乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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文庫でも出てるんですが、親本のほうの表紙が好きなのでこっちで。帯がなければもっといいんだけど。

I’m sorry,mama.I’m sorry,mama.
(2004/11)
桐野 夏生

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「星の子学園」の元保育士・美佐江と、元園児・稔は結婚20周年のお祝いに焼肉屋に行く。そこには元園児のアイ子が店員として働いていた。昔の学園のことを思い出したくない稔は、不機嫌を隠さずに美佐江に当たるが・・・。

最初の一ページだけで、やるな、と思った。
「太った美佐江が着ると網目が広がりすぎる」ニットスーツを店員におだて上げられて買ってしまう美佐江。「半分凍ったマグロをのせた握りが何回もまわってくる」のを思い浮かべて唾をためる美佐江。でも焼肉を楽しみにしている稔に、文句を言いつつ従う美佐江。
この断片だけで経済状況が推察できるし、夫婦の力関係も予想できる。ありがちだけど、妙にグロテスクな場面。
読み進めると、稔が美佐江より25歳年下で、夫婦というより親子に近い関係だと解る。長年一人で生きてきた女性が、愛情を注ぐ対象として子供と夫を同時に手に入れた、歪んだ関係。この夫婦を料理したって桐野夏生なら気持ち悪い(ほめ言葉です)1冊書けるだろう。

ところが、この本の主人公は、アイ子なのです。

置屋で娼婦の一人に産み捨てられ、戸籍も与えられず愛情も注がれないまま6歳まで育ったアイ子。事情があって親と一緒に暮らせない子供たちの保護施設、「星の子学園」に引き取られた後も、一番下「両親がどんな人物かわからない」階級で虐げられて育ち、成長してからも犯罪に対する忌避感を持たずに生活している、底冷えのする人生観。
この、なんともいえずぞくぞくする感じ、グロテスクでいながら目を離せない感じがさすが桐野夏生。
文庫版の帯、「私のママは白い靴」って言うのが、象徴的です。

ひどい女だと思うのだけど、ここまで書いてくれれば文句なし。

(76点。ああ気持ち悪かった。<ほめてます)



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テーマ:今日の一冊 - ジャンル:本・雑誌

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