乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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パソコンに向える時間が激減中。何とかこのくらいペースで更新したいところですが。

火群(ほむら)のごとく火群(ほむら)のごとく
(2010/05)
あさの あつこ

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凛々しく、まばゆい、一瞬の季節。何者かに兄を殺された林弥は仲間とともに運命に立ち向かう。葛藤を越え成長する少年剣士たちを描く傑作。(「BOOK」データベースより)


時代物です。
刀さえ抜かないまま殺されていた兄。その弟として家督を継がなくてはならない林弥。道場では身分の違いを意識せずに仲良くしている友人も、もう少しで元服し大人になる。その後は気軽に名を呼ぶことさえ出来なくなる・・・。

この時代だからこその「子供時代の終わり」を書いた作品ですね。抗えない時の流れと、身の内に宿る衝動と、じりじりとした感情を描いた佳作。
バッテリーもそうだけど、こういう、身の中に獣を飼っている少年の書き方は上手いですね。

兄の死の真相を追うミステリ的な要素もあるのだけど、こっちは少し書き急いじゃった感じがします。ぱたぱたっと大急ぎで話が進んじゃうんですよね。謎解きがメインではないから仕方ないのか。

「少年の成長もの」として読むならぴかいちです。

(80点)
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一編だけどこかのアンソロジーで読んだことがありました。

扉守(とびらもり)扉守(とびらもり)
(2009/11/25)
光原 百合

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瀬戸の海と山に囲まれた懐かしいまち・潮ノ道にはちいさな奇跡があふれている。こころ優しい人間たちとやんちゃな客人が大活躍。(「BOOK」データベースより)


ちょっと不思議なもの、霊魂や精霊といったものに属するものたちが力を持つ街、潮ノ道。その街で起こったささやかな、ちょっと不思議な話が集められた短編集です。
昔ながらの近所づきあいとか檀家のお寺の関係とかが生きている、優しい街の話です。そこにある「不思議」の存在を受け止めて、その上で共存していこうという話が多かったかな。

一番好きなのは「帰去来の井戸」。
満月の夜に満ちる潮、そこを流れるようにやってくる船たちといった映像が満点に美しい。

やりすぎるとえげつなくなる話も入っているけど、そこをさらりと流せるのも作者の力量でしょう。

(84点)



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自分のブログに検索をかけて「読んだことあったかな」と確かめるのは読書人として間違ってる気もしますが、便利。(こういう使い方もあったのか!)

ナインナイン
(2009/09/01)
川上 健一

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それぞれの人生を抱え、でも野球が好きでたまらない老若男女9人が、草野球チーム「ジンルイズ」に集まった。やがて、ナイン一人ひとりに起こりはじめる小さな奇跡…。(「BOOK」データベースより)


とにかくもう、勝っても負けても野球って楽しいよね、というお話です。

いろんな事情を抱えた9人の草野球チーム。戦争時代の思い出を胸にグランドに立つおじいちゃんから、女性だという理由で野球をあきらめなくっちゃならなかった20代OLまで。とにかくわいわいと楽しくやっていたチームに、突然公式戦に出場する話がやってきて…。しかも「優勝する呪い」がかけられていて…。まさかまさかの連勝に、一番驚いたのはチームの面々。
「呪い」は本当なのか?

結構重たい「事情」もあるのですが、(企業買収とかね)とにかく明るい雰囲気で、読んでいてわくわくします。
野球ルールの細かいところは知らないのですが、楽しく読めました。

スポーツっていいよね、チームって素敵だよね、っていうお話。根性ものではありません。苦労の末勝利をつかむ、なんてお話が読みたい方にはおすすめしません。でも面白いよ。

(80点)



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二作目は難しいよねえ…。

エデンエデン
(2010/03)
近藤 史恵

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あれから三年―。白石誓は、たった一人の日本人選手として、ツール・ド・フランスの舞台に立っていた。だが、すぐさま彼は、チームの存亡を賭けた駆け引きに巻き込まれ、外からは見えないプロスポーツの深淵を知る。そしてまた惨劇が…。ここは本当に「楽園」なのだろうか?過酷なレースを走り抜けた白石誓が見出した結論とは。 (「BOOK」データベースより)


今回は謎解き要素がなく、厳しいプロスポーツの世界の話になってます。

ツールドフランスの名前は聞いたことがあるけれど、内容までは知らなかった私でもすんなり読めました。
「サクリファイス」の主人公のその後のお話ですが、ところどころににおわす描写があるだけで、この本から読んでもさほど問題はないかと思います。(でもサクリファイスから読んだ方が断然面白いと思います)

念願のプロチームでアシストとして走る白石、しかしチームは今季限りで解散が決まっている。チームの首脳は他のチームと協力することを選手に伝えているが、チーム全体のサポートを受けられなくなる可能性のあるエースはそれを知らない。監督の言うがままに他のチームのエースをサポートすべきか、それともチームとしての勝利にこだわるか…。このレースで結果を残さなければ、白石自身プロとして続けることは出来なくなるかもしれない、というぎりぎりのところでの戦い。長丁場だからこその駆け引きと、ともに走るから生まれるライバル心と連帯感。

ぎっしり内容のこもった、いい作品です。
自転車ロードレースものの小説も増えてきたように思います。

まだ続きがありそうな終わり方に期待。ミステリ要素はなくってかまいませんから。

(86点)



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そりゃあもちろん、面白くないわけがない。

小暮写眞館 (100周年書き下ろし)小暮写眞館 (100周年書き下ろし)
(2010/05/14)
宮部 みゆき

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なんか行動が変な両親と、高校一年生の長男・小学生の次男の年の離れた兄弟のいる花菱家。彼らがすんでいるのは、昔写真館だった家を改装したところで、そのまま「小暮写真館」の看板が上がっている。どうやらそこには以前の主人、小暮さんが幽霊となって住み着いているらしい―――。


この設定だけでもわくわくするのに、長男の英一が最初に遭遇するのは「心霊写真のいわくを探れ」とということなんですね。小暮写真館が現像したらしい写真に幽霊らしきものが映っている、看板も下ろさずにすんでいるのならあなたはこの写真館にゆかりのある人なんだろう、何とかしてくれ、と言いくるめられて写真を受け取った英一。このゆかりのあるというのがまったくの誤解名なのだけど、写真を受け取った英一はただ処分するのを良しとせずに、この写真をしかるべき人に渡そうと考える。

この英一というのがいい男で! 高校生だからまだ幼い部分はあるのだけど、礼儀作法から人との距離感まできっちりした、「育ちのよさ」を感じさせる子なのです。こういう子供が育つってことは、やってることが奇矯極まりないように見えてもここのご両親はしっかりした人なんだろうな、と思わせる説得力がある。

幽霊話は出てくるのだけど、怖がらせることが目的ではなくて、やるせなさや未練なんかを描いた人情物です。

上手いな、と思ったのはコゲパンのくだり。コゲパンというあだ名の色黒の同級生が出てくるのだけど、彼女がいじめのターゲットになってしまうあたりの心理とか秀逸で、英一が憤慨する様子なんかももっともで、なのにそこから恋愛には持っていかないのに感心した。気の合う異性の友人っているよね。

一章ごとのちいさな事件の他に、無愛想な不動産屋の女性と英一の話が全編通して書かれているのだけど、この話も上手い。安直に大団円にしないところも上手い。

この話を一冊にまとめて出してくれた講談社に感謝します。分冊されてしまったら、きっと続きが気に案って仕方なかったと思うので。

(90点! 文句なし!)



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