![]() | だれかのいとしいひと (文春文庫) (2004/05) 角田 光代 商品詳細を見る |
転校生じゃないからという理由でふられた女子高生、元カレのアパートに忍び込むフリーライター、親友の恋人とひそかにつきあう病癖のある女の子、誕生日休暇を一人ハワイで過ごすハメになったOL…。どこか不安定で仕事にも恋に対しても不器用な主人公たち。ちょっぴり不幸な男女の恋愛を描いた短篇小説集。 (「BOOK」データベースより)
角田氏の書く女性は本当にいそうで、毎回「あるある」って共感して読む。
今回はその中でも、ぼんやりと不幸な感じの女性ばかり出てくる短編集。(男性主人公のものもあり)
全体にパワーが足りない、状況に流されがちな・・・。でも、本当にこんな女の子、いるよね。
「よくも書いた」と思ったのが「花畑」。
交通事故を起こして借金を申し込んできた弟、妊娠中に精神的に危うくなった姉、離婚寸前の親、とだれにもすがれない状況の「私」。弟が恋人からもお金を借りて失踪したため、恋も失ってしまい、会社内での立場も微妙。こんな災難に次から次へと見舞われていくのに、読後感は陰鬱じゃないのです。未来が明るいかどうかは解らないけれど。
そしてすばらしいのが装画。酒井駒子氏のイラストが絶妙です。最近、挿絵の入っている本を読むと「邪魔だなあ」と思うことが多かっただけに、感服しました。
(78点)
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