乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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今月読んだのは図書館本27冊、購入本1冊、計28冊。ラスト一週、感想がUP出来なかったので、予想より少なめ。

クラッカー今月のベストブッククラッカー

「スノーフレーク」 大崎梢(90点)
ちょっと切ないストーリー。主人公の性格付けがいい。

「少年少女飛行倶楽部」 加納朋子(90点)
青春小説。読後感が最高。

「瞳の中の大河」 沢村凜(90点)
今月はもう、これにめぐり合えただけで満足です。



今月の次点

「太陽の坐る場所」 辻村深月(88点)
感想はかなり辛口ですが、評価は高いのです、はい。

「サクリファイス」 近藤史恵(88点)
好みのジャンル。短めなのでおすすめしやすいですね。

今月は最近の不調を吹っ飛ばして、面白い本にたくさん出合えました。至福。
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虚栄の肖像の感想」のときにちらりと書きましたが、読んで感想がまとまらずにスルーしていた本。再読しました。

深淵のガランス (文春文庫)深淵のガランス (文春文庫)
(2009/03/10)
北森 鴻

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「花師」と「絵画修復師」の二つの顔を持つ佐月。有名な画家の孫から依頼を受け、画伯の若かりし頃の絵の修復をすることになった佐月だったが、その絵画の下にもう一つの絵が隠されていることに気付き・・・。

何かわかりにくい場所があったように記憶していましたが、それが間違いだったことに気付きました。
明かされていないのは、佐月の過去。「花屋」ではなく「花師」を名乗る佐月。場所と花器、それぞれに似合うこれしかないという花を選びいけるという自負。すさまじいまでの美意識に支えられた才能。
そして、佐月に絵画修復の仕事を持ち込む女性。
佐月が絵画修復の仕事に専念するあいだ、代役を勤める老人。
彼らのつながりや因縁は明かされないし、ほのめかす程度しか書かれていません。それが「はっきりしなくてまだるっこしいなあ」と感じてしまう人もいるかもしれませんが(以前の私はこっちでした)、作品に深みを出す小道具だと感じる方が強いと思います。

修復の「技」の部分も、冗長になりすぎす、でもわかりやすく。必要なリアリティがしっかり書き込まれた秀作だと思います。

(80点)



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大好きな作家さんの一人です。それだけに、もったいない、という意識が先に来ました。
今回ネタばれ気味です。一応、決定的なことは書いてません。

太陽の坐る場所太陽の坐る場所
(2008/12)
辻村 深月

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高校卒業から10年。クラス会に集まった男女の話題は、女優になったクラスメートの「キョウコ」。彼女を次のクラス会へ呼び出そうともくろむが、「キョウコ」と向かい合うことで思い出される、高校時代の「幼く、罪深かった」出来事―。よみがえる「教室の悪意」。28歳、大人になってしまった男女の想いを描き、深い共感を呼び起こす傑作ミステリー。 (「BOOK」データベースより)

ストーリーの骨格は、「冷たい校舎」と似通っているんじゃないかと思うのです。終盤で、こういう叙述トリックがあったんだよ、という種明かしをするために、こつこつストーリーを積み上げていく部分なんかが。

私はそれがもったいない、と思う。

高校を卒業してから10年。成功したものも、結婚して子育てに忙しいものも、夢をあきらめきれずにあがくものもいる人生半ばの世代になった友人たち。間違いなく一番成功していると認められているのは女優の「キョウコ」。クラス会に彼女を呼ぼうとするものの、いやおうなく思い出される高校時代の苦いあやまち。

心理描写が抜群です。
自分で選んで田舎に残ることに決めた人たちが、都会に出て行った人に抱く割り切れない嫉妬。それを押し隠そうとしているのに気付きながら、透けて見えることにうんざりする都会に暮らす人。
自分より才能にあふれている人を見るときの、元クラスメイトだからこその羨望。
意地悪を自覚しながら、「でもこのくらい許されるよね」というしたたかさ。友人のものだから手に入れたい男。本当は正社員じゃないのに、勤め先の有名企業の名前だけをあげるずるさ。
そしてだんだん明かされてくる、ゆがんだ友人関係。その中で、正々堂々自分を貫こうとする女性たち。小憎らしい女もいましたが、それだけ読んでいる側の感情に触れてくるというのは才能です。
怖いくらいに迫力があるし、説得力もある。秀逸です。

もっと、まっすぐ書けばいいのに。
普通に、叙述トリックなしの、群像としての青春劇として書いても、この作品はきっと成功したのに。

何故、ミステリという枠に押し込めなくてはならないのかが、私には解りません。

(88点)



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二冊続けて読みました。

10年後の「結婚しないかもしれない症候群」10年後の「結婚しないかもしれない症候群」
(2003/07)
谷村 志穂

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バブル時代真っ盛り、そろそろ30歳、結婚の予定なし。自分はもう、一生結婚しないかもしれない、と感じる女性たちの生き方をまとめた「結婚しないかもしれない症候群」。それから10年。その後の彼女たちの人生は・・・?

まずこっちの「10年後~」を見かけて、そういえば結構話題になったのに、もともとの方を読んでないなあ、と両方読むことにしました。

90年にでた方の本は、単純に面白かったです。
バブル期。旧弊の価値観に縛られながら、新しい生き方も選択できるようになった女性たち。不安になったり、だれかにすがりたかったり、でも縛られるのは嫌だったり。ああ、うん、そうそう、こういう時代もあったよね、と今だから離れたところから楽しめるけど、当時はそりゃあいろいろあっただろうなあ、と想像できる文章でした。
だって、筆者が若いもの。考え方も頑な。他の価値観を許す度量がない。
でもまあ・・・確かにあの頃、このくらいの世代のオンナノコたちは、こうやって生きてた人たちもいるんだろうね、と思う。

そして、10年後。
結婚して、子供も出来、驚くほど穏やかになった筆者。
前作に登場した女性たちも、結婚したり、離婚したり。子供もいたりいなかったり。
結局、いろんな人生があるんだな、ということが書かれている本になってます。

10年という年数を経て、生き方も人生設計もいろいろあっていい、ということがだんだん時代の空気になってきたな、と思いました。

彼女の生き方も、周囲の生き方も、特別じゃない。
今読むとそれがしみじみ解ります。

(二冊あわせて73点。大人になったらいろいろ丸くなるよね、という本かも)



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最近、この方の著作を読み漁っております。が、私が面白い!(「ヤシュ・クック・モ」とか) と思った本でも、アマゾンなどのレビューを読むと、いまいちな評価が多いんですよね。疑問に感じておりました。

瞳の中の大河瞳の中の大河
(2003/07)
沢村 凛

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山脈に囲まれ、孤立した王国。貴族だけが富を独占し、反発した野賊が内戦を起こし、国は疲弊していた。戦いを終わらせ、平和な国を取り戻す・・・。困難に立ち向かったテミズ大佐の生涯。

他の作品が不評なわけ、納得しました。
だってこれ、傑作だもの。これを念頭において、他の本を読んだら、「物足りない」って感想も出ようもんだわ。

荒廃した国。
お飾りの国王の下で、高級貴族たちが権利を奪い合い、富を独占している。民は奪われるだけ奪われ、疲弊している。貴族たちのやりように不満を持った人々が「賊」となって立ち上がり、国民のための政治を要求しているが、それがまた新たな争いの火種になり、民は虐げられ続ける・・・。
規範の緩んだ軍が、どれだけ害悪をまき散らかすか。愚鈍な政治家に治められる国が、どれほど疲弊していくか。
しかし、ほとんどの民が「こういうものだ」と思って、あきらめながら生きてゆく。
その中、軍人になったテミズが、指導力を発揮し、部下の心をつかみ、昇進し、あるべき姿の国を目指す。大河ドラマです。

そして、作者の視線は決して、登場人物の一人に近づきすぎない。
内面を描きすぎず、淡々と、しかし力を持って書かれる文章。

そして、後のストーリーで重要な役割をになうことになる登場人物たちの、登場の場面が実に印象的。登場人物は結構多めだと思いますが(一国の歴史書だから)、それぞれの人物にドラマがあります。

そして。
すべてが終わった後の、エピローグ。
「日は昇り、また沈み、そして日々は繰り返す」。
この章タイトルが表わすものがもう・・・一冊読み終えてみると、ぐっと胸に迫るものがありました。

(90点。傑作です!)

しかし。
残念ながら、この本、絶版です。
何とか、どこかで再販していただけないものか。



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