家には、やはりいろんな厄介ごとが舞いこんで…。

温かい作品だな、と思う。これだけの人数が出てきて、性格にぶれがない。事件も、人の優しい気持ちがすれ違ったりしたものばかり。残念ながら私は記憶にないけれど、昭和の時代の大家族ドラマがこんな感じなのだろう、と聞いた。たっぷりのオマージュがこめられた作品。

楽しく読めた。今までのものと根底は同じ。ただ、今までの作品の、「少し現実から乖離した世界感」ではないだけで。

次はどの方向の作品を書くのか、楽しみにしたいな。




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過去二日の記事に反しまして、私のオールタイムベスト作家は有栖川有栖氏なのです。

乱鴉の島 乱鴉の島
価格:¥ 1,785(税込)
発売日:2006-06-21
有栖川有栖

もちろん彼の小説も、人物を描きこむ事よりトリックの解明を優先させる部分があるのは否めません。本格への深い愛を感じる作品ばかりです。本格ミステリが根っこから嫌いな人には読めないものもあるでしょう。

しかし、それだけの作者か? と問われると、いいえ、と答えます。はっきりと。

彼の作品には悲しみがあります。犯罪を起こさなければならなかった人の。それを理解できつつ、断罪しなければならない人の。それがあるゆえに、一見動機が薄いとか、論理に走りすぎてるとかいう批判を受けても、作品として成立しうるのだと、私は思います。

そして、火村・有栖シリーズ最新作、「乱鴉の城」。

手違いで旅行先の島を間違え、一軒しかない屋敷に宿泊をお願いした火村とアリス。妻を亡くした高齢の作家が住むその館には、彼のファンを名乗る幾人かの来客があった。そこへ闖入するIT長者。翌日おこる殺人事件。本土への連絡手段は立たれ、疑いを受けるアリスたち。犯人は? なぜ殺人を?

…前言を撤回するようで苦しいのだけど、この話は有栖川氏のいいところを生かしきっている作品ではないと思う。なぜか。最後に探偵によって明かされる「真相」に力点が置かれすぎていて、殺人犯の扱いが軽すぎるから、と思う。

この犯人がこういう動機で殺人を犯すなら、被害者のキャラクターはこういう人格になるだろう。ただし、「真相」と、被害者のキャラクターに関連性が薄い。物足りない、食い足りない。

ええと、暴言扱い覚悟で書きますが、私はこの話を江神先輩シリーズの一つとして読みたかった! そうすると、あのキャラクターが…妻と母とが…子供たちが…(妄想中)。

面白いんですが、惜しい作品だと思います。




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ということで、新本格派の最近の作品を読んでみよう週間中。

弥勒の掌 弥勒の掌
価格:¥ 1,850(税込)
発売日:2005-04
我孫子武丸

ところが、これ、私には駄目だった…。読みどころが判りません。主人公たちにも感情移入できないし。いまどきこんな男いるのか? みたいな感じが先にたって。

同じ作者の作品なら、「殺戮にいたる病」の方がずっと読み応えがあった気が。

というわけで、詳しい説明はなし、です。この作品に愛がないんだもん、語れません。




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