乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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最近ミステリ読んでないなあ…。

君がいなくても平気 (カッパ・ノベルス)君がいなくても平気 (カッパ・ノベルス)
(2009/12/17)
石持浅海

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携帯関連会社ディーウィとベビー用品メーカーのベイビーハンド。業務提携によって結成された共同開発チームは、いきなりヒット商品を生み出した。しかし、祝勝会の翌日、チームリーダーだった粕谷が、社内で不審死を遂げる。死因はニコチン中毒。殺人なのか?犯人は?疑心暗鬼のなか、共同開発チームに所属する水野勝は、同僚で、恋人でもある北見早智恵が犯人である決定的証拠を掴んでしまう…。保身と欺瞞と欲望と。つきつけられるエゴイズムとサスペンスが目をそらすことを許さない、迫真の傑作。(「BOOK」データベースより)


これはミステリじゃなくてサスペンスの方。
同僚が職場で死亡。死因はニコチン中毒。主人公の水野は恋人で同僚の早智恵が犯人だという証拠を発見してしまう。殺人犯の恋人なんて最悪だ、できるだけ早く別れよう、でも彼女に気付いて事を悟られて俺まで殺されては困る、出来るだけ穏便に…。この主人公の気持ちもわかります。やっぱり人を殺すというのは生半可なことではない。
自己保身に走る卑怯者とも思えますが、私はこの人を馬鹿に出来ない。
どうやって別れるか、どのタイミングで別れるか、警察は彼女を逮捕に来るのか、別れるのとどっちが先か、という追い詰められた心境の中で話が進んでいきます。

最後に犯人の動機が明らかになって…というありがちな展開なのですが、犯人でも探偵でも警察でも共犯者でもないという立場からの小説というのは初めて読みました。味わいは他の話とはぜんぜん違う感じ。
ミステリを期待して読むと、ちょっと違うかな、と思うと思われます。

タイトルの意味はラストのラストで解ります。こういう展開、好きです。

(73点)
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私が一番多く読み返している本はこれではないかな、と。

ラビリンス(迷宮) (徳間文庫)ラビリンス(迷宮) (徳間文庫)
(1987/12)
新井 素子

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村の誰よりもすぐれた身体能力を持つサーラと、神官の娘で誰よりも聡明なトゥード。「人を喰らう」という「神」の生け贄になるために、2人は迷宮へと向かう。サーラは道具として生きる人生に別な答えを出すために、トゥードは神の持っている知識を分け与えてもらうために。2人が出会った神は、実は人工的に生み出された生き物で…。


遠くに売られていく運命よりも、神と戦って生きのびられる可能性に賭けるサーラ。神が知っているはずの膨大な知識を得られるのなら、死んでもいいと思うトゥード。彼女たちが神への生け贄になるところから物語が始まります。
まずこの、与えられなかった人生を掴み取るために命をかける少女たち、というモチーフが好きなんですね。無鉄砲で、真剣で、ちょっと向こう見ずな少女たち。

そして神と彼女たちは出会い、戦うことになります。結果は神の圧勝。しかし、神は彼女たちを殺すことよりも、逃げて欲しいと訴えます。
なぜなら、彼女たちが目の前にいると、「喰いたい」という欲望を抑えきれなくなるから。理性では人を食べたくなどないのに。

しかしトゥードの願いもあって、怪我をした神と、サーラと、トゥードは、怪我が治るまで一緒に暮らすことになります。
迷宮という閉鎖された空間の中で、「喰うもの」と「喰われるもの」、「教わるもの」と「教えるもの」、「狩るもの」と「狩られたいと願うもの」の幾重にも重なり合った感情のやり取りの、緊迫した雰囲気も好き。

そしてこの作品については、なんと言っても「神」の性格設定がいいと思うのです。欲望と理性との狭間で悩みながら死ねずにいる人。ゆがませたいという欲望と、教えたいという喜びと、相反する感情のゆれの中で自分は何のために生きているのかと悩み続けるような人。

怪我が癒える日はやってきます。そのとき、三者は再び人生の選択に迫られます。

ネタバレかも知れないのですが、この作品の舞台が「密室」ではなく、「迷宮」であることに大きな意味があるのです。迷路なら抜け出ることが出来るのです。そして、新井素子の描く登場人物たちは、決して不幸になるための決断をしない。

最後の場面は印象的です。


この本がもう、好きで好きで。私が今もっているのはこの徳間文庫の初版本です。いろんな本を手放してきましたが、この本だけは処分しようと考えたこともなかった。
「ディアナ・ディア・ディアス」も好きです。「扉を開けて」は今読むとちょっと文章が苦しいのですが、それでも大好きな物語です。

この世界の物語はもうつづられないんでしょうね、残念ですが。

(点数はつけられません。好きすぎて)



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なんだかんだ、一番長い間読み続けている作家さんというのは彼女ではないかと思います。

もいちどあなたにあいたいなもいちどあなたにあいたいな
(2010/01)
新井 素子

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なんだか変!いったい何が起きてるの?大好きな和おばさんは、愛娘を亡くして大きなショックを受けているはず、だからあたしが力づけなくちゃ。でも、それにしても。―何かがおかしい。澪湖は、その謎を探り始める。失われた記憶と、関係のなかで醸成され増幅される呪詛…著者ならではの軽妙な文体でつづる濃密な物語。 (「BOOK」データベースより)


最初の感想は「んんん?」でした。
仲のよいおばさんの様子がおかしい、何か変だ、と思って真相を確かめる女子大生の話です。
しかし前半はそのおばさんと、主人公の女性がどれだけ仲がよかったか、何故それだけ密接した関係になっているのか、ということを家族それそれの目から描いた小説になっていて…。

大きな事件は怒りません。
隕石も落ちてこないし、異世界にトリップしちゃったりもしないし、小説の登場人物が現実化したりもしません。
普通の家庭の、普通の悲劇の裏で起こっていた不可解な出来事。しかしそれは当人以外にほとんど影響を及ぼしません。気のせいですませることも出来るようなこと。
大きな盛り上がりにも欠けています。
それでいて読ませる力はあるんだよねえ。最後まで一気でした。

なんというかな、緩やかにゆがんでいる家族をかいている本なんだよね。
共働きの夫婦と、娘。その娘の養育を一切任されたおばさん。娘はおばさんのほうに親近感を感じていて、母親は我が子との関係につまずいている…。夫婦間の感情にも行き違いがある。どこにでもいそうな家族なのだけど、みんな少しだけ思い込みが強いがためにさらに関係がこじれていっている感じ。そこにあるのは愛情なのだけど、とにかく決定的にかみ合っていない。
考え方に少し前の世代を感じさせる場面なんかもありましたが、こういう書き方が出来る作家は確かに彼女だけかもしれない。

それでいて、しっかりSFなんだよね、最後まで読むと。

不満はあちこちありますが、やっぱり私は彼女の書く作品世界が好きです。
(72点)



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長らくご無沙汰でした。本は読んでます。

RDG3  レッドデータガール  夏休みの過ごしかた (カドカワ銀のさじシリーズ)RDG3 レッドデータガール 夏休みの過ごしかた (カドカワ銀のさじシリーズ)
(2010/05/29)
荻原 規子

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学園祭の企画準備で、夏休みに鈴原泉水子たち生徒会執行部は、宗田真響の地元・長野県戸隠で合宿をすることになる。初めての経験に胸弾ませる泉水子だったが、合宿では真響の生徒会への思惑がさまざまな悶着を引き起こす。そこへ、真響の弟真夏の愛馬が危篤だという報せが…。それは、大きな災厄を引き起こす前触れだった。(「BOOK」データベースより)


幕間的な一冊。「敵」との対決がひと段落して、生徒会の仲間と夏休みに避暑兼合宿に出かけましょう、といった話。
大きくストーリーが動いた感触はないのですが、いろんなエピソードが詰め込まれていて、今後の展開に期待できる感じです。
今回はどちらかというと宗田きょうだいの方が主眼で、完璧に見える真響の弱いところや真夏の裏の面も描かれて、物語全体の奥行きが深くなった気がします。
いろいろ企んでいる、裏の事情がある人たちばかりの話なので、全貌が見えるようになるにはまだ少し先かな。

そして深行がいろんな面を見せてくれてるのが嬉しい。泉水子との関係はよくなったり悪くなったりを繰り返しながら、だんだん近づいていってる気がします。こういうささやかなときめき要素があると読んでて楽しくなるから現金な私。

(今回は80点。紫子はかっこよかった)



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山本弘といえばと学会。でも端正なSFも書くよね、「フェブラリー」とか読んだな、SNEからは独立したんだよね、…なーんてことを考えながら手に取ったんですが、そういういろんな考えなしにして読めばよかった。

詩羽のいる街詩羽のいる街
(2008/09/25)
山本 弘

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「あの日まで、僕はこの世に奇跡が存在するなんて信じていなかった」。マンガ家目指して持ち込みを繰り返すもののいっこうにモノにならない僕。ある日突然現れた詩羽という女性に一日デートを申し込まれ、街中を引きずり回される。お金も持たず家もない彼女が、行く先々ですることは、街の人同士を結びつけることだけ。しかし、そこで見たことは、僕の人生を変えるに十分な出来事だったのだ。―幸せを創造する奇跡の人、詩羽とは。 (「BOOK」データベースより)


なんといっても「詩羽」がいい!
「他の人に親切にして、その見返りにいろんなものをちょっとずつもらい、家も金銭も持たずに生活している女性」の話です。
そんな馬鹿なことが、と思うのだけど、実際読んでいるとこういう生活もありかと思えてくるからすごい。
もちろん善意の人に囲まれての生活なんですが、そういう人を見つけるのも上手いんだろうなあ。
詩羽と出会ったいろんな人が、誰かに親切にすることによって少しずつ幸せになっていく、心温まる話です。

それでいてただ甘い話ではないんだよね。
ネット上で匿名の陰に隠れて人を傷付ける人もでてきます。
「ルールを守りなさい、というだけじゃ誰もルールなんか守らない。ルールを守ることによって得をすると気付けば、強制しなくたってみんなルールは守る」といった、冷静な発言もあったりします。
でも突き放さない。あなたは私には関係のない人だ、とは言わない。きっと、どこかで分かり合えるよ、と伝えてくれている感じがします。

特に最終話、知識も技術も必要だけど、人とコミュニケーションを取る能力も必要だよね、という発想を基にしたゲームが、単純だけど面白い。こういうゲームなら参加してみたいなあ、と思えました。

(88点! 文句なし!)



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