乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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もともと沼田氏の本を読もうと考えたきっかけは、豊崎由美氏がこの本を絶賛していたからなのでした。面白そうな作家さんに出会う機会は逃すわけに行きません。

猫鳴り猫鳴り
(2007/08)
沼田 まほかる

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宿した命を喪った夫婦。思春期の闇にとらわれた少年。愛猫の最期を見守る老人。それぞれのままならぬ人生の途に「奇跡」は訪れた。濃密な文体で、人間の心の襞に分け入ってゆく傑作長編。一匹の猫の存在が物語を貫く。 (出版社/著者からの内容紹介 より)


第一部は、生まれてくるはずだった子供を亡くしてしまった夫婦が、生まれたばかりの子猫を拾うまでの話。表面上穏やかな妻・信枝は、心の中に大きなしこりを抱えていて、執拗なほどに子猫を捨てに行こうとする。
これも「絶望」のひとつの形。

第二部は、破壊衝動を抱えた少年の話。第一部の猫が成猫になって登場する。無邪気さを許せない心。うまくいってない親子関係。少年がナイフを持つ心境とはこういうことなのか。

そして第三部が、もうすぐ死を迎える猫と、自分も置いて先行きが不安になってきた老主人の話。
「死ぬ」ということがこれだけじっくりと書かれた作品を読んだのははじめてかも。
事故や病気ではなく、「寿命」。
もう、十分生きた、と納得して迎える死。
言葉が通じないからこそ通じ合う飼い主と猫。
実際に生き物と暮らしている人にとっては、納得することはないのかもしれないけれど、それでもいつかは迎えなきゃならない「死」というもの。

この前読んだデビュー作とは一味違ったけれど、いい作品でした。
文章に重みがある、今までの人生をかみ締めるような表現。なかなか、これだけの文章にはめぐり合えません。

(82点。堪能しました)



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