乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ

そういえば「ハードボイルド」に分類される本で好きなやつが本棚にあったぞ、と引っ張り出してきた本。これもハードボイルドなんだ…。ということは桐野夏生の「顔に降りかかる雨」とか乃南アサの音道貴子シリーズとかもハードボイルドなのか。いまだにカテゴリわけがよくわからない。

左手に告げるなかれ 左手に告げるなかれ
価格:¥ 700(税込)
発売日:1999-07

講談社文庫 再読

スーパーで万引き犯を捕まえる仕事をしている主人公・八木薔子の元に刑事がやってくる。3年前に別れさせられた不倫相手の妻が殺害された、という理由で。確かに不倫相手を挟んで彼女とは友好とはいいがたい関係だったが、3年間もあっていない相手の殺人容疑をかけられた薔子は、容疑を晴らすべく、真犯人を探し始める…。

好奇心は猫を殺すというけれど、この作品の主人公はまさにそんな感じ。途中で、「あ、私は容疑から外れたな」と気付く場面がある。そこで犯人への追求をやめて、連絡を取り合うようになった元不倫相手との関係に逃げ込んでも不自然ではないのに、乗りかかった船というか、最後まで追わなくては気がすまない。戦う女。カッコイイ。

それでもって、渡辺容子のいい所は、保安係なんていうよくわからない職業を、身近に感じさせるところ。万引きってこんな感じなんだ、捕まえる側にはこんな苦労があるんだ、と思って読むのも面白い。

脇役もいい。司令官の坂東がいい。強くて怖くてでも情に厚くて。なぜか渡辺氏の作品に出てくる主人公の相手役の男はくたびれている中年男が多いんだけど、強い女たち(主人公含む)と対照的でいい。

ラストシーンは、衝撃的。ぜひ読んでほしい。

スポンサーサイト



ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ
ガールズ・ブルー ガールズ・ブルー
価格:¥ 500(税込)
発売日:2006-11

文春文庫

ちょっと程度の低い高校に通う主人公と、その友達の、高2の夏の物語。

要約しちゃえばまあ、それだけの話なんだけど、だけ、で終わってない。

女子高生が書いた同じような話は、いくらでもある。日記風な、そのときじゃないとかけない文章ってのはこういうやつだろうな、と思わせるヤツが。

あさの氏は、もういい年で(失礼)、そういった作品とは一線を画していると思う。女子高生の、不安定な気持ちとか、無邪気さの影の残酷さとか、将来の不安とか、他人から見た自分たちの立ち位置とか、なんでこんなにわかるの? と思うほど鮮やかに描いて、でも感情に流されてない。酷なところも、醜いところも、しっかり書いてある。それでいて汚らしくない。性的な描写があっても、えぐさはない。

やっぱりあさの氏にはこういったヤングアダルト系のものを書いててもらいたいなあ。一般路線も駄目とはいわないけど、時々このアダルト描写は必要なの? と思える部分があるのも引っかかるしね。




ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ
未明の家 未明の家
価格:¥ 730(税込)
発売日:2000-01

講談社ノベルズ・講談社文庫

この本をはじめて読んだのは、かれこれ5年前くらいになるのかな。当時の感想は、「この人絶対少女漫画好きだわ…」みたいな、的外れなものだった、と記憶している。

本当は美形なのに自分の顔が嫌いでいつも顔を隠している主人公、その助手の記憶力はいいが世間からはずれた少年、清純に見えて芯の強い少女、押し出しの強い迫力美人、偏屈なおじいさん。

これ、どこかで読んだことがあるような気、しませんか?

もちろん内容はそれだけじゃなくて、「建築」に関わる人達の思いを解きつつ、現状の問題を解決する、たっぷり読み応えのある良書になっているんだけど。

で、2冊目、3冊目と読み進んでいって、化けたな、と思ったのが5冊目。「原罪の庭」。

順に読んでいくと、どんどん書き慣れて読みやすくなっているのだけど、それを超えてジャンプした作品。

主要人物の一人の過去をテーマに、あの時何が起こって、誰が何をしたのか、その根底にあったものは、と、親子の愛情を描いてます。どきどきしながら読んだ。今読み返しても、苦しくなったり悲しくなったり。

「未明の家」~「原罪の庭」~「Ave Maria」だけは順を守って読んだ方が良い、とおすすめします。あとは多少ずれてもいいかな。第3部は出来ればそれまでの本を読んでからの方がいいかな。

第3部の2作品についてはまた今度。続く。




ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ
英雄先生 英雄先生
価格:¥ 1,785(税込)
発売日:2005-12-21

角川書店

のっけから失礼なんだけど、私にとってこの人、「ローカルテレビに時々出てるヒゲでめがねの酒好きのおじさん」でした。エッセイ集くらい読んだことあるかな、でも、作家としては意識してなかった。

ところが、いつもお世話になっているペンギン店長さんが、この作家さんをおすすめらしい。じゃあ、読んでみなくちゃな、と手に取ったのがこれ。

教え子との交際、ホームレス(実は違うのだけど)殺害事件、マルチまがいの宗教、連れ去り事件、謎の雑誌記者、と盛りだくさんな内容で、ぐんぐん読ませる。主人公の高校教師が「俺の人生所詮こんなもん」とさめているようで、そうでもなかったりするところがまたよかったり。カテゴリわけすると「ハードボイルド」になるのかな、帯には「ユーモア・エンタテイメント」って書いてあるんだけど、実はあまり読まないジャンルなんで、ちゃんと評価しきれないんだけど、でも、面白かったわ、これ。

ストーリーとして解決する落しどころと、主人公が求める結末が微妙にずれているせいで(一人称だとこういうこともある)、ラストがいまいちすっきりしなかった気もするんだけど。登場人物がどれもこれもちょっとひねくれてる加減とあってて、納得できるし。

とりあえず、出来るだけ早くもう一冊読んでみよう、と思わせる作家さんでした。




ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ
氷菓 氷菓
価格:¥ 480(税込)
発売日:2001-10

角川文庫

先日に引き続いて米澤氏。

姉の命令で「古典部」に入ることになった奉太郎、その推理力を買われて、古典部が学校祭に発行している文集の謎をとくことに。

時々、こういう風に出版順をさかのぼる読書をすることがある。今回は、この本を読んで、すごく納得、した。

ああ、こういう本を最初から書いてる人なんだ、って。

この作品に出ているキャラクター造形。そのまま進むと、「小市民シリーズ」になったり、「さよなら妖精」になったりするんだろうな。小柄で毒舌な女の子、とか、一見清楚だけど好奇心の塊みたいな女の子、とか。

小市民シリーズはともかく、さよなら妖精の方は、私の中で点数が低かったんです。この本はミステリなのか? あそこに謎解きを入れる必要はあったのか? って。

読みどころが違うってこと、なんだろうな。学園小説として読めば面白い。「氷菓」を読んでから読めば評価がかわったんだろう、というのは別に駄洒落ではなくって。

この本の最後の謎解きの、なんて鮮やかなこと。そして切ないこと。高校生でなければおこりえない、悲しさ。

角川系のライトノベルは完全に守備範囲外でした。脱帽。




ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。