![]() | ヌルイコイ (光文社文庫) (2005/10/12) 井上 荒野 商品詳細を見る |
つまらない恋―ぬるい恋を続けている「わたし」は、ある日、死に至る病の宣告を受ける。一緒に暮らしていても月に二度しか顔を合わせない夫との生活、童話作家との不倫にも慣れ、死さえも諦めにも似た気持ちで受け入れたが…。 (「MARC」データベースより)
うーん。不倫の話は嫌いなんだよねえ・・・。
ところがこの話はするりと読めた。
最初はただの都合のいい女の話なのかと思ったら、そうではなく、夫は結構いい男だし、生活的にも恵まれてる。なのに、なぜ不倫? なんとなく、という感じしかしない。
将来に、特別な目標もなく、必死になることもなく、なんとなく流されてきちゃった結果。死に至る病だと知らされても、ただ、なんとなく流されて、受け入れているかのような反応。
銭湯の前でであった青年との恋、病、夫とのいさかい、山場はいろいろあると思うのに、すごく盛り上がる場面があるわけでもない。
でも、この主人公のゆるい生き方、嫌じゃない。この辺は感性なんで、嫌な人は嫌かもしれないけど。
この作家さんの評価は、少なくとも後2冊読んでから位置づけることに決定。
(72点)
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