乱読にもほどがあるッ!
趣味? 読書です。毎日欠かさず本を読む、グータラ主婦の読書記録。
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これはTv Brosで豊崎氏の書評を見て、それなら読んでみるかーと思った本。

光
(2008/11/26)
三浦 しをん

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天災ですべてを失った中学生の信之。共に生き残った幼なじみの美花を救うため、彼はある行動をとる。二十年後、過去を封印して暮らす信之の前に、もう一人の生き残り・輔が姿を現わす。あの秘密の記憶から、今、新たな黒い影が生まれようとしていた―。(「BOOK」データベースより)


正直に感想を言ってしまうと、「こんな話も書けるのか」です。
閉鎖された小さな島で、ひっきりなしに振るわれる暴力と、爆発しそうな性欲と、ぎりぎりする向上心。子供たちが抱えていた破裂しそうな心。しかし、彼らを取り囲んでいたあれこれは、津波がすべてさらっていって・・・。
それから二十年たって、息を潜めるように生きてきた「生き残り」の三人に、新たな展開が待っている。

赤裸々な性描写も驚いたのだけど、それより何より主人公・信之の内面描写がすごい、と思わされた。
日常の中で、「すべてを切り捨てられる」と思いながら生きていく男。
一度すべてを奪われた男の内部の乾いた世界。
そして彼がすべてをささげて愛し続けていた女性も、かつてすべてを奪われた過去を持っている、この意味。

救いのない、容赦のない話。

「私はこの人の何を知っていたんだろう」と、文章にしてしまうとよくある陳腐な台詞なのだけど、この台詞が生きている。妻が夫に、男が元恋人に、幼馴染同士で、「何もしらない」と思い知る場面の底冷えのする感じ。

堪能しました。
狙ったわけではないのだけど、どうにも最近、こういう静かに残酷な話に出会う。
出版業界としてこういう本が増えているのか、偶然私がその海に漕ぎ出してしまったのか。さて。

(85点)
ここから追記。

全然関係ない話なんだけど、

三浦しをん
 と打とうとすると、うちのパソコンは必ず 三浦氏ウォン と変換してくれる。
タイプミスじゃないので気づかずに、いつかそのまま公開しちゃうような気がする。



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写真は杉田治郎。装丁は岩瀬聡。「小説すばる」掲載に加筆・修正。 天災から生き残った信之が幼なじみの美花を救い二十年後。事情を知る輔が...
2009/02/23(月) 04:48:50 | 粋な提案
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