「小女七竃~」「砂糖菓子の~」「GOSICK」の三冊を併読するという馬鹿っぷりにわれながらあきれ、とりあえず最初に読み終えた本。
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少女七竈と七人の可愛そうな大人 価格:¥ 1,470(税込) 発売日:2006-07 |
川村優奈は、ある日突然「七人の男と寝てみよう」と決意した。辻斬りのように。自分の女としての形を変えるために。・・・数ヵ月後、優奈は妊娠していることに気付く。そして産まれた少女・七竃は、中学生になったころからどんどん美しくなっていって・・・。幼なじみの雪風との、ほのかな感情の移ろいを描いた作品。
母親の優奈が何故そんなことをしようと思ったのかは、序盤でほのめかしてあるのだけど、本当にそうだったときはがくりとした。あまりに子供じみてて。七竃は、だから、産まれたときから理不尽を背負っていて、優奈に人生かき回された人たちの冷たい視線と、さらにもう一回り外側の好奇心に満ちた視線に耐えながら大きくなってきたわけで・・・。どう読んでも、少し歪んでる。この、ちょっと「普通」と違う少女の描き方は桜庭一樹の癖のようなところで、「すっごく好き」と「どーしても駄目」に分かれるんだろうな。私はどっちかな。この話こうじゃなきゃ回らないだろうと思うのだけど、好きかといわれると首をかしげるかな。
少女漫画黎明期の、とんでもない主人公の生い立ちの設定とかと似た感じもしたり。
ラストシーンは、静謐な感じ、哀しくて透明な感じでよかったけど。
(70点。・・・どういう人にお勧めすべきかわからない)
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