乱読にもほどがあるッ!
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新年1冊目の読書感想です。

楽園 上楽園 上
(2007/08)
宮部 みゆき

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※模倣犯の真相に触れている部分があります※
あの、「連続誘拐殺人事件(模倣犯)」から9年。関係者の一人であり、事件に振り回された前原滋子は、フリーペーパーの編集部で働いていた。そこへ、知人を通して、「サイコメトラーの少年の過去を探って欲しい」という依頼が舞い込んできて・・・。

「模倣犯」は、長くて重くて中に大量の毒を含んだ、とても面白い大作でした。映画化もされたし、話題にも上ったし、内容を知ってる人はきっと多いと思います。

で。
この本が続編かというと、ちょっと違うんです。
マスコミによってあおられる空気を糧にした連続殺人事件。その空気をあおる立場になってしまった人も、傷を負ってしまう。あおると決めてあおってた人もきっといるのだけど(そしてそういう人は傷を負ったとしても大きくはないと察するのだけど)、真相がわかるまでは、あおるつもりなどなく、ただ善意の人として捜査に協力してた人は、「私が不用意にあんなことしなければ被害者は減ったかもしれない」と思って自分を責めてしまう。
そんな状態になった女性が、違う事件を追うことで、自分を取り戻していく話です。

ストーリーの骨格は、「火車」に似てるかな。
過去の色々な出来事を丹念に追うことで、一人の人物の輪郭をはっきりさせようとする話。
あくまで「過去に起こって、もう時効を迎えてしまった事件」について調べてる、ことになってます。(もちろん宮部みゆき、それだけの本ではありません)
ぐいぐい引っ張っていく筆力はさすが。さほど重要じゃない登場人物にも小さなエピソードをのせることで、人物像を浮き彫りにしていくのは、他の作家さんには真似できない。

そして。
変な言い方になるけれど、宮部みゆき、根本のところで「人」を愛している作家さんだと思います。家族間の愛情、とか。作品の内容にはたっぷり毒も含まれているのですが、読後感が悪くないのは、そういう部分が現れているからではないかと。

(90点。一読の価値あり)



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テーマ:読書感想文 - ジャンル:小説・文学

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