乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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年末、読みまくった浅田次郎氏。もう少し軽い話が読みたくなりました。

沙高楼綺譚沙高楼綺譚
(2002/05)
浅田 次郎

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南青山の秘密サロン「沙高楼」功成り名を遂げた人々の口から夜ごと語られる秘めやかな真実。稀代のストーリーテラーが紡ぎだす驚愕のミステリー。 (「BOOK」データベースより)

一話ごとに語り手が変わる、連作ミステリー風の話です。自分が体験した話を嘘偽りなく語る、そんな会合が舞台なので、まさにこれは「語り手」です。

その体験もさまざまで、ごく最近のものもあれば昔のものもあり、怪奇現象的なものもあれば人間くさいものもあり。しかしそれぞれの味を生かしきれる、浅田次郎ってやっぱりすごい。
「ミステリ」といった枠でくくるのはもったいない、粒ぞろいの作品ばかりです。

一番好きなのは「橘新兵衛只今罷越候」。高名なキャメラマン(というか撮影監督というか映像監督というか)が若かりし頃にとった「池田屋」が舞台の映画。戦後まもなく、真剣を使って撮影することが珍しくなかった時代、突然現れた風変わりなエキストラの正体とは・・・。ラストの場面が切ない、名作です。

(83点)
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結構前から図書館の特集棚に並べられていて、気になっていた本です。

ぼくの歌が君に届きますように―青春音楽小説アンソロジーぼくの歌が君に届きますように―青春音楽小説アンソロジー
(2009/09)
天野 純希 大島 真寿美

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大事なのは、どの楽器を演奏するかじゃない。誰と、どんな演奏をするかだ(天野純希『ティーンエイジ・ライオット』)。きのう、ヴィヴァルディ先生が亡くなったと、アンナ・マリーアが泣きながらわたしのところへ来た(大島真寿美『ピエタ』)。授業や部活で毎日のように使っている音楽室なのに、先輩がいるだけで、全然違う場所みたいに見えた(風野潮『晴れた空に、ブラスが響く』)。他、全6編。「音楽」をテーマにしたアンソロジー。(「BOOK」データベースより抜粋)

気になってながらなかなか読まなかったのはですね、私にとって一番目玉である小路幸也さんの作品のタイトルに見覚えがあったからです。「peacemaker」。アンソロジーって再録されたりすることもあるもんなあ・・・。と思っていたら、新作でした! 同じタイトル(サブタイトルはそれぞれ違う)で連作になってるんですね。知りませんでした・・・。
「音楽」をテーマにしたアンソロジーです。扱う音楽もロックありクラシックあり、それでいてみんな青春小説になっているあたりはいいなあ。

一番よかったのは、「ティーンエイジライオット」天野純希。「ポップでキャッチー」な歌を新歓で演奏するように片思いの女の子から頼まれてしまったベースマンが、バンド仲間にお願いして悪戦苦闘しながらその曲を作ったが・・・。ラストの爽快感がたまらない。この作家さんの本はもう一冊読もう!

(全体通して、78点)



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かれこれ一週間のご無沙汰でした。最近こんなのばっかりですね。

倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)倒立する塔の殺人 (ミステリーYA!)
(2007/11)
皆川 博子

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戦時中のミッションスクール。図書館の本の中にまぎれて、ひっそり置かれた美しいノート。蔓薔薇模様の囲みの中には、タイトルだけが記されている。『倒立する塔の殺人』。少女たちの間では、小説の回し書きが流行していた。ノートに出会った者は続きを書き継ぐ。手から手へと、物語はめぐり、想いもめぐる。やがてひとりの少女の不思議な死をきっかけに、物語は驚くべき結末を迎える…。物語が物語を生み、秘められた思惑が絡み合う。万華鏡のように美しい幻想的な物語。 (「BOOK」データベースより)

・・・ええと。
これ、YA・・・なんですね。「ヤングアダルト」って、幅が広い言葉だなあ・・・。

終戦前後の、女学院を舞台にした物語です。
作中に、何人かの少女が書き継いだ物語が挿入されていて、しかもその作品が順に並んでいるわけではないので、少し込み入った印象を受けました。

しかし、作品の雰囲気はすばらしい。
ほぼ女性しかでてこない中での人間関係、愛情と嫉妬。独特のあだ名。戦争の悲惨さ。それでいてどこか享楽的な女の子たち。
途中挿入される文学も、絵画も、まさにここにはこの作品でないと、といった作品ばかり。
非常に緻密に書かれた作品です。
作中作に出てくる人格と、現実の人格が微妙に異なるのも幻想的な雰囲気に一役買っている。
まさかあの子が「探偵役」になるとは! といった面白みも十分。

これ、なんでYAなんだろう。主人公がその年頃だから? もったいない気がします。

(80点)



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この本、通して読んだことがなかったです。反省。

ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件 (創元推理文庫 (Mき3-6))ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件 (創元推理文庫 (Mき3-6))
(2009/04/20)
北村 薫

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これは・・・大いなる内輪受けが仕込まれている本、ですねえ。

そもそも設定が、「エラリー・クイーンの未発表原稿、それも来日時のことが書かれたミステリーが発見されたので、北村薫がそれを翻訳する」というものなのですよ。ところが東京創元社のミステリ、「競作五十円玉二十枚の謎 」がストーリー中にぬけぬけと仕込んであるのです。それでいてさくひんちゅうに「クイーン論」が組み込まれていたり、脚注が凝っていたり、それでいてラストが尻切れトンボだったり、もう、好きなこと書いているなあ、というのが印象。
東京創元社好きでいろいろ読んでいる人はくすりとする場面満載ですが、そういうのに興味がない人はわかりにくいかもしれません。

それでいてちゃんとミステリとしての体裁は整っているんだよね。文章もクイーン調だし。読み応えは十分です。

(80点。おすすめどころが解りにくい本)



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この作家さんも二冊目です。手に入ったところから読んでいます。発行順のほうが作者の成長がわかって面白いんだけどね。

ダッシュ!ダッシュ!
(2009/07/07)
五十嵐 貴久

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正義感が強くて存在感があってスポーツも得意でスタイルもよくて、という万能な女の子と、その周りにつき従ういまいち気味な後輩の男の子4人の話。ところが万能であるところの女の子、通称「ねーさん」は骨肉腫で足を切断しなくてはならないことになり・・・。


今回は完全にコメディだな、それぞれのキャラクターについているあだ名もあだ名だしな、と思って読みすすめたら「足を切断」という重い方向にストーリーが展開しました。
そしてそれに前後して、「ねーさんの元彼・今どこにいるかわからない・でもねーさんが会いたがっている」という彼を探すという難題が出てきます。

ところが。
これ、それほど密に書き込んでないんだよね。結構さくさく話が進みます。

最終的には「空港までねーさんを連れて行く」というのが最大のミッションになるのだけど、いまいち山場の大きなうねりという感じではない。

これはこの作者の特徴だと思うのだけど。
主人公の語り口調でどんどん話が進む。スピード感はとてもいいけれど、その分難しいところの書き込みが物足りなかったりする。
上手く物語のニーズとかみ合っていたら傑作になるのだけど、この話は正直もう一声って感じ。

しかし青春群像劇・ユーモア小説としてはいい出来だと思います。読後感もさわやか。

(78点)



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