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12月の読書日記(2007年)
今月読んだのは、図書館本24冊、購入本9冊、再読本2冊、計35冊。
多いような少ないような。

今月のベストブック

カレンダーボーイ」小路幸也(93点) 
  
手紙」東野圭吾 (88点)


HEARTBLUE」小路幸也(89点) は次回作に期待。
幻色江戸ごよみ」宮部みゆき(90点)は再読本なので除外。

ありゃ、全部自分の本だわ。今月はどうにも図書館本不調の月か。


☆2007年のまとめ☆

一年で400冊本を読む! ってのを目標にしてたんですが、4月〜5月までの記録があいまいでした。この期間を除いて、チェックできるのが360冊超。・・・400冊、読んでるんじゃないでしょうかね。多分。

詳しい感想は「ひと月のまとめ」からご覧ください。


自分基準の、あまーい読書感想ですが、「参考にしました」というご連絡をいただけることが時々あり、身の引き締まる思いがしました。
一年お付き合いいただき、ありがとうございました。



それでは皆さん、よいお年を。



新年も1日から更新予定です(感想があげられるかはわかりませんが)。

カテゴリ:ひと月のまとめ
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「幻色江戸ごよみ」 宮部みゆき
何故かこの季節、宮部みゆきが読みたくなる。

幻色江戸ごよみ (新潮文庫)幻色江戸ごよみ (新潮文庫)
(1998/08)
宮部 みゆき

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体の弱い女房のために、一所懸命腕を磨いてきたかんざし職人、佐吉。ところが、お上が「奢侈取り締まり」をはじめたおかげで、商売上がったりになってしまった。そこへ、密かにやってきた嫁入り道具のかんざし作りの依頼。これがお上に知れたら、手が後ろに回ってしまうが・・・。
正月飾りの注連縄騒動を皮切りに、一月に一話ずつ、江戸の時代を生きた無名の人々の営みを、若干の怪異を交えて書かれた短編集。
余分なもののない、研ぎ澄まされた描写。湿っぽくならない、情におぼれない、それでいてほろりと泣かせる構成はさすが。

私がいちばん好きなのは『神無月』。
これ以上の犯罪を起こさないよう、押し込み犯人を捕まえてやりたい岡っ引きと、子供を思う父の気持ちが切なく絡み合った話。しん、と冷え切った空気がよく書かれている。

ラストの、「紙吹雪」が、また泣かせる話なのです。
この話で締めるところがいい。

(90点。何回も何回も再読するだろう話)

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今年の感想はこれでラスト。明日、「一月のまとめ」書きます。

カテゴリ:宮部みゆき
テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
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「密室キングダム」 柄刀一
はー、長かった・・・。

密室キングダム密室キングダム
(2007/07)
柄刀 一

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脱出マジックの最中に、マジシャンの一郎が殺された。その時の様子は音声で中継されていたものの、現場を目撃したものはいない。なぜなら、死体は3重の密室の中にあったのだ! 犯人を追う南美希風。捜査陣の前に、再度、密室が立ちふさがる!

よくもまあ、ここまで書いた、というのが感想です(苦笑)。
密室、全部で5つ出てきます。(目次にも書いてあるので明かしてよかろう)
しかも、最初の被害者は双子。舞台は隠し通路の噂される館。
入れ替わりトリックも、糸を使ったトリックも、犯行時間の錯誤も、被害者が鍵をかけた密室も、証拠品の隠滅トリックも、アリバイトリックも、ぜーんぶ、でてきます。
しかし、これだけどうどうとトリックについて書いてしまっても、全体の骨格が見破れるとは思えない。

密室ファンのための作品です。耽溺してください。ここまでこだわって書いた作者に拍手!

(80点。こういうの大好き)

カテゴリ:た行・その他
テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
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「Gボーイズ冬戦争」 石田衣良
「池袋ウエストゲートパーク」シリーズ7作目。・・・いつの間にこんなに出てたんだ?

Gボーイズ冬戦争―池袋ウエストゲートパーク7Gボーイズ冬戦争―池袋ウエストゲートパーク7
(2007/04)
石田 衣良

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振り込め詐欺が原因で、一人の老婆が亡くなった。グループの一員だった青年は、抜けようとするが後ろについている「その筋」が怖くて抜けられずに、マコトに助けを求める。マコトは、まずはその裏の線をあぶりだそうとするが・・・。(要町テレフォンマンより)

振り込め詐欺、絵画商法、連続放火魔、内部抗争、それぞれをテーマにした連作短編。
マコトが完全に「トラブルシューター」になってます。困ったことがあったらやつに聞きにいけ、みたいなかんじ。そのくせ、お金は取らないんだよね。そうしないとガキどもが相談に来ないからなんだろうけど、ちょっとそろそろ限界・・・。マコト、そんなに「いい人」か? 池袋の秩序は俺が守る、って感じのキャラか? 
ストーリー展開より何より、「このパターンの話をいつまで書くんだろう」とかいうことが気になって、楽しみ半減した感じ。

悪くはないです。シリーズ的にも熟してきて、安定した楽しみ方は保証できます。

・・・小粒だけど。

(70点。どうにも今日は辛口)

カテゴリ:あ行・その他
テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
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「マイノリティ・リポート」 F・K・ディック
何事も、食わず嫌いはいけません。わかってるんだけど、なかなか読めないジャンル「SF」。

マイノリティ・リポート―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)マイノリティ・リポート―ディック作品集 (ハヤカワ文庫SF)
(1999/06)
フィリップ・K. ディック

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予知能力者を使う犯罪予防局が設立され、犯罪者はその犯行前に逮捕されるようになった。ところがある日、犯罪予防局長官アンダートンは思いもよらぬものを見た。こともあろうに自分が、見たことも聞いたこともない相手を、来週殺すと予知分析カードに出ていたのだ・・・。(表題作・裏表紙より)

表題作を含め、7編収録の短編集。
短編集なのに映画原作が2本入ってるって、すっごい贅沢じゃないですか? 「トータルリコール(原作・追憶売ります)」と「マイノリティ・リポート」。映画に比べたらアクションシーンとかは少ないですけどね。
予知能力者、タイムパラドックス、火星への移住、ロボットとの対立、と、ディックの好きな世界満載の、良質なSFです。SFは用語が難しいっていわれるけど、この本はさほど難しくない。
なのに、伏線引きまくりだし、思い込んで読んでいったらひっくり返されるし、ちょっとずつ味が違って、面白かった。

SF入門書としてもお勧め。

(77点)

カテゴリ:ア・カ・サ行
テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
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図書館で借りた本(12/27)
「前巷説百物語」京極夏彦
「Gボーイズ冬戦争」石田衣良
「ノルウェイの森(上・下)」村上春樹  計4冊

今年最後の図書館(に、なると思う)。年末年始はこのほかに「楽園」を読むのだ。

カテゴリ:覚書
テーマ:図書館で借りた本 - ジャンル:本・雑誌
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「HEARTBLUE」 小路幸也
これで一つ宿題を終わらせた感じ。一安心です。

HEARTBLUE (ミステリ・フロンティア 40)HEARTBLUE (ミステリ・フロンティア 40)
(2007/12)
小路 幸也

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ある朝、ニューヨーク市警失踪人課のワットマンのもとへ、少年が訪ねてきた。昔、「地下」で一緒に住んでいた少女の行方を捜して欲しいんだ、と。一方、CGデザイナー巡矢も、ワットマンに関係する少女を別なルートで探しはじめ・・・。

この話も、二つの章がかわるがわるに語られ、後半一緒になる、という形式のもの。
舞台がNYなこともあってか、暗い、救われない事件が連続しておきる。
(タイトルのBLUEはブルーフィルムにかけてるのかな?)
アメリカでは、「子供を育てられない親」のもとに生まれてしまった子供たちのために、色々な形で養子縁組などが成されているが、その裏におこり得る哀しい出来事が主軸の一つ。

はっきりいいましょう。
前作よりずっと好み。

小路氏の物語は、「謎」が解けて、真相が明らかになって、めでたしめでたし、ではない。
その謎にかかわった人たちが抱えてる誰かを大切に思う気持ち、書かなくても物語としては成立するが、あると世界がぐんと深くなる部分、これがラストにあって、泣かせるのです。
事件は暗いが、読後感は苦くない。
こういう話、好きです。

(89点)

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カテゴリ:小路幸也
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「HEARTBEAT」 小路幸也
読んだはいいが、感想をあげていなかった1冊。好きな作家さんの本って、逆に語りにくいこと、ある。

HEARTBEAT (ミステリ・フロンティア)HEARTBEAT (ミステリ・フロンティア)
(2005/04/25)
小路 幸也

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優等生の委員長と不良少女の淡い恋。できすぎたシチュエーションかもしれないけれど、すべてはそこから始まった。彼女が自力で自分の人生を立て直すことができたなら、十年後、あるものを渡そう―そして十年が過ぎ、約束の日がやってきた・・・。 (「BOOK」データベースより)

今日は毒舌バージョンで。ファンなんですが、それでもいいたいことはある。

NYの暗闇から帰ってきた青年が、昔馴染みと組んで、現れなかった彼女を探す章。
母親の幽霊騒ぎに揺れる資産家の跡取りの小学生を中心にした章。
二つの話が絡んでいるのがだんだんわかるようになり、盛り上がるのか?と思ったところで失速。・・・これだといいすぎか。このストーリーは、劇的な解決とか、どんでん返しとか、そういう一見派手な展開を必要としていない、んだろうな。
いや、うん、読んでいる間に、「これは違うんだろうなあ」と思ったのよ。ミステリではないと。・・・違うな。「勧善懲悪の、わかりやすいストーリーではない」。こっちかな。幽霊騒ぎの真相を解いて、彼女を見つけて、一件落着という話ではない。事件ではなく、それにかかわった人の「こころ」を書いている話。
たとえば。
彼が暗闇から戻ってくるまでの物語。あの部分だけを膨らませて、みっちり書き込んで、「泣かせる」話を書くのは、小路氏なら簡単だと思うのね。子供たちとのふれあいも、落ちてゆく過程も、執念も、・・・そして訪れる迷いも、全部書き込めば、「わかりやすく、泣ける」話になる。「売れる」ための話に。
でもこの話は、状況説明にとどめてる。淡々と語られることで、読者に任される部分の多さ。レビューでは伝えようのない「作中の空気」と、「残る余韻」。

この本を読むときは、心に余裕があるときに。
ゆったりと、隅々まで味わいながら読むのがいいんじゃないかと。

(80点)

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カテゴリ:小路幸也
テーマ:読書感想 - ジャンル:本・雑誌
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「カレンダー・ボーイ」 小路幸也
年末年始用にとっておこうかとも思ったんですが、なんかやり残してる宿題みたいな気分になってきたんで、「小路幸也」氏の本、読んでます。

カレンダーボーイカレンダーボーイ
(2007/11)
小路 幸也

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目が覚めると、心だけ小学生の自分の中に戻ってた・・・。眠るたびに「過去」と「現在」の体を行ったり来たりする少年二人。過去の同級生を守るため、3億円事件の犯人から、現金を強奪する決意を固めるが・・・。

小学の同級生が、就職する段になって再会し、また友情を築く。これだけでも素敵な話だと思うのだけど、この話の中ではさらに、二人そろって過去の時代といったりきたりすることになって、目的は若干違うものの、一緒に行動する。もう、この設定だけで「面白いんだろうなー」と思った。


この本はネタバレなしで語るのが難しいので、詳細は追記にて!

(93点)

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カテゴリ:小路幸也
テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
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「グリーンレクイエム・緑幻想」 新井素子
これも再読になるのかな? 今まで別に出版されてた話がようやく併録されました。

グリーン・レクイエム/緑幻想 (創元SF文庫 (SFあ1-1))グリーン・レクイエム/緑幻想 (創元SF文庫 (SFあ1-1))
(2007/11)
新井 素子

商品詳細を見る

子供の頃であった、緑の髪の少女。彼女の面影を追いながら、島村信彦は植物学への道を進んだ。そして、大人になった少女と再会し・・・。


改めて読んで見ると・・・懐かしい・・・。
すごく我の強い登場人物がそろってます。意思疎通が十分になされてない感じがする。「私はあなたのためを思って」といいつつ相手の思うところとは裏腹な行動する人がなんて多いことか。
ストーリー展開も強引だし、特に「グリーンレクイエム」の方は欠点がいろいろ見えるんだけど、それでもやっぱり、「新井素子な感じ」するなあ。これが好きではまってたんだよね、私。
そして、緑幻想、今読んでも決して古くないです。
地球の生態系を崩す「人間」という生き物についてのくだり、やっぱり読み返したら頷いちゃうもんなぁ・・・。
復刊に感謝。

(思い入れ強すぎて点数つけられません)


「星へ行く船」シリーズの復刊も希望!

カテゴリ:新井素子
テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学
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