乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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最初に断っておきますが、この本は「本格推理小説」とはまるっきり関係ありません。時々拝見させていただいてるぱんどら様のページで高い評価を受けていたので読んでみた。

本格小説〈上〉 (新潮文庫)本格小説〈上〉 (新潮文庫)
(2005/11)
水村 美苗

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作者・水村美苗の元に、「東太郎という人を知らないか」といって一人の男性がやってくる。彼は、東太郎についての「まるで小説のような話」を語っていった。思い起こされる、作者の幼少時の思い出、その中にいる東太郎。しかし、男性の語った彼の半生は・・・。

「嵐が丘」、読んでないの後悔した。だって帯にでかでかと「嵐が丘が現代によみがえる」とか書いてるんだもん、この本がこれだけ面白いってことは嵐が丘も面白いってことじゃない?

まず語られる「本格小説の始まる前の長い長い話」、これで作者の半生が語られる。はっきり年代まで書いてあるわけじゃないけれど、1970年代の高度経済成長時代、日本企業が海外に支店を持ち始めた頃の、アメリカでの生活。狭い日本人社会と、そこに収まりきらなかった青年の「東太郎」。
次の章で語られるのが、作者の所に来た男性が、どうやって東太郎の半生を知ったかっていう経緯。
で、そのあとようやく、太郎を幼少から知っていたという女中が、彼の半生を順繰りに話し始める。

「戦後は終わった」といわれる時代。お金持ちのお嬢様、よう子。使用人筋の少年、太郎。気付いたら生まれていた恋心。結ばれるわけもなく、引き裂かれる2人の人生、そして再会。
女中さんの語りという形式だからか、ちょっと古風で、今あまり使わないような言葉もちらほらあって、かといって難解なわけではなくて、今の小説とは一線を画してる。ああ、これが「格調高い」という文章なのか、と納得。
この、お嬢様のよう子って言うのが、絵にかいたような「お嬢様」で、世間知らずだわ我が儘だわ、「もうこんな女をずっと慕っているより他に目を向けたほうがいいよ」と東太郎に言いたくなる。でも、やっぱりよう子も太郎のことが好きなんだってのがわかって、苦しい。
もう読んでる最中から、「これはハッピーエンドはありえない」って解ってるんだけど、最後に2人がどんな別れを遂げるにしても悲恋なんだろうなって解ってるんだけど、でもやめられない。

はっきり言ってこんな大時代な恋愛小説、全然守備範囲外で、読む気もなかったんだけど、まさかこれだけ感情移入して読むことになるとは。脱帽。

よう子と太郎の最後の会話がね・・・簡単に泣けるとかいう言葉にしたくないんだけど・・・泣けるよ。

いい本読ませていただきました。これだから読書はやめられない。
(90点! ただし、いつもの私のお勧め本とは違う感じ)




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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
ご紹介ありがとうございます!
実は私も「嵐が丘」は未読だったりするんですけど(^_^;)……この本は面白かったですよね。作品世界にどっぷり浸って読めました。
2007/10/14(日) 10:04:11 | URL | ぱんどら [ 編集]
>ぱんどらさま
コメント、ありがとうございます。

「ずっと不幸だった」、私もやられました(笑)

リンクもはらせていただいてます、よろしく。
2007/10/14(日) 10:26:47 | URL | 千砂 [ 編集]
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身ひとつでアメリカへ渡り苦労の末に大富豪となった「東太郎(あずま・たろう)」。 「美苗(みなえ)」は少女時代にアメリカで大富豪になる前の太郎に会ったことがある。パーティーのような華やかな場を嫌い、口数の少ない
2007/10/14(日) 10:28:55 | ぱんどらの本箱
読前感想なき読後感想。 人から借りました。 そして、上下巻なのですが、感想の持っていきかたとして一辺に読後感想しちゃいます。 amazonリンク 水村 美苗 本格小説〈上〉 (新潮文庫) 水村 美苗 本格小説〈下〉 (新潮文庫) 出...
2007/11/05(月) 21:26:38 | 流石奇屋~書評の間
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