![]() | アンテナ (幻冬舎文庫) (2002/06) 田口 ランディ 商品詳細を見る |
15年前、妹が消えた。家の中から、何の痕跡も残さずに。父は死に、母は宗教にのめりこみ、弟は発狂した。「僕」は自分をちっぽけな虫の様だと思っていた。そんな折、SMの女王様に出会い・・・。
三部作としてみるならこの本が一番変。どう説明したらいいのか・・・。
この本は、妹の失踪した謎を解くミステリではありません。
異能者は生きていくだけで苦しい。その能力を人に説明することが出来ないからなおさら。
そしてその能力に目覚めていく過程も苦しい。お手本となる先人がいないから。それでも、周りの人にうさんくさげな目で見られても、生きていく。
家族はそれを受け入れて、丸抱えできるほど柔軟か?
・・・そういう本です。
説明しても説明しても、言葉の端から嘘になる。
そのくせ、「読みなよ、読んだらわかるよ」と言えるほど単純な面白さではない。
この本の後に「モザイク」読んだら、救われる気分がするだろうなあ・・・。
(70点。・・・難しい)
ランキング参加してます。


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)