乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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この本、初版発行1959年ですよ! それからずっと現役なんだなあ、すごい。

赤い館の秘密 (創元推理文庫 (116-1))赤い館の秘密 (創元推理文庫 (116-1))
(1959/05)
A.A.ミルン

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赤い館の主のところに、ならず者の兄が訪れた。二人きりで話し合いをもっていると思われたが、館の中には銃声が響き、残されていたのは一つの死体。もう一人いたはずの人物も煙のように姿を消し・・・。たまたま滞在していた素人探偵二人が謎解きに乗り出すのだが。

江戸川乱歩が選んだミステリ、という古典中の古典です。

財力に物を言わせていろんな職業を点々とするのが生きがいな男、ギリンガム。たまたま次の仕事を何にしようか悩んでいたところに事件に立会い、「そうだ、私立探偵をしよう」と思いつくこの能天気さ。そして「私立探偵をするからにはワトソン役もいなくちゃなあ」と友人を助手に指名するあっけらかんとした感じ。
どこかほのぼのとしたおかしみのあるミステリに仕上がっているのは、この二人の会話の妙によるものだと思います。

手がかりはフェアに書いてあるし、この考え方では間違っているというものも含めて探偵が考えたことも書かれている、ミステリのお手本のような作品です。(兄だということになっている)謎の来訪者、秘書のとった非合理的な行動、秘密の地下通路と、ミステリを盛り上げる小道具もたっぷり。

…が。
そもそもの謎(真相)に大きな穴があります。何でこれ気付かなかったの?といいたくなるような。
(ホームズが仮装の名人だといわれても、180センチ強の男性が女装してたらいくらなんでも解るんじゃない? といったのに近い穴です)←ホームズファンの方ごめんなさい
それも含めて、古典だから仕方あるまい、とゆったり読む寛容さが必要です。

(75点)
この時代の小説としては画期的に読みやすいと思います。会話主体で進むからかしら?
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シリーズ第一作は抑えなくては・・・!

二重標的(ダブルターゲット)―東京ベイエリア分署 (ハルキ文庫)二重標的(ダブルターゲット)―東京ベイエリア分署 (ハルキ文庫)
(2006/04)
今野 敏

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東京湾臨海署(ベイエリア分署)の安積警部補のもとに、殺人事件の通報が入った。若者ばかりが集まるライブハウスで、30代のホステスが殺されたという。女はなぜ場違いと思える場所にいたのか?疑問を感じた安積は、事件を追ううちに同時刻に発生した別の事件との接点を発見。繋がりを見せた二つの殺人標的が、安積たちを執念の捜査へと駆り立てる―。ベイエリア分署シリーズ第一弾。 (「BOOK」データベースより)

シリーズが結構進んでからの作品を先に読んでいたので、キャラクターがしっかりした作品だという印象はあったのですが、まさか一作目からこれほどくっきりしているとは思ってませんでした。
特に主人公の安住が。ちょっと自己卑下している部分も含めて、かっこよかったです。
二十年前に書かれた作品なので、小道具が古いのはご愛嬌。

捜査手順であれ?と思う部分もないわけじゃないですが、キャラクターの魅力で読みすすめます。

これは、シリーズ続けて読みたくなりますよ。

(74点)



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「MAZE」の続編とうたわれていますが、主人公を除きリンク部分はないので、こちらを先に読んでもいいかと思います。

クレオパトラの夢 (双葉文庫)クレオパトラの夢 (双葉文庫)
(2006/12)
恩田 陸

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妹の不倫の恋を精算してつれもどそうともくろんでいた恵弥だったが、いざ現地に到着すると、不倫相手は死亡していた。ロフトから墜落しての事故死と処理されたが、このタイミングは偶然か。街には不穏な人物たちが見え隠れしていて・・・。

作品の価値とは関係ありませんが、何故この作品は舞台が「H市」なんでしょうかね? 土方歳三が最期を迎えた土地、という部分は伏字じゃないのに、土地土地の名前はH市だったり、G稜郭だったり。なんか微妙に引っかかってしまいました。

家族間のことを理由にして、H市にやってきた恵弥だったが、もう一つ目的があり。
それがクレオパトラと呼ばれるウイルス関係のもので、妹の不倫相手の教授に関係がある、ということがだんだんあかされてきます。
積極的な悪人はいないものの、みんながみんな少しずつ、自分に都合のいいように隠し事をしているものだから、ストーリーはちょっと入り組んできます。
そして前作同様、ラストで真相は明かされない。おそらくこうであろうという仮説が披露されるだけ。

ベーシックな謎解き小説に近いつくりで、読みやすいです。
恩田陸が時々書く、なんだかわからないうちに遠くに放りだされてしまった感じとは違います。
それでもすべてが解明される訳ではないので、自分でいろいろ考える余白はたっぷりあります。

私はそれを面白いと感じました。

北国の風情も、いい感じですよ。
(75点)



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実はこの本に手を出すのは二度目です。前回は内容についていけずに、半分くらいしか読み進んでいないのに返却期限が来て返したんでした。

無銭優雅無銭優雅
(2007/01/31)
山田 詠美

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「心中する前の日の心持ちで、つき合って行かないか?」人生の後半に始めたオトコイ(大人の恋!?)に勤しむ、四十二歳の慈雨と栄。二人は今、死という代物に、世界で一番身勝手な価値を与えている―。 (「BOOK」データベースより) 

中年に差し掛かった男女の、お互いにおぼれる恋の様子を描いた作品。
といっても、肉欲的なおぼれるではなく、当たり前のようにセックスもかかれているのだけど、それよりもっと、精神的なつながりを書いている話。
当たり前のように、好きだよといい、当たり前のように、あなたがいないと駄目になっちゃう、という。

主人公カップルが大きくなった子供のようで、そこに好感を抱けるかどうかで評価は違うと思います。私は最初、鼻について駄目でした。

最後まで読み通してみると、人生の折り返し地点を(おそらく)過ぎてしまった男女。
誰かのために生きて死ぬということ。
誰かにほれ込んで、甘やかし、甘やかされるということ。
これからの人生すべてをかけて、この人と生きていくという重み。
家族になる前の、男と女だからこその、絆。

なんと言うことのない日常なのに、愛情がぎゅうっと濃縮されてます。
共感できると、はまると思います。

(73点)



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マラソンランナーの話ですが、青春ものではありません。

ランラン
(2008/06/19)
森 絵都

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仲良くなった自転車屋から、息子の形見の自転車を譲り受けた環。ある日操られるまま自転車をこいでいた環は、「死者の国」へいたるルートを発見した。なくしてしまった家族との再会。しかし、その自転車は元の持ち主に返さなくてはならなくなり、環が家族に会うには自力で40キロのルートを走れるようになるしか方法がなく・・・。

死者の国に行くルートという設定が実に絶妙で。
「自力で走らなくてはならない」(環の乗っていた自転車は死者の国にいた持ち主が『呼んで』いたので例外)
「休憩をせずに進み続けなくてはならない」
「スタートは日没後でなくてはならない」
「日付が変わるまでに元の世界に帰らなくてはならない」
というもの。
日没が午後6時としたら、6時間以内に、40キロの道のりを自力で走らなくてはならない。

環は家族全員を一時に事故で亡くしてしまい、その後身を寄せたおばさんも数年前になくしていて、生活するためだけに仕事はしているが、他人とのかかわりはまったくない。

そういう自分に閉じこもった女性が、「死んだ家族に会うために」というネガティブな前向きさでマラソンチームに入り、トレーニングに励む。
そのチームの面々がまた個性的。特に環の天敵として書かれている、悪意はないのに口を開くと毒舌ばかりする主婦の真知がいい。
とにかくもう、気に障るいやな人なのだけど、しかし彼女には彼女なりの人生があるのだ、と書かれている。

その真知とかかわることで、人間関係に前向きになり、嫌な人に文句を言ったり、恋が芽生えたり。
主人公の環が、成長する話です。

そして。
環は、決して「天才ランナー」とかではなく、普通の、むしろ体力も根性もない女性で、自覚もあって、マラソンに挑戦してもきっとみっともない姿をさらすことになるだろう、と予想している。
それでも、走ろうと思う強さ。ここが素敵。生きてるってすばらしい、と思いました。

(80点。ちょっと厚いけどすらすら読めるよ)



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