乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ
うう・・・この作家さんの本を筋道だてて読みたいと思って探しているんだけど、どうにもデビュー作から順に読むという形は取れないでいます。

ヤンのいた島ヤンのいた島
(1998/12)
沢村 凜

商品詳細を見る

「ダンボハナアルキ」という架空の生き物が実在するという可能性に欠けて、赤道付近の小国、イシャナイの学術調査団にもぐりこんだ瞳子。しかし現地ではゲリラ戦が行われていたため、調査も軍人の警備の下で行うことになっていた。それでは「ダンボハナアルキ」に出会うことは出来ない・・・。意を決して調査団を抜け出した瞳子がであったのは、ヤンという男性に率いられる現地の人々とで・・・。瞳子は、ヤンと毎晩のように夢を共有するようになるが。

瞳子とヤンが見る夢というのがこの作品のキーワードです。

ちいさな島国のイシャナイ。大きな産業もなく、暮らしていける分だけ、食料をつくって、穏やかに暮らしていたのだけれど、そこが「発見」された途端に植民地化されて。

メインストーリーのヤンは、本国に抵抗して、武器を持ち、何とか植民地から脱するためにたたかいます。
しかし、全部で三人いる夢の中のヤンは、違う道を選びます。
独立国家として、観光地化を推し進めるイシャナイ。
プランテーション化され、本人たちの望まない近代化を施されているイシャナイ。
本島を明け渡し、本来なら聖地として立ち入りが制限されていた島に移り住み、細々とした生活を続けるイシャナイ。
平行世界のように、4つの世界が同時進行していきますが、どの世界も破綻の種を内包しています。
これを、夢物語ではなく、「本当にあったかもしれない」ように書く筆力は見事。
いろいろ考えさせれれます。

「実在したかもしれないもう一つの世界」というモチーフの話かと思いきや、ラスト10ページくらいで背負い投げを食らいます。いや、本当にびっくりしました。まさかこう来るとは。私はこの結末を「いい!」と思って読みました。そう思って振り返ると、あれも伏線だったのか、と。
どんなオチかはぜひ読んでみてくださいませ。

日本ファンタジーノベル大賞・優秀賞だそうでして。
そういえばあの賞は確かに、こういうちょっとひねった作品、好きだわ。
少なくとも子供向けの甘いファンタジーではありません。

(87点)



ランキング参加してます。 にほんブログ村 本ブログへ 人気blogランキングへ

テーマ:本読みの記録 - ジャンル:本・雑誌

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://sensa.blog121.fc2.com/tb.php/1029-38b26d06
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。