乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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シリーズ最長長編。このなんともいえない暗い表紙が、内容をよくあらわしてるな、と思います。

鎖〈上〉 (新潮文庫)鎖〈上〉 (新潮文庫)
(2003/11)
乃南 アサ

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占い師の家で、家人を含む4人の死体が発見された。警視庁の星野と組んで捜査にあたる貴子。しかしこの星野、エリート意識が強く、一見人当たりはいいものの、女性を下に見てわがままに振舞う問題ありの刑事で・・・。

なんといっても、今回、一番特徴的なのはこの星野の造詣。
男性社会で、刑事として差別を受けて苦労している貴子。前の作品「凍える牙」でも滝沢がわかりやすいいやみを連発して、散々貴子も嫌な思いをするのだけど、今回はそれとはちょっと違う。
一見、人当たりがよくて。
協力してがんばりましょう、なんていう割に、捜査方針を決めるのは自分だと思ってるし、貴子の意見は「聞いてはくれるけど真剣には取り上げない」。自分の都合のいいように周りが動くのが当然だと思っている上に、世の女性はみんな自分に興味があると思ってる、勘違い野郎で。
ぶつからないように神経をすり減らした貴子が、とうとう辛抱できなくなって、星野と別行動をとることになり・・・それが、とんでもない窮地に貴子を追い詰めることになる。
ここで現れた滝沢が、びっくりするくらいかっこいい、のです。
外見はメタボで酒臭いかっこ悪い親父なんだけど、「女と一緒に捜査なんか出来るか」って言っちゃうところは全然変わってないんだけど、それでもかっこいい。
認めるまでのハードルが高いだけで、ちゃんと「こいつはがんばってる」って思ったら尊重してくれる。
表面だってなれなれしくはしないけど、それでも認めてくれている。
この滝沢の存在があとで貴子を助けることになる。このバランスもいい。

そしてこの話のもうひとつの軸になってる「加恵子」。
貴子を追い詰める原因を作る張本人なんだけど、彼女の書き方が実に見事で、特に生い立ちを聞いてからは「助けられるべき女性」になってしまう。
この辺、乃南アサは本当にうまいなあ。

長いし閉塞的だし暗いし、「絶対読んで!」と言うにはハードル高い作品だなあ、と思うんだけど、面白いです。読み返してみて、ますますそう思いました。

(82点)



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