乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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お久しぶりでございますm(_ _)m あっちに力を入れるとこっちがままならない、徹底的に不器用な私です。ああ、時間配分もっとうまくなりたい・・・。

夜想夜想
(2007/05)
貫井 徳郎

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妻と子を事故で亡くし、惰性で生きていた雪藤は、人の持ち物から「思い」を読んで人生相談のようなことをしている天美という女性と出会う。もっと人の役に立ちたいと考えている彼女のために、力を貸そうとする雪藤。やがて、天美の周りには自然発生的に集団が生まれ、サークル化していくが・・・。(あらすじ)


※今回、適切ではない表現が含まれています※
自分の持っている力で、人の役に立ちたい。これほどきれいな感情はない。しかし、世の中の人に知られるためには宣伝もしなくてはならないし、相談に乗る場所も必要だし、状況整理をする人間も必要・・・奇麗事では収まらない話。
作中の人物たちは「これは宗教ではない」「自己啓発セミナーのようなものでもない」「ただ他愛の精神でもう少し豊かな気持ちになりましょうという呼びかけです」というが、前半は新興宗教の成り立ちそのもの。教祖にあたる天美にも、側近の雪藤にも、団体を作ろうという気があったわけではなく、流されていって気付くと後戻りできなくなっていた、というのがこういう集団もあるのかな、と思わせる。
それだけに、中盤までは非常に気持ちが悪い読み物になっている。
宗教ではない、といいながら、宗教の人が言うのと変らない言葉を言う登場人物。精神的に大分壊れている。そしてその揺れ幅はだんだん大きくなっていく。自分の発言の矛盾に気付かない。
・・・非常に、気持ち悪いです。不快感がある。

そして時々挟み込まれる主婦「嘉子」の章。子供を大事に思うあまりに束縛してしまう母と、その母を嫌って家を出てしまった娘。娘を探すにも手がかりがなく、追い詰められていく嘉子。この嘉子もかなりオカシクなっている。世の中の人物はみんな自分に協力してくれて当然、だって私は娘を愛して厳しくしつけてきたんだから、何も間違ったことなんてしてないんだから・・・という独白がもう・・・もう、本当に病んでいる。

この二編がやがて交錯するのだろう、と思っていたものの、その後の展開はちょっと予想外でびっくりしました。嘉子の病み方にもそれなりに理由が付けられてたし。私はあの理由は許せないものだったけど、そういう腹をたてる場面ではない気もします。

そして、ラスト。
パタパタパタッと話が展開して、ちょっといい話に収まっているのが意外でした。
もっとえげつない終わり方になるかなーと思っていたんですが。
最後に書かれた「希望」。
ちょっと生のままっぽい(こなれてない)感じがするんですが、人が生きている限り苦悩から解き放たれることはないわけで、これはこれでありなんじゃないかと。

(73点)



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写真は松尾哲。装幀は関口聖司。「別冊文藝春秋」連載。ネタバレあり。 目の前の事故で最愛の妻娘を喪った雪藤直義(ゆきとうただよし)。 ...
2008/12/23(火) 03:19:48 | 粋な提案
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